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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2012/07/12
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • ISBN:978-4-04-428104-5

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一般書

電子書籍

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

著者 著者:桜庭一樹

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、...

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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

税込 506 4pt

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商品説明

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、お金という“実弾”を手にするべく、自衛官を志望していた。そんななぎさに、都会からの転校生、海野藻屑は何かと絡んでくる。嘘つきで残酷だが、どこか魅力的な藻屑となぎさは徐々に親しくなっていく。だが、藻屑は日夜、父からの暴力に曝されており、ある日――直木賞作家がおくる、切実な痛みに満ちた青春文学。

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書店員レビュー

ジュンク堂書店千日前店

直木賞作家・桜庭一樹...

ジュンク堂書店千日前店さん

直木賞作家・桜庭一樹さんの、そのきっかけとなった一冊ではないかと思います。

冒頭。
私たちはそこで残酷な「結果」を目にすることになるでしょう。

描かれるのは、ふたりの少女の過酷な闘い。

ふたりの少女が出会い、自らを取り巻く社会/世界/現実に対して生き抜くために抗い、そして残酷な「結果」へと至る。

子供達が、子供であるが故に撃つしかなかった「弾丸」。
大人達が、大人であるが故に撃つことが出来なかった「弾丸」。
2種類の異なる「弾丸」は、そのまま子供達の「無力さ」となり、大人達の「後悔」となる。

暗い作品かも知れません。
でも、陰鬱な作品ではないと思います。

何故なら「結果」は「結末」ではないから。

遺されたひとりが「結果」を受け止めて向かう「結末」は、悲痛で、しかし力強い。

(卯)

みんなのレビュー836件

みんなの評価4.0

評価内訳

電子書籍

「難しい年頃」

2024/06/12 20:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空庭 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読書メーターに寄せている他の方の考察も含めて、自分の中では物語が完結した様に思えた。要するに、無茶苦茶難解だったという事だ。本書の言う「実弾」を撃ちまくっているであろう中学校という場所に通っている現役学生が読んでしまったのだから、猶の事ばつが悪い。鬱小説、という前評判に相応しい読後感の悪さを味わえたが、一応個人的には「出来れば大人になっても自分は砂糖菓子の弾丸を撃っていたいな」と感じた。(読書メーターより)

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電子書籍

砂糖菓子の弾丸の意味

2024/04/15 11:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:rai - この投稿者のレビュー一覧を見る

少女たちが築く絆が儚くも美しく、ひと時の夢のようであった。
それがどうしようもない現実に飲まれて消えてしまった苦い余韻と、なおも続いていく日々を生きる人間の強さに、どこか希望を感じた。
砂糖菓子の弾丸を今も撃ち続ける子供たちが、いつか実弾を手にできる日が来ることを願わずにはいられない。

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紙の本

不思議な感覚

2024/04/14 23:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文庫本としてはページ数が薄い部類です。また展開を追い掛けたくなる筆致からかスルスルッと読了してしました。作中、詩的な箇所が幾つかあり、そういった点で終始ぎっしりとした文量ではなかったせいかもしれません。
 さて本書の感想ですが、不思議な感覚に纏われました。残虐な所業に対し、やるせなさに満ちた可哀想な気持ちで一杯になりました。何故救ってあげられなかったのか・・、何とかして救ってあげたい・・という気持ちを読み手が持つような感覚でした。結果それは叶う事が出来ない訳で、それが何とももどかしい。
 本書は人魚と表現される箇所が幾つも散見される為、ともするとオブラートに包まれている感が見出だされる気がしますが、残忍な社会派小説だと感じます。本書の内容のレベルは、フィクションともノンフィクションともつかない、そんな苦い一書かと。

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電子書籍

実弾間に合わず

2023/09/24 03:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:恵恵恵 - この投稿者のレビュー一覧を見る

結末も犯人も序盤から明かされてる。
でもなんで救われようとしないのかな。
うう。
テンポがよくてすぐ読める。
うさぎの目的はなんだったの?

中学生のころ何してたんだろって思わされた。

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紙の本

最高

2022/09/05 11:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:お魚辺獄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ネットで好きなインターネット芸人がお勧めしていたので気になって購入。めちゃくちゃ最高です。友達にもお勧めしたら買って読んでくれました。1周目読んでた時に嗚咽漏らして泣きました。本棚の中でもお気に入り棚に置いて時たま読み返しています。大好きな本。

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電子書籍

ミステリーではないが引き込まれる

2020/07/21 16:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kissho - この投稿者のレビュー一覧を見る

ミステリーだと認識して読みましたが、これはミステリーではありませんね。ただし、物語にはドンドン引き込まれ、あっと言う間に読み終えてました。とても面白い、が、最後が何とも痛ましい。哀れを感じます。

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紙の本

表紙のイラスト綺麗

2020/04/18 21:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:鯰江 - この投稿者のレビュー一覧を見る

GOSICKの桜庭さん作品ということで購入。
タイトルと違いかなり影のあるストーリでしたが、著者特有の可愛らしい語り口のおかげで読みやすかったです。
結末の好みは分かれると思いますが、個人的には青春っぽい清々しい最後だったと思いました。長さも丁度良く気軽に読めて良いなと感じました。

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紙の本

ジャンルを越えた面白さ

2020/01/16 18:15

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:im - この投稿者のレビュー一覧を見る

一部ネタバレ含みます。物語の大筋はヘビーな内容ですが、かなり読みやすい文体です。主人公たちの子どもであるがゆえの純粋さや残酷さ、無力さが痛くて苦しかったです。タイトルの「砂糖菓子の弾丸」のような独特の表現が多くあり面白かったですが、その意味を理解したときまた苦しくなりました。
印象的な台詞もいくつかあり、なかでも、好きって絶望だよね という台詞が頭から離れません。軽い恋愛的な意味ではなく、この台詞が深刻な意味をもって、なおかつさらっと出てくるのがぞっとしました。
本の後ろのあらすじを見ると青春文学と書いてありましたが、ミステリの要素もあり、ジャンルを越えた面白さがありました。読み終わったあと誰かに薦めたくなる作品です。

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紙の本

心に重く切なく残る存在感

2019/09/30 17:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:巨峰の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

親によって生活を歪められている三人のこどもが、必死で生き抜こうともがく姿を捉えた作品。
藻屑の父の一言に嗚咽を漏らした。不気味な狂気と圧倒的な無力感を突きつけられ、溢れる涙をそのままに怒りで頁を睨んだ。

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紙の本

虐待もの

2018/05/31 23:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わらび - この投稿者のレビュー一覧を見る

桜庭一樹の中でいちばん好きかもしれない。
(といっても、それほど読んでないのだけど)
虐待を問う作品として読みました。

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紙の本

一ページ目は読まずに

2017/11/16 19:05

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:テンダーレイン - この投稿者のレビュー一覧を見る

何年か前に読んで、こないだまた読んで、やっぱりこの少女への愛おしさには変わりないと思って、プレゼントでまた買いました。一ページ目は読まずに始めるのがおすすめです。ちょっと作者の意図とは違うのかもしれませんが。
 私の読んだ小説の中では、最高水準の一冊です。読後のいたたまれなさは、知らぬ間に主人公たちにはまり込んでいた証拠です。こりほどの無力感を感じた本も珍しいものです。
 また誰かにプレゼントしようと思います。一ページ目は読まずに始めるのがおすすめです。

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電子書籍

久しぶりにびっくり

2017/06/04 08:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る

後書きに、発売直後はあまり売れなかったが、全国の書店から一冊、二冊と注文が入るようになり、返品されなかった、とあった。分かる、そんな感じ。この本を読んで、少しでも何か一つ、小さな行動を起こして欲しいという、作者の願いが感じられた。娯楽性、意外性、スピード感。その全ても兼ね備えている。「君の腎臓を食べたい」に何となく感じが似ているので、好きだった方は本作も是非どうぞ。

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電子書籍

心に沁みる話でした

2016/11/09 19:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽえよ - この投稿者のレビュー一覧を見る

某オススメライトノベル紹介のサイトを見て、唯一聞いたことのないレーベルから出ていたのがこの本でした。いざ読んでみると、主人公の中学生らしさが上手く表現された文体であり、けれどどこか非現実的な、不思議な文体でもあると思いました。物語はとても悲しくて、これは「なぎさ」の人生のほんの1分にも満たないような間の出来事だったのだろうと思うと同時に、最後の独白にもあるように、彼女の中に溶けきらない「砂糖菓子の弾丸」の欠片を残し続ける、忘れられない出来事なのだろうと思います。登場人物も皆繊細で美しく…とにかくとてもお気に入りの本となりましたので、漫画版も読んでみようと思います。素敵な話でした。

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紙の本

切ない

2016/11/05 00:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すずか - この投稿者のレビュー一覧を見る

とにかく切ない。展開に意外性があるか、と言われればそうでは無いが、意外性が無いからこそ内面がすごく見えてくる。

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紙の本

少女たちの精一杯の戦い方

2015/08/16 22:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マツゲン - この投稿者のレビュー一覧を見る

ここに出てくる少女たちは変わっている。
ただただ生きていくうえで必要な『実弾』のみに目を向けるようになった主人公。
自分は人魚だといい、奇怪な行動ばかりをおこす転校生。
そんな二人の出会いから物語が始まる。

だが読み進めていくうちに彼女たちの奇怪さは、彼女たちなりの精一杯の生き様、戦い方なんだというのが見えてくる。

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