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4件
大乱 関ヶ原
著者 宮下英樹
豊臣秀吉が遺した負の遺産「朝鮮出兵」の後始末により勃発する「大乱」の危機。五大老筆頭・徳川家康も五奉行筆頭・石田三成も、乱世の再来を阻止しようと各々の立場で奔走する。しかし、これがやがて天下を二分する「大乱」へと繋がっていく…。大ヒット作『センゴク』の宮下英樹が満を持して贈る、戦国最大の「政治の戦い」を描く荘厳なる歴史大河ロマン!
【期間限定 無料お試し版 閲覧期限2025年6月9日】大乱 関ケ原(1)
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大乱 関ケ原(5)
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大乱関ケ原 2 (SPコミックス)
2024/01/13 16:56
新たな学びあり
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
石田三成に対するかの「七将襲撃事件」の顛末等を描いた第2巻。迫力ある描画の故もあり一気読み。個人的には、島津忠恒(義弘の子)が重臣 伊集院忠棟(三成と昵懇)を手打ちにし、その後「庄内の乱」へとつながっていった一件(62~7頁、163~8頁、180頁)と黒田長政と吉川広家の相通(181~90頁)は知らなかったので、勉強になった。早く第3巻を!
大乱関ケ原 1 (SPコミックス)
2023/06/03 23:39
ボタンの掛け違え、あるいは家康の独り相撲
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
大変興味深い史実解釈で一気読みの一冊。唐入り中止(渡海衆の撤退)に際し、「現地で差配にあたった三成 上方で人脈形成に勤しんだ家康 -比するまでもなく 政権中枢に於ける人望の天秤は 三成の方に傾いたのである」(132頁)。そして、石田三成の島津義弘・忠恒父子への見事な説得(第5話)と徳川家康が伊達政宗に持ちかけた縁組の儀に端を発する「家康私婚事件」(第6話)へと。三成の実務能力の高さプラス器の大きさと家康の読みの甘さと小物さが好対照をなす第1巻の滑り出しでした。
2023/05/20 10:08
『どうする家康』と重なる家康像
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投稿者:林田力 - この投稿者のレビュー一覧を見る
関ヶ原の合戦を描く歴史漫画。物語は豊臣秀吉が亡くなった時から始まる。秀吉死後の家康は天下を狙う老獪な政治家イメージが強い。石田三成を手玉に取っていた印象がある。これに対して『大乱 関ヶ原』の家康は失策が多い。『大乱 関ヶ原』第1巻の刊行された2023年はNHK大河ドラマ『どうする家康』が放送されている。ピンチに陥り、「どうする」となる家康像が重なる。
秀吉死後の対立軸は天下を狙う家康と、豊臣家を守ろうとする、または自己の権力を維持しようとする石田三成と描くことが定番である。しかし、最初は異なっていた。朝鮮出兵中であり、如何に撤兵するかが課題であった。日本では軽視されがちであるが、撤退は侵攻よりも難しい。
さらに朝鮮出兵した諸大名に恩賞を与える土地がないことが分かっている。恩賞が配分されないと知った諸大名が不満を抱き、反乱を起こす危険があった。この危険を避けるという点で家康も三成も同じ立場にあった。家康も三成も本国にいた点で、朝鮮で苦しんだ諸大名から憎まれる可能性がある点では同じであった。
『大乱 関ヶ原』は仙石秀久を主人公とした大作歴史漫画『センゴク』シリーズ著者の作品。『センゴク権兵衛』最終巻では関ヶ原の合戦は駆け足で描かれた。秀久が関わっていないから簡略化したと説明することはできるが、『センゴク』シリーズでは賤ケ岳の合戦など秀久が関係しない出来事も詳しく描いていた。『センゴク権兵衛』では豊臣政権下の政治劇を描いており、秀吉死後の関ヶ原の合戦に至る政治闘争が簡略化されたことは不満があった。『センゴク権兵衛』最終巻の時点で関ヶ原の合戦を別の作品で描く構想があったのだろう。