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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏枝は陽子が佐石の娘だと知り、今までのように陽子を愛せなくなった。それは態度にも言動にも表れ、陽子に辛くあたるようになる。陽子は夏枝に給食費を貰えないため、牛乳配達を始めた陽子。陽子は牛乳店で自分が貰い子であるという噂を耳にする。
そして兄・徹の友人・北原の前で、夏枝は陽子がルリ子を殺害した佐石の娘だと秘密を暴露してしまう。陽子はルリ子を殺害した犯人が自分の父だと知り、陽子はルリ子が死んだ場所で自殺をはかる。
辻口も夏枝も子供を道具としか見れなくなったのでしょうね。彼らはお互いのメンツとプライドのために子供を利用しただけに過ぎない。徹と北原君には気の毒な話ですね。
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投稿者:masa - この投稿者のレビュー一覧を見る
氷点の下巻です。このあとどうなるのかドキドキしながら読み進めました。
三浦綾子氏ならではの、人間の心の奥を描いた作品だと思います。
養女、陽子かわいそう過ぎ
2021/10/09 07:05
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
陽子にしてみれば、実の親が殺人犯だろうがもらわれた先の養母が不倫してる間に、そこの娘が殺されようが、自分ではどうしようもないことなのにー。陽子がかわいそう過ぎて……。
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とにかく続きが気になって気になって一気に読み切った。啓造がいつか浮気するんじゃないかとドキドキしてたり(^_^;)物語の年代は古いのに今読んでも新鮮で斬新で古さを感じない。最後の終わり方はえぇ!?って感じだったけど…こんな終わり方なんかいっ!みたいな(笑)続氷点があるみたいなのでそっちも読もうと思う!
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読み終わって、愚かだと断罪するのは簡単。
自己愛の強い夏枝と自分勝手な啓造を罵るのは容易い。
でも、自分が同じ立場になったとき、同じことをしない保証はない。
人は誰でも罪を犯さずには生きていけない。
例え法律で罰せられないとしても、大なり小なり人に迷惑をかけ、罪を犯しながら生きていく。
聖人君子なんていない。
とまぁ、もっともらしい言葉を言ってみたけど、「人間の原罪」について堂々と語れるほど私は人間が出来ちゃいない。
登場人物一人一人について愚かと罵れるほど私はえらくない。
が、夏枝の傲慢さと驕りと自己愛はイラッとくる。
性格の悪い美人が年取るとこうなるって感じ。
息子と同い年の青年を異性としてみるなんて、いっそ哀れに思えてならない。
まぁデブスの僻みだけどね。
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夏枝、どーしようもない。ただ、陽子もいい加減にしろ。良い子すぎて感情移入できないばかりか、自分を否定するってことは世の中の親に恵まれない子供達も否定することになるのになんで誰もそれを指摘しないのか。一番の差別者はお前だ!
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この物語は「原罪」をテーマにしている。それはその通りで、読後には、人が生まれながらにもっている罪というものを考えさせられる。
でも、それだけでこの物語は語れないと思う。
人生に対する感じ方や考え方は、時や状況や、そのとき一緒にいる人や、さまざまなものによって変化する。だから、啓造も夏枝も陽子も、どの登場人物に対しても、場面場面によって共感できたり、反感を覚えたりする。まるで本当の人間付き合いのように。
そんな中で、私もいろんなことを感じ、考えさせられ、そしてそれが変化させられる。とても深い小説。
その中でも、自分を必要としてくれる「かけがえのない存在」が欲しいと願う陽子が、境遇もなにもかも全く違うのに私自身のような気がして、とても切なくなった。
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全体的に読みやすくおもしろいけど、時代の差か文章に違和感を覚える箇所がいくつかあった。
いくら医者でドイツ語を勉強しているからといって、「シェーンなフラウ」とか「ハイラーテンする」とか、日常生活で本当に使っていたのかなと疑問に思った。
腑に落ちないところは他にも。
夏枝はたしかに酷いことをしたし、はじめは啓造に共感していたけど、一番は啓造が責められるべきじゃないのかと思う。
夏枝のせいでルリ子が殺されたとか言って復讐した啓造が一番おそろしく感じた。
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後半グッと面白くなった。
それにしても出生の秘密にはえええマジかよと思ってしまったけれども。笑
続編も読みたいと思った。
全体を通して感じるのは大衆に原罪をテーマとして与える小説としてはとても面白いし好きなんだけれども、文学と呼ぶにはどうなのかな…と思ったけれども、やっぱりキリスト教的テーマがあるゆえに外国文学のような感じがあるから日本文学っぽさを感じないのかも。
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とても読みやすく、楽しめました。自分の本心を隠して、どんどん泥沼にハマっていく姿を見ていると、「いい加減正直になろうよ、隠さないで堂々と話し合おうよ!」と始終言いたい気持ちでした。
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続きが気になりすぎて、一気に読んじゃいました!登場人物の恨みや裏切り、復讐が絡み合って人間の複雑な感情が丁寧に描かれています。でも、重すぎずカラリとしてます。
続編早くよみたいです。
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良い子すぎる陽子にデジャブ。ハイジやと気付く。
そういえばハイジも信心深い子である。
1966年版テレビドラマを一気観し、死の淵から戻った陽子のその後が知りたくて原作を手に取ったわけだが、大層気になる終わり方をしとる。
原作も一気読みじゃわい。
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人には誰しもある罪を犯すかもしれないという可能性すら受け入れられなかった陽子は、これまで強く見えていたけど実は誰よりも脆かった。人を信じることの大切さと同時に、信頼することで、全て間違いないと思い込む怖さも感じた。
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下巻では、恨み嫉妬から罪の意識へとテーマが移った印象。
それに加えて、信じる・ゆるすとは何なのか考えさせられた。
ただ一つ、嫌いと言うよりかは思想自体は好きなのだけれども、キリスト教の斡旋小説のように思えてしまうのが違和感。
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2014.10.05
図書館で借りて、一気に読了。
凄かった。この本の感想を上手く言葉で表すことができませんが、人間の感情という感情が深く絡み合って、とにかく息もつかせない展開にページをめくる手を止められませんでした。
誰もが罪人であり、また誰にも罪は無い。それが矛盾なく描かれているのがこの本の凄いところです。私なんかにはとても考えつかない人間の深さを描いた小説だと思います。
テーマが『原罪』ということで、『人間』とは何か、醜いところ、美しいところ、脆いところ、何もかもをまざまざと見せつけられました。
とにかく、凄い。
感想を上手く書き表せられないのがもどかしい。
人生の中で一度は読んで損は無い本です。
未読の方は読んでください。