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36件
自殺島
著者 森恒二
「自殺島」─それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、その島へと辿り着いた。果たして、セイ達の運命は!? 極限サバイバルドラマ待望の第1巻リリース!!
自殺島(17)
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自殺島 サバイバル極限ドラマ 1
2010/09/02 08:28
「死」を望んでいる若者達の心が「生」に向かうには何が必要なのだろうか。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
自殺未遂常習者たちばかりが集まってきた。でも、主人公・セイは確実に死ねる方法を選んで未遂を繰り返したのではないようだ。「楽に死ねる」方法を何度も選んでは「失敗」しているらしい。
何度目かの未遂後、病院で「生きる権利を放棄するものは、生きる義務をも放棄している。それを本人が認識するならば書類にサインを・・・」と言われ、セイはこれで死ねるんだと思った。楽に、ね。
だけれど、目覚めたのは南国の日差しが強い島。そこに集まったのは、同じく生きる義務を放棄した者たち。日本国はその義務を放棄したものを守らない。そうして、島へ送っているらしい。島には水道も電気もない。サバイバル状態で生きるか、それともそれこそ本望と死を選ぶか。決めるのは自分。さあ、死のうと思った矢先、低い建物から飛び降りた人間に直面。初めて「死」の苦しみを目の当たりにして、ほとんどの「未遂者」が怯える。「死にたい」が「死ねない」に変わった瞬間だ。
ここからは個々に歩む道が分かれていく。やはり「死」を選ぶのか、とりあえず明日に向かうのか・・・。
セイは積極的に「死」も「生」も選べないまま、とりあえず明日を迎え続ける。「死ねない」が「生きたい」に変わるには何が必要なのだろうか・・・。
それはともかく、何故こんなにも「生」に背を向ける若者ばかりがいるのか。それぞれに理由があるのだろう。何に追い詰められ、何に絶望して・・・。でも、誰しも積極的に「死」を選んではいない。そして、「生」も選んでいない。
セイたちの気持ちが、今後、どのように動いていくのか、知りたい。
取り上げられたテーマは興味深い。日本の法律からも社会からも自由になった若者たち(若者しかいないという理由がわからないけれど)。生きるのも死ぬのも、誰かを殴るのも殺すのも犯すのも自由。盗みも咎められない。無法地帯。言わば弱肉強食のサバイバル。日本の社会から逃げようとし続けてきた者が強者となる場合もあるんだ。また、弱者のままのヤツもいる。死が身近に迫った世界に直面した若者たちは、どう行動するのだろう。
しかし、少し画に不満。キャラが区別しにくいな(苦笑)。
自殺島 サバイバル極限ドラマ 6
2012/01/25 22:12
現在の日本を風刺
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トロちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今、日本では年間自殺者が3万人を超えたまま、実に十年以上が経過している。
しかも、一説によると4万人に迫ろうとしている(震災の後の絶望死など)
この舞台はすべて若者だが、実際には、高齢者も少なくない。政府は自殺支援をすると公言しているが、
経団連はじめとする「自己都合主義」にまかせていて、「弱者はきりすて」てもいいとする
風習が、この中の主題だ。
政府が「きりすて」どころか自殺者に「死んでくれればコストが削減できる」とする
あれやこれやのやりかた、そしてその中で主人公やその周囲の人間模様が、みどころである。
決して子供の漫画ではなく、20代をこえて、深刻な労働環境や家庭環境にある人にこそ
呼んでほしい社会派的な漫画であると思う。
【期間限定無料】自殺島(2)
2015/12/01 13:48
急に「サバイバル」になった
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
鹿を追うことになり、突然「サバイバル」な展開に。人との関わりで〜的な展開かと思いきや、意外。そして次は「バトルロワイヤル」的に?忙しい漫画だw