- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2014/05/09
- 販売終了日:2014/05/15
- 出版社: KADOKAWA/角川書店
- レーベル: 角川文庫
- ISBN:978-4-04-394331-9
読割 50
電子書籍
僕とおじいちゃんと魔法の塔 1
著者 香月日輪 (著)
岬にたたずむ黒い塔。まるでお化け屋敷のようなその塔は、鎖と南京錠で封印されているはずだった。だけど、ある日、塔に行ってみると、そこには、僕が生まれる前に亡くなったおじいち...
僕とおじいちゃんと魔法の塔 1
僕とおじいちゃんと魔法の塔 1
僕とおじいちゃんと魔法の塔 1 (角川文庫)
商品説明
岬にたたずむ黒い塔。まるでお化け屋敷のようなその塔は、鎖と南京錠で封印されているはずだった。だけど、ある日、塔に行ってみると、そこには、僕が生まれる前に亡くなったおじいちゃんが住んでいた! しかもその塔には、もっと驚く秘密もあって……!? 幽霊のくせに(だからこそ?)ヘンテコなおじいちゃんとの出会いが、僕の決まりきった生活を変えていく──!! 運命を変えられた僕のびっくりするような毎日がはじまった!!
著者紹介
香月日輪 (著)
- 略歴
- 和歌山県生まれ。「ワルガキ、幽霊にびびる!」で日本児童文学者協会新人賞、「妖怪アパートの幽雅な日常 1」で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。他の著書に「下町不思議町物語」など。
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紙の本
単純だけど、単純じゃない。複雑だけど、複雑じゃない。そんな想いにかられた名作。
2011/03/22 22:54
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カフェラテ愛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
考え直した、善と悪。良いものと悪いもの、その全部をひっくるめて世界。単純だけど、単純じゃない。複雑だけど、複雑じゃない。そんな想いにかられた。真面目が取り柄の家族。しかし、主人公龍神だけがそんな家族に疑問符を投げかける。おばけのおじいちゃんと出逢ってから。
私は、今まで偽善者と呼ばれようが、間違ってると言われようが、自分の正しいということをやる。が持論だったのだけれど、ちょっとこの本を読んで、考え方が変わりそうです。善人がこのストーリーでは、間違ったことを言っているのです。(決して、私は自分が善人とは言ってないけれど)
「より広い世界に向かってお前の心は開いている。その世界を丸ごと受け止めようとな。そこには良いものも悪いものもあるが、それらをすべてひっくるめて世界は美しいのだ。」おばけのおじいちゃんの言葉です。私も小難しいことばかり、言ってないで、こういう単純なものに、触れていたい。それは大事なことだからです。素敵な本にまた触れました!
紙の本
好きです
2016/11/07 23:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tam - この投稿者のレビュー一覧を見る
はまりまくりました。
できることなら、いろいろ悩みまくっていた子どもの頃の自分に読ませたい本。
ただ、いろいろ経験しておとなになったからこそ心に響く部分もあると思う。
紙の本
うらやましい
2017/10/19 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
あんな素敵な環境で様々な経験を重ねながら成長できるなんて羨ましい。彼はきっと同年代よりずっと成長できるはず。
紙の本
あらゆる可能性と方法が、お前の前にある。自分で選択し、決定せよ(by秀士郎)。
2014/07/02 20:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖怪アパートを読み終えたばかりですが、町の本屋の「カドフェス2014(角川文庫の夏フェア)」特設コーナーで、偶然目に飛び込んできたのが本書でした。即買いし、一気に読み終わりました。
妖怪アパートの「青木先生」的な独りよがりの善なるものへの嫌悪感は、本書でも引き継がれ、「善は良い、悪は悪い。こんな単純な話ではない(111ページ)」という大きなテーマが本巻の主題でした。主人公の龍神(小学6年生)が、秀士郎おじいちゃんの幽霊に導かれ、見る見るうちに成長していきます。そして、父親の功が自分の善を押し付けようとすることに反発し、成長した龍神が互角に父親と対峙する様は圧巻でした。
また、龍神を通路にして、秀士郎(魂)が塔の外を動き回ることができるという設定も面白いと思いました。背後霊とは、そういうものかと妙に納得しました。
とにかく、妖怪アパートに勝るとも劣らない面白さで、出版社がシリーズ化を逃すわけがありません。第2巻は中学生時代を飛ばして、高校生の物語とのこと。既に第6巻まで刊行されていますので、しばらく楽しめます。
私が幼い頃、実家の近くに古めかしい塔(給水塔)があり、「幽霊塔」と呼ばれていました。いかにも「何か」がいそうで、よく肝試しをしたものです。今は取り壊されて、影も形もありませんが、懐かしく思い出しました。
紙の本
子どものころに出会いたかった――『僕とおじいちゃんと魔法の塔』
2010/03/15 13:25
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あ、ツボに入った…。
ハジメマシテの作家さん。『妖怪アパート』シリーズのレビューを見かけるたびに気になっていた。でも、わたしの苦手なモチーフが登場すると聞いて『妖怪アパート』シリーズには手を出せずにいた。そんな折にたまたま書店で見かけた本書。薄いしちょっと読んでみようかなぁ、と軽い気持ちで手を伸ばしてみた。
物語の主人公は小学校六年生の龍神(たつみ)という男の子。龍神の家はまじめなお父さんと優しいお母さん、そしてよく出来た弟と妹の5人家族。家族はとっても仲良しで、もしも「理想の家族標本」があったら検体にしたいと一番に声がかかりそうな「すばらしい」一家だ。だけど龍神はこの家族の中でなんともいえないもどかしさを感じている。自分の居場所がなく、自分が自分でいられない感じ。
そんな龍神の心の葛藤は最初の一ページに挙げられる。―――
「いい子」ってなんだ? どういう子?
よく勉強する子? 友達と仲良くする子? 嘘をつかない子?
お父さんやお母さんにとっては、「自分たちの言うことをよくきくこ」が「いい子」だ。
じぁあ、言うことをきかない子は―――「悪い子」なのだろうか……?
ある日龍神は偶然見つけた塔に足を踏み入れる。そこは昔、龍神のお祖父ちゃんが住んでいた建物で、恐る恐る足を踏み入れた龍神の前に、死んだはずのお祖父ちゃんが現れるところから龍神は自分を見つけ成長していくことになる。
はっきりいってこのお祖父ちゃんはいわゆる「幽霊」で、内容としてはファンタジーになるのかなぁ。ファンタジーなんて、わたしがもっとも苦手とするジャンルなのだけれど…これがもう、不思議や不思議なんでもかんでもすーっと入ってくる。
だってこのお祖父さん、とっても素敵なんだもの。何が素敵かというと…言葉で説明するのはちょっと自信がないので替わりに彼の台詞を少し引用する。
―――「大人の世界もガキの世界も、人は人であるということだ。そのあり方、その関わり方も同じなのだ。大人の、ガキどもに対する最大の間違いは、この点を理解していないことにある。大人どもの中に『子どもは天使』とほざく連中がいる限り、大人とどもの間の溝は、永遠に埋まらんだろうよ」
―――「この世で最も性質の悪い人種とは『善人』なのよ」
こんなお祖父ちゃんと接しているうちに、父親と母親の理想とする子どもを無意識のうちに演じていた龍神の心に変化が生じ始める。彼は「理想の家族」像の中では収まりきらなくなった自己を見つけ、そこからまた彼の心のは大きくうごめく。
この物語は読む人の立場によって与える印象が大きく異なるように思う。わたしは親になったことはないので、子どもの立場でしか読めないけれど、こういう作品にはもっと小さなころに出会いたかったと強く感じた。
作中、お祖父ちゃんは龍神に問う。
―――「善とは? 悪とは何ぞや?」
その問いに「善はいいことで…例えば人に親切にするとか、ウソをつかないとか…」と答えていた龍神はお祖父ちゃんの影響を受けて人間として大きく成長し、その答えを見出す。本書は龍神少年の成長物語なのである。
ちなみに「1」となっているのは、シリーズ三部作にする予定だからだそうだ。といっても次巻からは龍神いきなり高校生になっているのだろう。その理由は著者によるあとがき曰く…
―――(三部作にしてほしいと編集者から依頼されて)
「あの…でも、これ“完結”してしまってるんですけど? 主人公、頴娃町しきっちゃったんですけど?」
困った……!
(略)
中学生ではあまり主人公たちの生活に変化がないので、一足飛びに高校生の生活にしとうと思った次第だ。
この著者のキャラクターもなんか好きだなぁ…。『妖怪アパートシリーズ』に手を伸ばしてみたくなったのは言うまでもない。(でもまだちょっと悩んでるんだけど)
紙の本
おじいちゃんと魔法の塔1
2024/03/01 21:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Qた - この投稿者のレビュー一覧を見る
幽霊のおじいちゃんと交流するうちに龍神が自分自身のことを考えて大きな決断をします。善とは悪とは?読んでいて自分はどうして来たのか考えさせられました。
紙の本
子供だけに読ませるのはもったいない!
2019/06/27 10:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:透子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵にかいたような幸せな家族像に馴染み切れなかった少年・龍神がある日訪れた塔で出会ったのは生まれる前に亡くなったおじいちゃん!?
まだ小学生の龍神が、魔法の塔で悩み迷いながらも成長していく姿を描いたものです。
破天荒なおじいちゃん(でよいのか?)幽霊が保護者というのは珍しいパターンな気がしますが、読んでいくとどんどん引き込まれます。
子供だけに読ませるのはもったいない作品です。
電子書籍
香月日輪先生といったら幽霊アパートシリーズ
2024/01/11 23:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サボテンの華 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでないシリーズだという事で読んでみた。
1巻目から『ハウルの動く城』とか有名映画タイトルが出てきて、主人公が生きている生の息遣いのような現在感と、魔法の搭という非現実な空間。
最初の段階で個人的には『思い出のマーニー』とかにちょっと似ているなって思いました。
おじいちゃんという導く人の存在がこれからも生きていくのかなって。
1巻目の読後感もよかったので、二巻目も取って今読んでいる最中ですが、主人公と一緒に、1巻づつちょっとずつ読んでいって成長していくのが一番楽しめるんじゃないかなって思いました。