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76件
魔人探偵脳噛ネウロ モノクロ版
著者 松井優征 (著)
女子高生・桂木弥子の父親が殺された。密室の惨殺事件。謎に満ちた事件は弥子の日常を混乱へ…。一向に捜査が進展しない中、悲しみにくれる弥子の前に脳噛ネウロと名乗る男が現れた。彼は言う。究極の『謎』を解きたいと…!!
魔人探偵脳噛ネウロ モノクロ版 23
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魔人探偵脳嚙ネウロ 11 忘却と再生
2007/05/31 06:39
1ビット足りとも
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:青木レフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「電脳戦最終局面」「家具調達」「弥子返済前半(幕間)」収録。89話から97話まで。
90話は実質上の最終回だ。ここで終われば実に奇麗に幕を下ろせたろう。これ以上の最終回がシリーズとして果たして望めるのだろうか。
しかし4巻弱の長丁場をなんと精緻な計算でまとめ上げたのだろうか。連載誌巻末のコメントの
『今年はほぼ計画通りに描けた1年でした!』
に全面的に肯いてしまう。そして前巻巻頭コメントの
『連載前は「続いても10巻まで」と思って』
とか
『自分のような新人漫画家には自らの意思で止まれる足を持つ権利を持っていません』
を読むと不思議な気になる。やはり90話エンドがベスト(多分10巻でまとめてた)という勝手な思い込みの傍証を得た気にもなるし、ここまで冷徹に開き直っていて抜群の構成力を持つ作者なら、あっさり次の頂上へと読者を導いてくれる気もする。
さて89話。
・若い春川は天野喜孝風だ。
・蝉の幼虫が養分を吸い取られ、成虫になれず別のモノになってしまう冬虫花草の絵。せつない。
・89話最終頁の刹那は泣いていないし、89話90話の春川も泣かない。気高い。
で90話。
・「間違えれば国中を危険にさらしてでも助けたい奴が」…はい告白タイム始まりました。奴、奴ですよ。しかし、このメンタリティは作者女性ではないのかな。
・弥子のHALに対する決断/行為は重い。ヒロインは普通こんな事しないよっ(泣。
・漫画史上に残る白紙のひとコマ。
・90話ラス前頁ネウロ1話目の台詞ふたたび。ここでまた「1」が出るか。90話のサブタイトルは「0」。「1」と「0」だ。
・90話ラスト頁「日付も変わった」と大きく割れた窓。
「日付」の長い伏線の結実もさることながら、大きく割れた窓も効いてる。無理に言葉化するなら
「弥子ネウロが帰る場所がある事の示唆」か
「箱に閉じ込められていた春川(HAL)の解放」か
「電脳世界を長くさまよった読者に向けての星空。人工→自然。窓が暴力的に割れているのも非人工=自然をイメージした出口」というところか。
星空だけでなく、地上の建物の光も結構見えてて、描き込んでる、描き込みすぎだよ、と泣きたくなる。
で、この巻の最終話97話で引っ繰り返す。90話全否定。
「本当は善い奴だった」ていう「そんな半端な悪たおしても」発言で超矮小化。
あれだけ感動させておいて否定するなんて、どんだけ天才なんだ松井優征!
というより、次の巻ではなくこの巻で90話を否定する必要があった。次巻にも期待を繋げる為の冷静な構成計算。連載は続かなくてはいけないし、計算は永続していかなければならない。
(投射by「短歌と短剣」探検譚)
2016/05/24 15:31
納得のエンディング
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:馬刺し - この投稿者のレビュー一覧を見る
電子書籍で無料で読めたのでダウンロードしましたが、久しぶりに読んだらどんどん続きが気になり、全巻購入してしまいました。ジャンプは人気マンガを引き延ばす傾向にありますが、ネウロは後書きにもあるように作者の一番書きたかった通りに終わっているので素晴らしいまとまり方です。
暗殺教室も終わりましたが、次はネウロ方向のダークな作品を読みたいです。
2024/06/15 07:02
綺麗に完結
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sice556 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ご都合主義ではなく、ちゃんと理由と経緯ある起承転結を、23巻ずっと継続して構成できる松井先生がすごいです
モヤッと感もなく、然るべく完結している数少ない漫画作品だと思いました