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11件
十二人の死にたい子どもたち
ネット上のホームページに導かれて、廃病院に集まった十二人の少年少女。初対面の彼らの目的は全員で「安楽死」をすること。だが、決行するための地下室にはすでに一人の少年が横たわっていた。彼は、自殺か、他殺か、そもそも誰なのか。少年少女たちは不測の事態に際し、この集いの原則「全員一致」に従い話し合いを始める──! 異才・冲方丁の直木賞候補作を、実力派・熊倉隆敏が渾身のコミカライズ!
十二人の死にたい子どもたち(3)
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2019/03/22 21:15
映画を見たらぜひ
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投稿者:ポンちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画、漫画しか体験していなかったのですが、映画は尺の関係で結構重要なシーンとかをカットしているようで、物足りなさを感じたらこのコミックスを手に取ったらいいと思います。
2019/02/28 00:37
独創的
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投稿者:ゆうゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定が独創的で ありそうでなさそうなストーリーですが 流石にぐいぐい引き込まれていく感じです。死にたいと思っている子供たちが集まって、というのは 怖いけれど どこかの実際のニュースとついついリンクさせてしまって 先を急ぎ読み進めていってしまう感じですね。
しっかり練られたストーリーは確かに読みごたえがあります。
十二人の死にたい子どもたち 3 (アフタヌーン)
2019/01/09 00:33
生きられない子どもたち
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
集合時間から数時間が経過しても、十二人の子どもたちが集団安楽死を決行しないのは、事前に参加者が同意した取り決めが存在するからである。
各自の自殺の動機が語られると、個人的な価値観の相違により、拙速な決行を阻止する力が自然と働き、死ぬ間際に行われているとは第三者には思われない議論が、閉鎖された病院の地下の一室で、白熱する。
全員、死にたいのに、一人でもある事に納得しなければ、一緒に死ねないのだ。
だが、夜になって、続出する未成年の行方不明者の捜索が行われれば、一同の企ては頓挫しかねない。
第三巻で完結する本作の結末では、この集団安楽死の計画が完遂されたのか否かについて、十二人の子どもたちの下した結論がはっきりと描かれているものの、それはクライマックスの一部であり、クライマックスを構成する残りの部分を読むと、第一巻のあとがきで熊倉氏が述べた事の真意が、読者に伝わる筈である。
単行本の各巻には、熊倉氏だけではなく原作者のあとがきがあり、執筆した経緯がそこで綴られる。
漫画版では、文章と絵の、それぞれの叙述の特性を反映した、話の大筋には影響を与えない程度の、若干の事象の取捨選択や再構成が施されており、原作と漫画版を読み比べると、多少、読後感に違いが認められる。
しかし、これは熊倉氏によるコミカライズの失敗を意味するものでは決してない。
不穏なタイトルを見ただけで原作者の執筆意図を汲み取るのは当然、困難であり、原作でも漫画版でも、どちらか一方でも最後まで読んだ上で、読者は提示された人生観や死生観に反発すべきである。