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37件
パーム
著者 獸木野生
元・医者という変わりだねの私立探偵のカーター・オーガス。彼の助手は元・天才児で暗黒街にもその名を知られたジェームス・ブライアンだ。そこに、親類の娘で超毒舌家のアンジェラと、アフリカでライオンに育てられたと言うアンディまでもが加わって、オーガス家はトラブルが尽きない……。
パーム (43) TASK vol.9
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パーム 35 6 (WINGS COMICS)
2012/04/02 05:00
大長編最終章直前の過去編がついに完結
16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:asura - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジョイの書くジェームズの伝記で始まる過去編「蜘蛛の紋様」完結の6巻。
ロナルド・エリーを撃ち刑務所へ逃げ込むことに成功したジェームズ。少年刑務所を経てボアズやサロニーが入所する以前の刑務所にフリスやティットや「オールスター・プロジェクト」で揃う刑務所仲間が登場する。犯罪組織からようやく抜け出せたジェームズの本領発揮、ボスの博愛っぷりに務所仲間はおおいに混乱し規律正しい服役生活を強いられる。
ジャネットと同棲を始めたがカーターだったが、死が身近すぎて孤独な心は彼女との平凡な幸福を思い描けずに苦しむ。
29年の歳月をかけ「蜘蛛の紋様」の巻末から「あるはずのない海」に繋がるように描かれています。
ジェームズがアーサー・ネガットと交わした最後の会話も明らかに。
これでPALMは本編9章まで完了し、最終章「TASK」を残すのみ。息子さんの祐という名前はTASK(果たすべき仕事、義務)から付けられたそうです。
1960年生まれの作者が中学時代から構想を始め生涯をかけたライフワークと云えるパームシリーズ。完結は不可能と言われながらようやくゴールが見えてきました。
心を揺さぶるセリフが所々挿入され普遍の死や愛について描かれ、海外ドラマのような醍醐味を持ち合わせるシリーズ。舞台である80年代は遠く過ぎ去りましたが色褪せない物語の完成を無事見届けたいものです。
シリーズの概要は獣木野生の公式HPで閲覧できます。
文庫版は15巻(愛でなく6)まで出版中。
パーム 40 5 (WINGS COMICS)
2018/06/16 02:47
ネタバレしています。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:色鳥鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アレスター・マノの語る理想が好きだ。ちょっと幼い、真っ直ぐすぎる、けど、それが圧倒的に正しいからだ。それは、作者、獣木野生さんの意見でもあるのだろう。簡単に言えば資本主義にとらわれていると、いつまでも不幸がなくならない、ってことで、人口をコントロールするとか、大企業が秘密組織をつくっているとか、ありがちに思える設定は、この真っ直ぐすぎる理想のためにあるのだ。暗い過去を持つジェームスと、アフリカでライオンに育てられたアンディの「離れられない」関係が変わっていく……のか?
2021/05/23 16:14
懐かしい作品
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
エピソードの概略は少し覚えていたぐらい。もう、すっかり忘れていました。久しぶりに読み返しましたが、名作です。