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114件
ヒストリエ
著者 岩明均(著)
舞台は紀元前。奴隷の身分にありながら、豊かな教養と観察眼、判断力、そしてそれらを駆使して行動を起こす度胸を兼ね備えた、不思議な青年・エウメネスがいた。あの偉大なる哲学者・アリストテレスの逃亡を助けたりしながら、彼が目指していたのは、「故郷」と呼ぶカルディアの街……。のちにアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作が登場!
ヒストリエ(12)
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ヒストリエ 1 (アフタヌーンKC)
2007/05/06 21:35
「風子のいる店」はまだあるのだろうか
12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代地中海地方、あのアレクサンダー大王の父フィリッポス2世率いるマケドニアが勢いをましていたころ、少年エウメネスはカルディアという地方都市で何不自由なく暮らしていた。無類の本好き。特に歴史書が大好き。といっても、運動神経もよく、人当たりもいい。彼女もいる。ただ夜な夜なある悪夢が彼を悩ませている。
「寄生獣」で有名な岩明均先生の月刊アフタヌーン連載中の最新作。
彼の描くストーリーは破天荒だが、緻密に組み立ててられている。絵柄も端整で、ここぞというところまで無理をしないでためているように見える。
そして彼の主要作品の主人公たちは、彼らの持つ才能、特性、障害にもかかわらず、普通の人間としての感覚を保ち続けている。
そんな彼らは外界と必死に戦いながらも、普通のままでいる。むしろ普通のために戦うのか。
ただこの作品ではもしかするとその普通が大きく変容するところを私たちは観ることになるのかもしれない。ちなみにエウメネスは実在の人物であり、ラストは変更不可能だ。
単行本袖には「彼は記録することをやめる。途端に記録者は「記録される側」となり、歴史の舞台にその姿を見せた」とある。
2020/08/11 00:45
2年4ヵ月ぶりの新刊、ありがたや
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りすぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者はご高齢で、しかもアシスタントを取らないので、ペースが遅いのですよね。これだけの作品を生み出すのに並々ならぬ努力をされてるのだと思います。
■10巻
紀元前338年カイロネイアの戦いでマケドニア軍がアテネとテーベの連合軍に完全勝利。
「エウメネスをパルメニオンの後継者(王の左腕)に」と、フィリッポス王の考えを知った元老アンティパトロスは、エウメネスと恋人エウリュディケとの間に貴族の男子が誕生でもしたら懸念材料だと王に進言。前337年、王とエウリュディケの婚礼が決まる。
■11巻
王が24歳にして統治した地域の1つオレスティス地域ゆかりの歴史に名を残した4人の1人として、パウサニアスが登場。同じくペルディッカス、レオンナトスの幼少期もかかれています。ペルディッカスの「やぁフィロータス」の台詞は5巻48話(前343年)の同台詞のシーンに繋ります。
(話は前337年に戻り)エウメネスは今回も奇才を発揮。王の期待するもう1つの「駒」の意味も明かされ...。オリュンピアスの不穏な動きが明るみになり面白い展開。12巻も楽しみです!
誰だっけ?な脇役
干し肉を差し入れたポリュダマス
→5巻46話に登場
オリュンピアスのお供ネオプトレモス
→6巻57話に登場
ヒストリエ 7 (アフタヌーンKC)
2012/01/27 16:43
寄星獣の岩明均さんの傑作
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:げんた - この投稿者のレビュー一覧を見る
寄星獣が大好きで、ヒストリエは何だか難しそう、と読んでいなかったのですが、1巻からまとめて読んで感激しました。
歴史の話ながらしっかりとした話構成で、ちょっと残酷シーンも有り、主人公が貴族の子から奴隷の身分になってはいあがるのが凄いです。
この巻の表紙は最初誰?と思いますが、読めば重要なキャラだと分かります。
何度も読み返したくなる作品です。残念なのは新巻がなかなか出ない所ですが、本当におススメです。