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電子書籍
天使の囀り
著者 著者:貴志祐介
北島早苗は、終末期医療に携わる精神科医。恋人の高梨は、病的な死恐怖症(タナトフォビア)だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほ...
天使の囀り
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天使の囀り (角川ホラー文庫)
商品説明
北島早苗は、終末期医療に携わる精神科医。恋人の高梨は、病的な死恐怖症(タナトフォビア)だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンでいったい何が起きたのか? 高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか? 前人未踏の恐怖が、あなたを襲う。
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紙の本
鬼才、貴志裕介が見せてくれた美しいもの。
2005/01/31 00:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:magnoria - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホスピスで終末期医療に携わる精神科医、北島早苗。
彼女の恋人である作家の高梨は病的に死を恐れていた。
しかしアマゾン調査隊に参加してからの彼は人格が変容し、自殺してしまう。
そして、それは彼だけではなかった。
調査隊のほかのメンバーも次々と異様な方法で死を遂げる。
アマゾンで何が起きたのか。
高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉の意味は?!
貴志裕介!まさに鬼才である。
全ての文章には意味があり、ラストへと繋がっていく。ほんの些細なことも。
素晴らしいとしか言いようがない。
「クリムゾンの迷宮」など他の著作同様、読み終わるのがもったいない!作品。
前半はストーリーの展開が全く掴めない。
読者も、早苗と一緒に謎の中に投げ込まれているのだ。
徐々に明らかになる真実…どんどん話が緊迫していく。
「天使の囀り」
その言葉の意味が明らかになった瞬間、涙が出た。
残酷だったりグロテスクだったりするだけが人間ではない。
そういった美しい希望も、この本は私たちに教えてくれる。
紙の本
「黒い家」で物足りなかった人に是非
2001/05/15 00:59
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藍桐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は同じ著者の「黒い家」という作品を読んでちょっと物足りなさを感じたクチです。気持ち悪いという方向から見れば「黒い家」の方が気持ちは悪かったかもしれませんが、物語の厚みというか、その向こうにあるものに薄さを感じました。この本を読もうと思ったのは本当に偶然の事でした。
確かにホラーというか少し気持ちの悪い表現などが出てくるものの、物語の中に登場人物の背景や社会的な問題などが織り込まれていて、物語自体にとても厚みが出ています。こう言うと難しい話のように見えるかもしれませんが、ぐいぐいと読ませる著者の筆力にあっという間に物語りの中へ吸い込まれていきますから心配はいりません。ただ、私個人としてはこの物語の終わり方に読んだ皆さんがどんな感想を持つのか、ちょっと聞いてみたかったりはします(笑)。
紙の本
展開はスピーディー、恐怖はじわじわ
2007/04/15 22:58
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
新進作家である恋人が雑誌の企画でアマゾンへ取材旅行へ赴く。帰国後の彼は変貌していた。そして関係者達の謎の自殺。アマゾンからいったい何がやって来たのか。その恐怖の謎解き、サスペンス、スリラーの要素をふんだんに備えた作品。人間にとってもっとも恐ろしいのは人間自身、というのはありがちなオチだが、さらにそれの上をゆく恐怖がたしかに在る。
アマゾンの生態や、謎の調査の過程での生物学的知見には好奇心をそそられるし、恐怖の存在を拡散させてしまう人間の心理と行動、異常事態に役に立たない硬直化した組織など、怖いものはいっぱい出てくる。
本当は登場人物がもうちょっと抜けた性格であった方が、さらにもっと怖いことになってしまう期待が持てるのだが、いやいや、それはやはり怖すぎるのでやめておこう。
たぶんこの作品で提示されている怖いものには二つあって、そのうちの一つは、信じていた人間を失うこと、だ。だけど理性や感情に働く恐怖より、もう一つはそれを消し飛ばしてしまうほどの、もっと原初的な部分に訴えるもの、生きること自体に疑念を投げかけるもの、そして生態系への侵食がもたらすすこぶる現代的な。幽霊妖怪の類いでなく、現実の世界にたぶん似たようなことはあるのだろうと思えるような、なので夜中にトイレに行けなくなるといったことは無いと思うので、着々と謎を追い詰めていくジェットコースター・ストーリーとして愉しめるーーああ、そこが要点デス。
紙の本
ダイエットに最適な夏向きホラー
2019/07/28 20:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読人不知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャンル的には「パラサイト・イヴ」などのサイエンスホラーが好きな人向けだと思います。
本作では、ホラー映画にありがちな、「危険とわかっている所に何故か突入して案の定……」な展開の理由が、後半で明確に解き明かされ、成程と納得すると同時に背筋が凍りました。生理的嫌悪感的な意味で。普通のホラーとは一味違う、捻りの効いた恐怖。
人によって恐怖の根源が異なることで、物語に奥行きが与えられ、恐怖カタログ的な趣があります。
劇中に登場するギャルゲの主題歌の歌詞など、細部まで丁寧に作り込んであり、日常部分のリアリティがより一層、身近な恐怖に思いを到らせます。
私はこれを読んで、少し痩せました。
お肉はよく焼いて食べましょう。
食中毒の啓発書としても使える夏向けのホラーです。
電子書籍
胸糞!
2018/10/10 00:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
食前には決して読んではいけない
しかし、おもしろい
この後味の悪さが癖になるんだよなぁ
紙の本
ネット評価が高いので、読みました。
2014/10/30 22:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネット評価が高いので、読みました。
意外とリアルなネタで、話はうまいです。ですが、説明が多くてテンポが悪いかな、と思いました。
紙の本
目を背けたくなるような恐怖
2002/07/27 23:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:scarecrow - この投稿者のレビュー一覧を見る
『北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。』
冒頭部分はあまり評判よろしくないみたいですが、私は結構好きでした。アマゾンの粗野で神秘的な輝きが頭に浮かんでくるような感じ。中盤以降は流れに沿って読み進めていくだけでよし。いつのまにか物語りに引き込まれているはずです。そして、本書に描かれている恐怖とは何かがわかったとき貴方は戦慄することでしょう。論理的にどう怖いではなく、生理的な恐怖を煽ってきます。それゆえに本書を読み終わったあと、頭ではわかっていても、事あるごとにじっと目を凝らしてしまうようなことに…。なぜそうなるのかは読み終わってのお楽しみ。
紙の本
私が私でないものに変わり果てる
2001/05/19 12:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:春都 - この投稿者のレビュー一覧を見る
僕の見たところ『黒い家』では「外部からの恐怖」を中心にあつかっていたようだが、『天使』は明らかに「内部からの恐怖」をも取りあげた作品である。
自分を動かしているもの、行動原理となっているものが「あるもの」をきっかけにして容易に変貌してしまい、しかも自分では気づかない。
客観視可能な「正常な」登場人物や読者こそがその歪みを知ることができ、恐怖する。
ただの「ウィルス浸食系」ホラーでは外的な恐怖に終わってしまうが、そこに「自己の変貌」が伴うだけに内的な恐怖も加わり、作品の重厚感あるいは恐怖の多層性を増しているのである。
小説・ミステリの書き方がうまい。いくつもの伏線がストーリーに違和感なく盛り込まれているし、参考文献からの情報も読みやすいよう配慮している。
それで気づいたのだけど「専門的な説明」に適しているのは、やはり会話文なのではないかと感じた。登場人物によって語られるそれは作中の人物に対してのもので、多くの場合「素人相手」に話される。つまり作中の「素人」に理解されるよう話す=同じく「素人」の読者にも理解されやすい、ということ。
前作『黒い家』はしばらく前に読んだから印象が薄れているのだろうが、『天使』の方が面白かった気がする。ただ「追いつめられる恐怖」という点では『黒い』が上かもしれない。『天使』は題材が題材だけにわりと客観的に読めたからだろうか。
それはともかく、次作にも期待がつながる作品であった。
紙の本
「黒い家」よりまし
2001/08/01 21:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:谷池真太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作品冒頭のメールのやりとりのなかでアフリカにいる彼がだんだん狂っていくのを表現したシーンは失敗だと思う。ホラー作品の導入部分にしてはインパクトに欠けるうえに、わかりづらい。
むやみやたらに登場人物の独白が長い以外は、ホラーとして充分楽しめると思う。中盤の人がどんどん狂っていくシーンはグロさ満載で、そっち方面のホラーが好みな人は楽しめる。
ラストのオチは平凡。
紙の本
なぜなのか?
2015/12/23 23:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:foxtail - この投稿者のレビュー一覧を見る
『寄生虫なき病』を読んでいるので、書かれている内容はほぼ知っていた(知らなかったのは線虫の細かな分類くらいか?)。
臨床心理や一般心理学、シャーマニズム、変性意識、神話・伝承などについては、もしかすると私のほうが詳しいかもしれない。
それでも私にはこの作品は書けない、なぜか?
やはりそこが作者の才能、プロとしての能力だろう。
時代の変化もあり、若干は取り残された感じの描写はあるが(SFホラーの宿命)十分に面白いと思う作品です。
電子書籍
これもすごい
2022/11/14 22:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の作品を読むのは、黒い家に続きまだ二冊目だがとても面白かった。黒い家とは毛色が異なる内容だが、薄気味悪さがじわじわ広がっていく感じは同じで、怒涛の展開に最後まで一気読みでした。
紙の本
読んでいて鳥肌が立った
2021/09/18 02:25
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:火消しの大翔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
狂気に満ちた人間やグロテスクな描写がとても表現豊かだったので、読んでいる最中とても恐怖を感じていました。
電子書籍
ホラー&グロ
2020/10/04 13:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たま - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれて購入。余りに面白くて一気読みしました。
ホラー&グロ。風呂場のとあるシーンが怖すぎて暫く頭を離れなかった…
恋人の死の謎を追う主人公、北島早苗。
徐々に変貌を遂げるもうひとりの主人公、萩野真一。
天使の囀りとは何か? 果たしてそれは救いなのか?
ラストの美しさが心に残りました。
電子書籍
akb49484800
2020/07/31 23:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても不気味で恐ろしかった。読む手が止まらずあっという間に終わってしまった。もう一度、次はゆっくりと読みたいと思う。
電子書籍
憧れてしまう
2020/05/13 10:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀糸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒い家を読んで面白かったのと、
タイトルやあらすじに使われているモチーフが好きで買ってみた。
気味が悪くグロテスクなところはとことん気味が悪く、
それらを冷静に分析していく進み方が心地よかった。
最後まで綺麗にまとまっている。
正直、喉から手が出るほど欲しい効果と
引き換えの結末を天秤にかけて、
自分の事のように悩んでしまった。
欲しい。 その感覚は、心から欲しい。