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源氏物語
著者 花村えい子(著)
マンガで読む,巨匠で読む「源氏物語」
紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代中期、ヨーロッパはまだ、一部の歴史家に「暗黒時代(ダークエイジ)」と呼ばれるような時代でした。文章だって幼稚なものしか書けなかった。
そんな時代に、日本人の女性がこれだけ完成度の高い長編物語を書いたということは、日本人が誇りにしていいことだと思うんです。事実、1999年に、イギリスのオックスフォードやケンブリッジの歴史学者が「この千年間で偉大な業績を残した歴史上の30人」というのを選んだときに、日本人ではただひとり紫式部が選ばれました。日本文学の最高傑作『源氏物語』は日本文学の最高傑作というより、世界規模の文化遺産なんですね。みなさんも花村先生のマンガで『源氏物語』を楽しまれたあとは、ぜひ原文に挑戦してみてください。今すぐでなくてもかまいません。年配の方は今すぐでも差支えありませんが、若い方たちは、お年を召してからの方がいいと思います。『源氏物語』は大人のための世間話ですから。(望月光氏の作品解説より抜粋)
上巻では「桐壺」「帚木」「空蝉」「夕顔」「若紫」「末摘花」「紅葉賀」「花宴」「葵」「賢木」「花散里」「須磨 其の一」を収録。
源氏物語 (下)
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源氏物語 上
2019/11/05 00:38
和歌に悩まされたけど……
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アスカ46 - この投稿者のレビュー一覧を見る
源氏物語は現代訳語されたものを読了しておいてのこの漫画に対するレビューです。
結論としては、全体を通して面白かったです(上・中・下巻)。
活字とはまた違った面白さがありました。
割愛されてしまった部分もありましたが、そんな事は気にならないくらい面白かったです。
源氏物語は一人一人の女性ごとに章がある作品なので、それを追うことでどんどん先が気になっていきます。
勿体ないから少しずつ読んでいたけれど、結局最後には一気読みしてしまいました。
作画もとても綺麗です(特に女性の髪が)。
ただ、難を言うなら、和歌でしょうか。
お互いに歌の遣り取りがあるので、どの章にも必ず出てくるのですが、現代語訳がコマ外に注釈してある。
それを追いかけるのが面倒臭かったです。
最初は真面目に本文の和歌を読み、そして現代語訳を読んでいたのですが、途中から面倒になって訳文は読み飛ばしました。
気になる歌だけ注釈を読んだ程度です。
ですが、この注釈は時々本編の注釈ともなっているので、その部分は読み飛ばしに気を付けたいところ。
また、訳された歌が、次ページ、前ページに書かれていることがあるのも読みにくさを助長していました。
が、それ以外は特に問題なく読めます。
楽しませていただきました。
どんな形で読んでもやっぱり源氏物語は面白いです。
現代訳されたものも、既に二読していますが、三読め行こうかと考えております。
だって、何度読んだって面白いんですから。
この物語が千年前に書かれていたとは。
日本、恐るべし! です。
因みに、紫式部日記も読みました(一番初めに読みました)。
こちらも面白かったです。
その下地があったので、源氏物語の訳本を手にした時も違和感なく、宮中世界観になじめたのかも知れません。

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