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電子書籍
平城京 全史解読
著者 大角修 (著)
日本書紀に続く第二の正史・続日本紀とは、どのような書物なのか? 意外に知られていない続日本紀のさまざまな謎と問題点、そして、中央集権国家の成立、大仏開眼、鑑真来日、長屋王...
平城京 全史解読
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平城京全史解読 正史・続日本紀が語る意外な史実 (学研新書)
商品説明
日本書紀に続く第二の正史・続日本紀とは、どのような書物なのか? 意外に知られていない続日本紀のさまざまな謎と問題点、そして、中央集権国家の成立、大仏開眼、鑑真来日、長屋王の叛乱、道鏡事件など、黎明期日本における大事件の記述を今、総検証する!
著者紹介
大角修 (著)
- 略歴
- 1949年兵庫県生まれ。東北大学文学部宗教学科卒。地人館代表。仏教書・児童書を中心に編集および執筆活動を行う。著書に「ひらがなで読むお経」「日本人の死者の書」など。
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紙の本
奈良時代の歴史を正しく?学ぶ
2016/05/04 11:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゅん - この投稿者のレビュー一覧を見る
正式の歴史書・続日本紀から、奈良時代を読むことが面白い。
続日本紀は、編纂された時期と記録された時代が近いので、書かれていたことは事実に近いと思われるが、日々の出来事を簡略な箇条書きにしたものである。
正史であるので、時の権力者に都合の悪いことは省略し、強調したいことは詳しく書かれている。
その他の資料を参照しながら、平城京の真実を明らかにしている。
紙の本
人気のない奈良時代。
2009/06/15 21:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
人気のない奈良時代。
このあとの貴族文化が花開く平安時代に比べ、仏教文化は地味なイメージがあります。
歴史上、不明な点も見られ、これといった有名な人物もいないことも影響しているのでしょう。
本書は、奈良時代の正史である続日本紀をもとに平城京の歴史について解説しています。
奈良時代の歴史的な出来事のひとつとして、遣唐使があります。しかし、この遣唐使、日本にとってはあまり触れたくない事実だったようです。
大国唐に対して臣下としての取り扱いをされているのがその理由です。そのため続日本紀では、大きなイベントであるはずの遣唐使の記述が少なくなっているということです。
歴史書は、それを編纂した人の立場により微妙にニュアンスが違ってくるもの。
本書を読んでいると学生時代勉強した歴史的な事件の裏側の事情を知ることができます。
呪術が本気で信じられていた時代。
平城京に都が置かれていたのは約95年。
短い間に様々な事件が起こっていますが、国家としての組織づくりを試行錯誤しながら行っている様子を知ることができます。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本
奈良時代の歴史的な史実を続日本紀で裏付ける面白さ
2009/05/17 21:29
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「記紀」と言われる古代の書は、古事記と日本書紀であるが、日本書紀の続編は「続日本紀」である。本書は宗教学者の大角氏がその続日本紀の記述をもとに、主として奈良時代に起こった様々な古代人の営みを紐解いていくというものである。
この続日本紀は697年から791年にかけての95年間の歴史が、年毎に記述されているという。全40巻の大作であり、そのほとんどが奈良時代である。奈良の都である平城京は歴史で習った年表でいえば、710年に遷都されて首都となった。
古代の日本は平城京が都だったという印象が強い。たしかに、そうであった期間も長かった。しかし、都といえば、平城京だけではない。聖武天皇の時代は大仏造立だけが有名だが、遷都に次ぐ遷都で官人も民も右往左往させられた時代でもあった。
紫香楽宮、恭仁宮、難波宮などまさにさまよえる都であった。遣唐使もこの時代に盛んに行われた政治行動である。しかし、続日本紀における記述は僅かである。また、この期間には歴史に残る政変があった。長屋王の変、藤原広嗣の乱、橘奈良麻呂の変、恵美押勝の乱、道教事件などが知られている。
このような歴史的な動乱、今にも残る東大寺大仏の造営、その他の寺々などの移転などについての記述が紹介されている。しかし、続日本紀は、当然のことだが現代の我々を対象に書かれているわけではない。加えて奈良時代全体の位置付けを理解した上で書かれているわけでもない。したがって、そのまま読んでも奈良時代の知りたいことが分かるわけではない。上記のとおり遣唐使然りである。
現在分かっている史実との照合が良いところなので、あまり期待してもそれは無理というものである。ただし、言葉という表現だけではなく、万葉集などで表現されているところも多いので、大角氏は苦労して補っているところがうかがえるのである。
いずれにしろ、奈良時代以前は今から1200年以上も前の時代ではあるが、現代に残されている遺跡や寺院なども多く、手近にある古代であることは間違いない。本書はたしかな史料である続日本紀を紐解いて、歴史的な事件を裏付けており、奈良時代への興味を一層そそるものである。