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6件
不倫島
著者 真中みのり(原作) , 高山としのり(漫画)
新婚ほやほやの兼次郎と華が参加を決めた、夫婦限定、賞金10億円の無人島サバイバル・リアリティショー。だが、たどり着いた南の島で明かされたのは、不倫をほのめかすような追加ルールで……!? 運営が仕掛けた数々の罠と試練をくぐり抜けた先に、真実の愛は見つかるのか!? 愛憎渦巻く謎多き恋愛サバイバル!!
不倫島 3
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2023/01/20 21:13
緊迫感が少し物足りない
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定が面白くわかりやすいです。無人島に集められた10組の夫婦がサバイバルをするのはよくあるパターンですが、そこにパートナーの略奪という条件が加わることで、一気に面白さが増します。ストーリーの流れはある意味予想されたような盛り上がりになるのですが、そのストレートな感じがこの漫画では合っているように思いました。殺す殺されるとか、パートナーを力づくで奪うとか、不穏な空気の中でもこの1巻では意外と凄惨な感じは受けません。死人も出るのですが、少しあっさりしているというか。他のサバイバル漫画に比べると、今のところは緊迫感が弱いように感じはしますが、このあとはどうなるかわかりません。リタイアした夫婦も無事にリタイアできるのか、もしかしたらまた強制的に戻されるかも、などといろいろと考えてしまいます。そういう意味では今後無数の展開が考えられるので、先が楽しみな漫画です。
不倫島 3 (ヤングジャンプコミックスGJ)
2022/07/01 23:54
化生の誓い
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
岡田兼次郎は妻を愛していた。
彼は、サバイバルゲーム中に、顔見知りの男から、新妻の華が性的な暴行を受けた時、殺人者に成りかねない勢いで、その男に立ち向かう程の、自他共に認める愛妻家である。
道を踏み外せば、賞金以外の金銭を受け取れるこのサバイバルゲームは、その歪なルールに人生を翻弄されて、途中棄権する参加者が相次ぎ、早晩、優勝者が決まる段階に差し掛かっている。
兼次郎は、不貞行為を働かずに、優勝を目指す。
だが、妻の華以外にも、彼に心を寄せる女性がいる。
新婚旅行の代金を出し惜しみせずに、主催者側の申し出を断っていたならば、兼次郎はその女性と出会う事はなかった。
彼は、サバイバルゲーム中に、男女の区別無く、何度も、人助けをしたので、参加者の間で、彼の好感度が日に日に増していたとしても不思議ではない。
行方不明になった華を捜索する兼次郎に対して、この女性は助力の意思を伝え、彼はその意を汲んで彼女と行動を共にするのだが、道中で彼女と浮気する魂胆は持ち合わせておらず、彼は必死に妻を探す。
どうやら、このゲームの観客は、主催者に対して、観覧料金だけではない額の支払いをしているらしく、彼らはゲームの参加者以上に試合結果の判明を心待ちにしているであろう。
但し、男女の関係の諸相を盗み見る事に、彼らが最も興味を示しているのは間違いなく、優勝を争う最終候補者には、主催者自らが彼らの心情を代弁する形で、このゲームを開催する目的や理念を、高らかに告げる。
純愛は精製するのに手間暇がかかる。
金銭目的と双方の利益の一致を相手に言い含めて、決して、添い遂げられない男に抱かれる女がいる。
金目当てで男に身を委ねる女の口から、意中の別の男の名が叫ばれる時、捨てられた男は闘志を漲らせて、間男に挑む。
不倫島 2 (ヤングジャンプコミックスGJ)
2022/06/25 23:59
割れない腹と開けた股
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このサバイバルゲームの主催者は太っ腹だ。
貞操観念の乏しい者に参加資格を与え、南洋の無人島に、男女各十名、合計十組二十名の挑戦者を集めて、一ヶ月の間、参加者が、一度でも、不貞行為を働きさえすれば、優勝賞金とは別に、その者に一億円の手当てを支給するゲームを企画したのだから、他人にこのように思われるのは当然であろう。
参加したカップルには、既婚者も未婚者も含まれており、主人公の岡田兼次郎と華のカップルは新婚旅行の代わりに無料のこのゲームに参加した。
兼次郎は無職ではないものの、貧しく、優勝賞金に目が眩んだとは言え、妻に惚れ込んでおり、自分から、赤の他人のパートナーに手を出し、臨時収入を得る考えは、毛頭、無い。
現地に到着して、詳しいルールを知らされても、参加の意思を翻さなかったプレーヤーの中には、優勝賞金の獲得のみを念頭に置いて、純粋にサバイバルゲームを勝ち抜こうとする者以外に、別の目的を持って参加を決めた者や、運営者側を出し抜いて甘い汁を吸おうとする者、愛欲に溺れる者もいる。
日程の半ばを消化した時点で、途中棄権したり、男女関係が破綻するカップルが、断続的に、見られるようになった。
主催者は、脱落者を続出させない手立てを講じて、サバイバルゲームの視聴者を飽きさせない。
夫婦間のコミュニケーションの不足や恋人に対する妄信等が、運営者側の付け入る隙となり、親しい間柄でも相互不信に陥り、争いが頻発する。
精神的、且つ、肉体的に傷付かなければ、棄権する決断を下せない参加者が後を絶たず、この状況は主催者の思う壺であろう。
兼次郎と華の友人、伊達山仁は、妻の美沙と、このゲームに参加した。
結婚式を挙げたばかりの岡田夫妻が、このゲームの参加者であるとは、仁は知らなかったらしい。
岡田夫妻と伊達山夫妻は協力して、サバイバルゲームに挑むので、二組とも、リタイアせずに、最終日を迎えられるであろう。
懸念すべき点は、岡田夫妻にも、伊達山夫妻にも、参加資格があった事である。
先述した通り、岡田夫妻は裕福ではなく、誘われればゲームに参加する可能性が高いが、傍目には金銭的なトラブルを抱えているとは思えない伊達山夫妻が、何故、主催者の目に留まったのかが分らない。
夜になると、島の方々に張られたテントから、野太い声と嬌声が漏出する。
岡田夫妻も、伊達山夫妻も、南の島で、抱き合った。
聞き耳を立てられたくなければ、早々に、島から離れるべきだが、四人とも、羞恥心に欠け、声を押し殺さずに、肉欲に耽る。