- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2012/05/21
- 出版社: 早川書房
- ISBN:978-4-15-030657-1
グイン・サーガ77 疑惑の月蝕
著者 栗本薫
ジェニュアからの脱出を図らんとするナリス軍。そしてこれを追討するレムス国王軍。両者は夕刻、ルーナの森でついに激突した。ヤンダル・ゾックのあやかしか、巨大な眼球となった不気...
グイン・サーガ77 疑惑の月蝕
商品説明
ジェニュアからの脱出を図らんとするナリス軍。そしてこれを追討するレムス国王軍。両者は夕刻、ルーナの森でついに激突した。ヤンダル・ゾックのあやかしか、巨大な眼球となった不気味な月が見おろす下での戦闘は熾烈をきわめ、森は鮮血に染まる。同じ月の下、魔空間に変容したクリスタル・パレスで、恐怖に打ち震えるリンダの姿があった。そしてその一方、戦場を驚愕の知らせが駆け抜ける。「アルド・ナリス崩御――」と。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
著者紹介
栗本薫
- 略歴
- 1953~2009年。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。著書に「グイン・サーガ」シリーズ、「魔界水滸伝」ほか多数。また、中島梓名義で、評論、エッセイ、脚本などを手がけた。
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天道
2022/12/29 05:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人知の知らぬところに天命あり。地上で繰り広げられる有象無象の活動はほんの小さな出来事のひとかけらに過ぎない。
ナリスは本当に?
2001/03/08 18:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あつぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナリス崩御?!知らせはグイン、イシュトバーンの許へももたらされる。果たしてその真偽は本巻内で明らかになるのか?それは読んでのお楽しみ。
スカールやマリウスも登場し、しっかり展開に絡む。ここへきて主要登場人物が一冊内にほぼ勢ぞろいし、クライマックスへの序章であることを印象づけられる。
それにしても、今作のグインは立場も安定し、夫婦仲も円満、そうでなくてもぼくとつなタイプなのにパッとしないことこの上ない。これからしばらくこのタイプでいくのだろうか。
今はヨナが番をはってるので次作もその延長っぽい。
アルドナリスは何度死ぬ?
2001/02/24 20:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KH - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルドナリスの自害、スカール率いる騎馬民族の参戦により、戦争は一旦停戦となる。ナリスの死亡を受け、混乱するナリス軍。そしてその噂は瞬く間に中原を駆けめぐる。そのときスカールは、グインは、イシュトヴァーンは。
グイン・サーガ77巻は、アルドナリスの死を巡り、各国の対応を中心に物語は進む。久々のパロ以外の国の様子が語られ、ファンにはうれしい一冊となっている。前半はパロ、ナリス軍内部の状況をヨナ、スカール、リギアを通して。後半はイシュトヴァーンとカメロンを中心にゴーラの様子を、グイン、マリウス、ハゾスを中心にケイロニアの様子を描く。
全編を通じて、アルドナリスの死が疑われる描写が続く。もちろん、これは作者が意図的にしていることであろう。読者は、まさか死んでいるはずはないだろう、これは何かトリックがあるのだろうと思いながら読み進めることになる。難をいえば、「死んだ振りをして何かをやり過ごす」という展開は、思いつくだけでも過去3度行われていることである。次の巻でおそらく何らかの種明かしがされるのだろうが、読者がうまい具合に裏切られる展開が期待したい。
また、この巻では人々の運命の転換が描かれている。パロを捨て、草原へゆくことを決意するリギア。ナリスの敵を討つべく国王軍への勝ち目のない戦いを挑むルナン。そして中原制覇への野望をあらわにするイシュトヴァーン。いつか国を捨てるであろうことが示唆されるグインの言葉。妻子を捨て、パロへ、ナリスのもとへ向かうマリウス。これらはみな、今後、物語がいよいよ収束へ向かって進展することを暗示させる。
この巻のクライマックスは、なんといっても最後のナリス遺体を前にした魔導士戦であろう。最近は、登場人物の内面を掘り下げる描写を得意とする作者であるが、息詰まる魔導士たちの戦いは見物である。
そして、いよいよ帰還するヴァレリウス。物語は、続く。