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霧のむこうのふしぎな町
心躍る夏休み。6年生のリナは一人で旅に出た。霧の谷の森を抜け、霧が晴れた後、赤やクリーム色の洋館が立ち並ぶ、きれいでどこか風変わりな町が現れた。リナが出会った、めちゃくち...
霧のむこうのふしぎな町
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霧のむこうのふしぎな町 新装版 (講談社青い鳥文庫)
商品説明
心躍る夏休み。6年生のリナは一人で旅に出た。霧の谷の森を抜け、霧が晴れた後、赤やクリーム色の洋館が立ち並ぶ、きれいでどこか風変わりな町が現れた。リナが出会った、めちゃくちゃ通りに住んでいる、へんてこりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作。
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紙の本
働くという冒険
2012/02/22 20:16
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は初版が1975年だったというのが驚きです。
『つづきの図書館』の柏葉幸子さんの本ということで読んでみましたが、私が子どもの頃出会って
いてもおかしくない作家だったのです。
子どもの頃、出会わなかったのが非常に残念です。遅すぎた出合いです。
一種の異界ものと言えばそうなりますが、小学生6年生のリサが夏休み、初めての
一人旅でやってきた、霧のむこうのふしぎな町。
おとうさんはただ「むかえにきてくれるから」と言われたのですが、誰も迎えなど来ていない。
そうして傘に導かれて、霧のむこうのふしぎな町にたどりつき、ピコット屋敷に
下宿することになります。
出てくる人たちが個性的で、いきなり毒舌たっぷりのピコットおばあさん、同じ下宿人の
発明家のイッちゃん、料理がとても上手いジョン、謎めいたキヌさん、おおきな「ねこらしき
もの」ジェントルマン。
ピコットおばあさんは、いきなり「下宿する以上は働らかなければいけない」といって
リサは町の色々なお店で働くことになります。
この物語に出てくるユニークで個性的、無国籍な人々は、ヒュー・ロフティングの
『ドリトル先生』シリーズの屋敷の住人に似ています。
世話好きで口うるさい、アヒルの家政婦ダブダブ、物知りでおだやかなオウムのポリネシア、
さわがしいブタのガブガブ、賢い犬のジップなどが、転がり回るように生活しているのを彷彿させます。
児童文学、特に欧米での児童文学にあるのは「試練」かもしれない、とこの本を読んで
思いました。
子どもたちは、もちろん働いてはいないのですがその分、試練をくぐりぬけて冒険、成長の
ような物語が多かったりします。
この物語はリサが働くということが、冒険なのです。
働く、といっても最初のお店、古本屋のナータは本を売るというより、本当に読みたい人が
「むちゅうになってたいせつにしてくれる。それがわたしへの代金。」というように金銭がどうの
という話ではないのです。ただ、ナータはたくあんにマヨネーズをつけて食べるのが好き・・・
強烈なキャラクターは罵詈雑言の塊、白いオウムのバカメ。ああ言えば、こう言う、こう言えば
ああ言う・・・だんだん、最初はお母さんがなんでもやってくれていたリサが少しずつ、
「働くという人づきあい」を身につけていくのが微笑ましく描かれています。
新装版の解説は、翻訳家の金原端人さんで、ファンタジーのことを「やわらかい心」と
評されていて、まさに、この物語は「口は悪いがやわらかい心」の物語なのでした。
やわらかい言葉を使う人が、やわらかい心、と思いたいのですが、バカラやわがまま王子の
ように最初は、リサも不快に思うような人々が出てきますが、その口の悪さの影に照れや、
感謝の気持が見え隠れしたりするところの描写がとてもすんなりしています。
図書館の新刊で若い作家の大学生ものを少し読んだのですが、その「今時若者言葉」に
困ってしまい、この本を読んだのですが、40年近く前の文章なのにまったく古びていないし
きっとこれからも読まれるだろうという文章です。
感心したのは、リサが下宿の窓から見るサルスベリの花が「オペラピンク」という言葉で
私は知らなかったのですが、調べてみたら、まさにサルスベリの花はオペラピンクです。
ああ、子どもの頃、この本を読んでいたら、今頃、さらっと「きれいなオペラピンクね」などと
言えたのに。今更、遅いが、これから使うとしましょう、オペラピンク。
紙の本
とても好き
2015/11/20 18:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かっぺ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は、「千と千尋の神隠し」を見てからこの本を読みました。
千と千尋の神隠しの話の原作だと書かれていましたが、時折似ているなと思える場面があり、とても楽しかったです。
紙の本
小学生の頃、夢中になった本
2021/11/11 11:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:向日葵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
40年ほど前に、小学校の図書館で出会いました。
食べ物の描写がとても美味しそうで。
時おり出てくる方言にもほっこりしました。
主人公の成長が感じられるため、読後感が良かったです。
小学生だった私はとても惹きつけられました。
その後、この作品を卒論に研究したいと教授にお願いしたら、まだお若い著者だからと却下されました。笑
でも、それくらい好きな作品でした。
小学生の女子におすすめです。
紙の本
ときどき読みたくなる本
2016/06/25 16:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きみどり - この投稿者のレビュー一覧を見る
「千と千尋の神隠し」に似ている部分もなくはないけど、
全体的な印象はけっこう違うと思う。
ひとりの女の子が夏休みにいろんな経験をするのだけど、
こちらのリナは、ふり回されているようだけど、
はたらきに行った先ではちゃんと自分で考えて行動していて、
結果的に相手にとってそれがプラスになっている感じ。
いじわるなおばあさんとわがままな王子。
柏葉さんの本によく出てくるけど、
最終的にはそういう人たちもかわいらしく感じてきたり。
紙の本
名作ファンタジー
2024/03/09 11:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は6年生のリナ。夏休みを「霧の谷」で過ごすことに。風変わりの町でいろいろな人と出会って・・・。不思議な霧の谷に行ってみたくなる素敵なファンタジー児童文学です。
紙の本
不思議な町での少女の成長物語
2015/10/04 15:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公のリナが夏休みに訪れた霧の谷の町は、「働かざる者食うべからず」の町。宿の主のピコットおばあさんにびしばし小言を言われながら、リナは町の中のちょっと変わった店々で働くことになる。最初は引っ込み思案だったリナがたくましく成長していき、ピコットおばあさんに言い返すようにまでなる様が印象的。リナをよく励ましてくれるイッちゃんを始めとする宿の人たちとリナのあたたかい交流も魅力的に描かれている。
紙の本
何度も再読
2015/08/13 16:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に出会って以来、大好きな作品。毎年夏になると読んでいます。リナという少女が夏休みに訪れたふしぎな町での出来事・・・自分もこんな町に行ってみたい!ジョンが作る料理が美味しそうで食べてみたい!といつも思っていました。大人になっても何度も読みたい本です。