神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―(新潮選書)
著者 八木雄二 (著)
中世において「哲学」は「神学」の形をとった。キリスト教信仰と古代ギリシア哲学の出会いによって「神についての学問」が生まれ、ヨーロッパ精神が形作られていった。神の存在、天使...
神を哲学した中世―ヨーロッパ精神の源流―(新潮選書)
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商品説明
中世において「哲学」は「神学」の形をとった。キリスト教信仰と古代ギリシア哲学の出会いによって「神についての学問」が生まれ、ヨーロッパ精神が形作られていった。神の存在、天使の堕落、人間の富や色欲を当時のヨーロッパ人はどう捉えていたのか。中世神学から「信仰」というベールを剥ぎ、その実像に迫る。
著者紹介
八木雄二 (著)
- 略歴
- 1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院哲学専攻博士課程修了。文学博士。専門は中世西欧哲学。清泉女子大学と早稲田大学の非常勤講師。著書に「天使はなぜ堕落するのか」など。
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中世の神学に初めてふれた一冊
2015/09/30 13:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギリシャ、スコラ哲学、一気に飛んでデカルト。その間の中世は神学の時代で哲学じじゃない。キリスト教育なんか受けたことが無い私には全く関知しない世界が中世だった。
暗黒の時代なんだそうで、堀米庸三氏の著作位しか読んだことが無かった。いったいどういうものか見当がつかない。テレビ化された大聖堂の世界。外延的に十字軍の世界位でしかなかった。
この著作はそんな中世音痴には少し驚くものだった。著者は長い年月をかけてスコトゥスに取り組み(私はスコトゥスの名前も知らなかった)続けてこられて、じっくりと手なれたやり方で素人にもわかるように書かれているが本書である。
中世に、辺境であるはずのイギリスに神を哲学する宗教者がいたんだっていうことを、どうやって神を考えていたかっていうことを丁寧に語ってくれる。
やはり中世がわからないとだめだったんだと。デカルトが批判した中世観を知らないと、それ以降のスピノザもどっかピンとこないんだなって。
宗教のキリスト教が人々に深く浸透していた世界を知らずして近代の理解はない、これ本当なんだなって、わからせてくれる。