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28件
オリンピア・キュクロス
著者 ヤマザキマリ(著者)
古代ギリシャの青年デメトリオスは、壺絵師見習いの“草食系オタク”。ある日、村の争いに巻き込まれ、思い悩むうち、なぜか”1964年オリンピックに沸く東京”に漂着…!? 時空を超えた奇跡の喜劇、ここに開幕――!!!
オリンピア・キュクロス 7
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2023/04/02 12:37
表現とは主体的に生きること。
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投稿者:noni - この投稿者のレビュー一覧を見る
(ネタバレあり)
飢えや疫病に対して表現活動は無力…という見解はおそらく、目は咀嚼に対して無力…というほどのズレがあるんだろう。意志なり感動なり共同性なり、「人間としての生を充実させるもの」が表現なんだな。ただ、口をあんぐり開けてそれを享受(消費)するばかりだと、もしそこに供給側の下心が練りこまれていれば、簡単に操作される危惧もある。「私達人間は皆誰しも煌めく表現者なのです!」(p.140)は即ち「共に生きるべく、自らの生を引き受けよ!」なのだと受け取った。
2022/09/19 17:14
面白い
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投稿者:ねこにゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前テレビで見て、好きだったのでコミックも読んでみました。テレビの方がテンポが良かったけれど、コミックならではの、絵の線の細さや細かさはいいなと思いました。
2022/01/29 11:04
70年代東京の話まで登場ですよ
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
長期連載の作品を途中であれこれ言うのはあまり良くないことかもしれないが、まあそれでも1冊ひとまとまりになっていると考えると見えてくるものもあるし、思うところもあるので、少し物を言いたくなる。
もともと古代オリンピックになぞらえた話を、例によって時空を超えて展開していくのかと思っていたこの『オリンピア・キュクロス』だが、徐々に近現代の日本や日本人の話の方に重きが置かれるようになってきていたように思う。その兆しは、手塚治虫が登場したり、手塚自身が時空を超えてしまったりしていたところにあったのだろうが、前巻で歌舞伎が登場したりしてきてその感が強くなっていた。
そしてこの第6巻では70年代日本のアングラ音楽(と言っていいのだろう。今ならインディーズとでも言うべきか)まで登場してしまった。
エピソードとしては面白いし、考えさせられる内容でもあり、最近のヤマザキマリの他メディアでの言動からも理解できるものだが、でもやっぱりオリンピックはどこへ行ってしまったの? 古代ギリシアの問題はどうなるの? デメトリオスはどんな壺絵師にどんなアスリートになるの? なんてことを考えてしまう。
その辺りが、次巻では決着するのか。