掌の中の小鳥
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掌の中の小鳥 (創元推理文庫)
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紙の本
人が死なないミステリーが好きだ。首が転がったり、血飛沫が飛び散ったり、それは現実世界だけで十分。だから、こんな本を読むと手放しで褒めたくなってしまう
2004/11/26 20:41
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、私の読書の仕方はかなり偏っていて、特にデビュー作を読み逃してしまった作家で、評判がいい作家については、余程のことがない限り手を出さない。発見の栄誉を逃した悔しさからである。勿論、意地を張っているのはバカらしいので、いつかは読むことになるのだけれど、それは読むと決心した時点以降の作品についてであって、遡って読むことはなかなか無い。
それで損をしていることは分かっているのだけれど、性格である。でも稀に、めったに無いことだけれど時間を遡ることがある。例えば京極夏彦や西澤保彦、北村薫がそうである。で、加納朋子もその稀な存在なのである。無論、読み残しはまだまだあるけれど。で、その栄誉ある過去の作品第一号がこれなのである。
収められているのは五つの短編、第一話が表題作「掌の中の小鳥」、以下「桜月夜」、「自転車泥棒」、「できない相談」、「エッグ・スタンド」。それにあとがき、赤木かん子の解説となる。そして、のっけから書いておくけれど、この作品集の推理小説としての出来具合、それから何より小説そのものとしての出来が素晴らしい。殺人事件のないミステリとしては北村薫、宮部みゆきの初期の作品と肩を並べるもので、心が洗われるというのが一番適切かもしれない。
順に内容を紹介しておくと、自分が密かに思いを寄せていた大学時代の同級生を、先輩に見事奪われてしまった僕。そんな僕に結婚した彼女から電話が。癒えない傷を負った主人公の「掌の中の小鳥」。実は、この話、一旦終わったあとでSCENE2という話が始まって、それが第二話以降に繋がっていくという予想外の構造をもっていて、それが読者に期待感を抱かせる。
EGG STANDという店で冬城圭介が穂村紗英の名前を知り、彼女の桜にまつわる話を聞く「桜月夜」。ここでは19歳で熱烈な恋愛に陥り20歳を迎えた女性が、河原の土手で出会った少年の企みに乗ってしまうことが語られる。次は、その穂村紗英がデートに必ず遅れてくる、そういう彼女の癖を軸に、彼女の盗まれた自転車の謎に迫っていく「自転車泥棒」。
女の子と遊ぶよりは男の子と遊んでいたほうが楽しかった紗英が10年ぶりに出会った幼馴染。彼は彼女に、ある人に会って欲しいというのだが。強引に押し切られるOLの「できない相談」、そして圭介と紗英が従姉弟の消えた結婚指輪を巡って喧嘩する、その謎を解くのは以外や「エッグ・スタンド」。
どの話も、二重構造になっているのが工夫なのだろうけれど、それが上手く溶け込んでいるので、読んでいてその技巧に気付かないという点が凄い。こういう上手なミステリを読んでしまうと、技巧をわざとらしく見せびらかし、押し付けがましい態度で密室、不可能犯罪などといった文字ばかりが躍る最近のノベルズの影が薄くなってしまう。
それにしても、面白い構造をもったはなしだ。前振りだけでも一編のミステリ、本編はもっと長いけれど、それが前段と見事に溶け合って、しかもそれが連作になって繋がる。先日も加納の『スペース』(東京創元社2004)を褒めたばかりで、さらに10年近くも前に出た作品を絶賛するのは気がひけるけれど、すなおに脱帽しよう。ただし加納自身はそんな気が全く無くとも、私は北村薫の作品を思い出さずにはいられない。共時性とは罪なものである。
紙の本
あなたの手の中の小鳥は、生きていますか?死んでいますか?
2005/09/12 09:48
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あう - この投稿者のレビュー一覧を見る
クールぶって頭の回転は速いくせに、女心にはちょっと疎い不器用な青年を主人公とした、全5編のお話からなる連作短編集です。5編の連なり方が、ただただうまいなあと思います。同著者の『ななつのこ』や『魔法飛行』のような作品を想像していましたが、少し違う印象を受けました。けれど、基盤になっているものはやっぱり同じで、日常の謎を追った殺人事件の起こらないミステリーです。それでいて恋愛小説でもあります。
作品の重要な舞台になっている小粋なカクテル・バー<エッグ・スタンド>。その名前が示すとおり、”たまご立て”が本書のキーワードの一つです。本文の中で<エッグ・スタンド>の女バーテンダーの泉さんがこういうふうな感じのことを言っています。「卵を立てることと人生は似ている。うまく立てられない人はエッグ・スタンドを使用するといいんだ」と。たしかに何かの支え無しでは生きていくのは難しいです。大抵の人は気付かないだけで、自分のエッグ・スタンドを手に入れているものなのかもしれないと思いました。私も自分の身を振り返ってちゃんとエッグ・スタンドを持っていたことに気が付きました。
本書の中で一番印象に残ったのは、第一話目の中でエピソードとして登場した賢者の話です。
”子供が手の中に一羽の小鳥を隠し持ち、賢者に「手の中の小鳥は生きているか、死んでいるか?」と聞いた。もし賢者が「生きている」と答えれば、子供は小鳥を握り潰す。「死んでいる」と答えれば、小鳥は掌から舞い上がるだろう。”
タイトルにもなっている「掌の中の小鳥」は、このお話が元になっています。
さてさて、子供のこの問いに賢者はなんと答えたか、それは是非この作品を読んで確かめてください。私はいいお話を聞いたとばかりに嬉しくなりました。
できるか、できないかを決めるのも、自分がどんな人間であるか決めるのも自分自身。答えはいつだって自分の掌の中にあります。加納作品はいつも大切なことを思い出させてくれますね。
ちなみに、この賢者の話は、著者の加納さんがOL時代に受けたセミナーで、講師をつとめた方が実際に話したエピソードだそうです。原典があるのかとても気になりますが、加納さんがその講師に聞いてみたところ、はぐらかされたそうです。そんなぁ……って感じですね(涙)
紙の本
やわらかなマシュマロみたいな作品たち
2010/12/25 11:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
掌(て)のなかの小鳥 加納朋子 創元推理文庫
掌(て)のなかの小鳥は、読んでみると「掌(てのひら)」の中の小鳥だとわかります。てのひらの中の小鳥はしっかり握るとつぶれて死んでしまうのです。てのひらを広げている人が小鳥の生死を預かっているのです。そして、小鳥とは女性を表していると考えました。女性はかよわいのです。5編の短編となっています。
「掌のなかの小鳥」さすがです。油絵の具と碁石の知識はわたしと一緒です。胸がすっきりしました。
「桜月夜」よくわからないけれど雰囲気はいい。5編を通じて主人公のボクは冬樹圭介です。名前にこだわる作者さんなので、ほかの登場人物の名前をここに書くことはやめておきます。
「自転車泥棒」鋼(はがね)のように強固な意志をもつ人は、周囲の人間が傷ついていることに気づけないという言葉に同感です。
「できない相談」「エッグ・スタンド」この部分、考え事をしながら読んでいたので、読み込めませんでした。理屈っぽくて、細かすぎるのではないか。それから上品過ぎる。名前へのこだわりにも疲れました。
紙の本
推理小説よりも恋愛小説として読むほうが良い。
2017/05/31 19:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
五編の連作集。
「掌の中の小鳥」「桜月夜」「自転車泥棒」
「できない相談」「エッグ・スタンド」
一編ずつの個性が立っていて、最終話で全編をまとめる
加納さんのいつものパターンだ。推理小説としては偶然の
重なりが多すぎ、飛躍感があるのが残念だ。
しかしながら恋愛小説としての出来は、他作よりも優れている
と思う。心理の流れが細やかで、男の私ですらも女性の心を
強く揺さぶりそうなことが分かる。
第一話の「掌の中の小鳥」がとても印象的だった。
主人公の僕は、雑踏の中を深海魚みたいな呑気さで泳ぐ。
喧騒の間で僕の思考はゆっくりと流れていく。
そんな時、ぽんと肩を叩かれたところから話が始まる。
佐々木先輩だった。
「相変わらずクールな奴だな」僕はそう称される。
二人で入った喫茶店で、過去のわだかまりが一つほどけ、
悲しい事実が一つ刻まれる。
>「きっかけなんて、大抵はつまらない偶然なのよ」
僕はその印象的な言葉を耳にしてSCENE1が終わる。
SCENE2でもう一人の主人公が登場する。女性だ。
SCENE1の言葉を引き取り、話は女性の過去に移る。
過去の思い出話に僕はちょっとしたトリックを見つけ、
女性との距離が縮まる。
トリックはあざむくためではなく、優しくするための
嘘であることを見抜く。
そのトリックの解釈で女性の心が少し溶けたように感じた。
第一話は二人の出会いまで。
その後、二人の主人公をそれぞれ入れ替えながら
作品が積み重なっていく。
最終話「エッグ・スタンド」は二人の物語の総仕上げだ。
僕が女性を最初に目にした時、心の中で真っ赤な天使と呼ぶ。
二人の関係は、白い布をお互いの色で染めるように、時には
布をはためかせながら一枚に仕上げていく。
陳腐な表現だが、素敵という言葉が浮かぶ。
最後にもう一度、「きっかけなんて・・・」と言った女性の言葉と、
「掌の中の小鳥」の本当の意味を心の中で反芻したら、
物語が腹にすとんと落ちた。
紙の本
虜になってしまう加納ワールド
2004/06/30 18:43
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
加納朋子「掌の中の小鳥」です。惚れっぽいボクとしては、これからも加納朋子を攻めますよ。(^_^;) ホントに「ななつのこ」に出逢えなければ加納朋子ワールドを知らずにいました。1)掌の中の小鳥(2)桜月夜(3)自転車泥棒(4)出来ない相談(5)エッグ・スタンドの5篇が収録。最初の3作は雑誌に掲載、後の2作は書き下ろしです。それぞれ完結された短編ですが連作となっています。詳しくは語らない方が良いと思います。特に何も先入観無く読んだ方が面白いでしょう。
それにしても、期待を裏切られない作品です。「加納朋子を知らなかったの?」なんて言われるとお恥ずかしいのですが、知りませんでした。言葉にすると在り来たりになってしまいますが、「上品な語り口に嫌みのない文章、緻密な構成にミステリーに不可欠などんでん返し、存在感のある登場人物に見事にかみ合った人物描写、…」とベタ褒めになってしまいます。…ん? 在り来たりじゃないって? そうっすねっ、そうは有りませんやね。派手な殺しが無くてもスリルもサスペンスが、波止場と霧笛が無くても哀愁を、列車を追う駅の別れが無くても切ない恋心が、アリバイ工作に密室が無くても本格ミステリーへ、キスシーンやベットシーンが無くても熱烈な恋愛は、…描けるんですぞ。ああ、上手い言葉で絶賛出来ないものか
紙の本
ほんの少し優しい気持ちになりたい日に
2003/10/21 18:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紅豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理とかできないから、ミステリーは苦手…そんな人にこの本を自信を持ってお勧めします!←どこの回し者だ(笑)
私も推理は苦手で、本格的な推理小説ではおいてけぼりになってしまう事がしばしばあるのですが、これは大丈夫です。
推理についていけなくても、そっと手を差し伸べてくれるような丁寧な文章が寄り添ってくれます。
それから、推理以外にも目を離せない要素だらけです。。
たとえば、それぞれ個性的でありながら、不快感を持つほど変わっているわけではない登場人物。つかず離れずさっぱりとしたラブストーリー。
短編集ですので、ちょっと空いた時間に気楽に読んで、ほっ・と優しい気持ちになるのが、私のこの本の読み方です(^^)
北村薫さんの落語家シリーズ、安孫子武丸さんの人形シリーズ好きな方は必読☆
紙の本
小粋なミステリ?
2002/05/08 09:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずね - この投稿者のレビュー一覧を見る
とあるカフェバーで赤いワンピースを着た女性と出会う圭介。出会ってから、「エッグスタンド」という小粋なバーの常連になります。味のある女バーテンダー、馴染みの客の初老の男性。ここで、色々と周りにあった一風変わった出来事を語り合うのです。狂言誘拐の回想で女性の名前を当ててみせ、災難続きやいくつもの偶然が重なる「自転車泥棒」やたった10分で マンションの部屋の家具が全て消えうせるなど、小さな事件の謎を解き明かしていく主人公。すぐにトリックがわかったものもあれば、いろんな所にちりばめられている伏線を探すべく何度も読み返してみたり。とても凝った作りになっています。
それにしても1番最後の「エッグスタンド」複雑な女心が描かれています。男性にしっかり 読んでもらいたいなって思いました(笑)。
収録作品…「掌の中の小鳥・「桜月夜」・「自転車泥棒」・「できない相談」・「エッグスタンド」
紙の本
きっかけはつまらない偶然にちょっとした作為
2001/12/18 01:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふくろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
さっぱりしたラブストーリー。カクテルならスプモーニかな。ちょっと苦くて(笑)もちろん謎解きもしっかりあり、です。男性の視点で書かれている(部分が多い)からかもしれませんが、私が読んだほかの加納さんの作品よりドライな感じがします。で、一番おしゃれかなぁ。
昔片思いしていた女性の夫に会い、苦い思い出に落ち込んでいた主人公が、パーティーで出会ったのは個性的で素敵な女性。彼女と出会ってから、彼の周りは小さくも不思議な事件でいっぱいに…。
回転が速いけどちょっと素直じゃない主人公と、元気でまっすぐな彼女の組み合わせがほほえましい。物語の舞台は「エッグスタンド」というバーなのですが、女性バーテンダーも「第二のヒロイン」って感じでかっこいい し。ストーリーに合ったカクテルや花々、素敵な言葉もいっぱいです。
私はミステリファンなので、謎解きの部分も好き(マンションの部屋が消えちゃう話とか。きちんと伏線の用意された本格ミステリです)ですが、出てくる人達の個性とか思いとかが一番の魅力かなと思います。大切にしてきた事、変わらない事、断ち切った事、影響されていく事…、男性はちょっと情けない所がかわいいし、女性は欠点はあってもそれぞれ一生懸命で凛々しいし。ミステリファンじゃない人にもおすすめです。
タイトルにした言葉は一話目のキーワード。この書評が一つのきっかけになりますように…。
紙の本
ミステリー(推理小説)はちょっと苦手という人に
2001/08/22 23:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あふらま - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは、推理小説ではない!
と、いきなりおだやかじゃない切り出し方だが、むろん誉め言葉である。
出版社や、著者名などによりわたしたちは、ミステリー、SF、ホラー、純文学、恋愛小説など、自分のイメージした枠の中でとらえがちだ。本書は「創元推理文庫」からの出版であるからどうしても読者層もミステリーファンが多いだろう。しかし、この作品は推理小説という枠には、おさまりきらない作品である。ミステリーファンは勿論だが、それ以上にミステリーはどうも苦手という人にこそ読んで欲しい。今までイメージしていた、ミステリーという枠ががらがらと崩れること請け合いである。
話は、5つの短編から構成されており、時の経過にしたがって書かれている。基本的なスタンスは、冬城圭介が軽快に数々の謎を解き明かしていくのだが、それにアクセント(以上のもの)を加えているのが、由香(仮名・作品中にかるい謎かけありなので)、エッグスタンドの店主、エッグスタンド常連の老紳士の3人である。
この4人が複雑に絡み合いながら、ミステリーの枠に留まらない話しが展開していく。勿論、冬城圭介が、いろいろな謎を全てお見通しという感じで解き明かしていくことがメインだが、最終話だけはちょっと違う。さすがの冬城圭介も女性心理だけは解き明かすことが難しいらしい。
紙の本
悪くはないのだけれど…相性が悪いのかな。
2011/04/28 20:54
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
足掛け約半年。
やっと読み終えることができたーっ。
加納作品の中でもおそらく評価の高い本作なのだけれど、正直に言って、合わなかった。まず、文体が合わない。そしてキャラが合わない。会話も楽しめない。となると、トリックなんてどうでもいいのっ!!と豪語するわたしにとって、ミステリ部分なんてどうでもよくなってしまう。で、実際のところ、ミステリ部分も合わなかった。
『コッペリア』は楽しめたんだけれどなぁ。。。短編が合わないのかな。でも、裏表紙を読んでも心惹かれる加納作品はあまりないのも事実。
(わたしにとっては)
回りくどすぎる、面倒すぎる、の2点に尽きる。
表現も言い回しも会話もキャラも全てが面倒で回りくどい。そこに余韻やなんやらを感じたりするのかもしれないけれど、わたしには感じられない。読んでいて軽く、ほんとに軽くだけれども、いらいらとさえしてしまった。
合わないんだろうな。
客観的に見て、何がどう飛びぬけて悪いわけではないとは思う。
冷静に考えて、筆力がなかったりキャラがたってないわけでもないと思う。
ただ、根本的に合わないのだ。
とはいえ、気になる言葉くらいはある。
「人間って複雑で、そしてわからないから面白いのよ。そう思わない?」
この一言には思わずうなずいてしまった。
でも…ただでさえ複雑でわからないのに、あなたみたいにごちゃごちゃ言ってたら余計に複雑になって面倒になりませんか?とも思ったけれど。
加納作品はもっと読もうと思っていたのだけれど、もう止めておこうかなぁ…。今度ばかりは自分の直感を信じてみることにする。
『掌の中の小鳥』収録作品
・掌の中の小鳥
・桜月夜
・自転車泥棒
・できない相談
・エッグ・スタンド
紙の本
編集部コメント
2003/06/09 18:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東京創元社編集部 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カクテルリストの充実した小粋な店〈エッグ・スタンド〉の常連は、不思議な話を持ち込む若いカップルや何でもお見通しといった風の紳士など個性派揃い。そこで披露される謎物語の数々、人生模様のとりどりは……。「掌の中の小鳥」「桜月夜」「自転車泥棒」「できない相談」「エッグ・スタンド」の五編を収録する、キュートなミステリ連作集。