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44件
エマ
著者 著者:森 薫
貴族ウィリアム・ジョーンズはかつての家庭教師、ケリー・ストウナーを久方ぶりに訪ねた。そこで眼鏡をかけた聡明なメイド、エマと出会い、徐々にふたりは惹かれ合う……ヴィクトリア朝の英国ロンドンを舞台に、伝統と革新のブリティッシュロマンスが始まる!
エマ 10巻
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エマ 7 (Beam comix)
2006/08/16 13:24
「エマ」完結
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:胡柚子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヴィクトリア朝イギリスが舞台の、メイドと貴族の恋物語。アニメにもなった人気作品です。
前巻で、エマが謎の男にさらわれ、まさに危機一髪の事態。これからますます波乱万丈の展開に……と思ったら、なんと本書が完結編。他の巻よりやや厚めなのは救いですが、もっとながく続いてほしかった!その意味では、実は★四つにしたい気分です。
それでも★五つにしたのは、作品全体を通して、すばらしいと思ったから。映画のような美しい絵と、オーソドックスだけれど、ぐいぐいひきこまれるストーリー展開。そしてなにより、心に響くセリフの多さに惹かれました。他のコミック作品に比べ、セリフ自体はたいへん少ないと思いますが、だからこそよけいにセリフの重みを感じます。
これから連載される番外編はもちろん、作者の他の作品も楽しみにしています。
エマ 4 (Beam comix)
2004/06/04 21:45
再会
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:渦巻 - この投稿者のレビュー一覧を見る
王道ラブロマンスもついに4巻である。
前主人ケリーの他界後、行き先を告げずロンドンを発ったエマ。
階級の差を皮肉り、非の打ち所の無いジェントリを演じ続けるウィリアムは、反対にエマへの思いは募らせるばかり。だが、彼はある一つの決断を下してしまう。
エマは、新しい主人について二度と土を踏むことの無いと思っていたロンドンへ戻ってくる。
そして二人の切れかけた運命の糸を紡ぎよりあわせるのは、謎の貴婦人ミセス・トロロープ…。
森薫の絵が好きだ。
少しセピアの紗のかかったような、木の手触りのする絵が好きだ。
まさに家庭内手工業のような、「工場」ではなく、「工房」で作られたような世界。
肉感のある人物、細やかに描かれた背景と調度品。
ぐんぐん絵が巧くなっているのがわかる漫画家だと思う。
私はどんどん好きになっていく。
正統派のはがゆい恋愛物語だと思うが、恥ずかしがらず読める。
それはコマの切れ味の良さと、少女漫画等で多用されるリリカルな独白が無いからではないだろうか。
登場人物の無言の表情、ちょっとした仕草に、言葉にあえてしない感情が滲み出る。
その象徴の一ついえるのが、第29話の扉を背にした抱擁だと思う。
ゆっくりした馬車のペースで見守っていたい二人、漫画です。
2021/05/06 10:40
19世紀イギリスが舞台の身分違いの恋物語
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まい - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はメイドのエマと上流階級のウィリアム。
身分の違いを感じつつも、ウイリアムの人柄と優しさに心惹かれるエマ。静かに想いを重ねあう2人。
けれど階級(クラス)の違いは大きく、
ウイリアムはエマとの交際を反対され、
すれ違い引き裂かれてゆくー。
叶わぬ恋と諦めたウイリアムは勢いで彼を慕う伯爵令嬢と婚約をしてしまう。身分の違いにはどうにもできなかったとエマも一心、新たな生活を始めるがお互いの心には想いが残ったままで…。
はたして2人の恋の行方は…?というお話。
何度も読み返すほどの大好きなマンガです。
巻を重ねるにつれ、森さんの画力が凄いです!
(レース、手や髪、背景や小物に至るまで本当に細やかで)
ウイリアムの両親のなれそめ話、エマの雇い主である夫婦の話、2人の恋を見守る人々の協力など、心温まるサイドストーリーもあり、おすすめです!