紙の本
文豪たちを題材にした愛らしい漫画。
2018/11/15 23:17
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは一読の価値がありますよ。
知っているようで知らない文豪たちのあれこれを、
漫画の力でつっこんでいます。
国語の授業で習うし、聞きかじりも多い作家さんたち。
そう、いつの間にか読んだ気になっているのが文豪と
よばれる存在です。
つまり「読んだ気になる指数高め=文豪」の定義で
いいのではないかと、、、勝手な意見ですが。
取り上げられる文豪は十五人です。昭和初期前後の、
夏目漱石や太宰治を筆頭としたあのころの人たちです。
名作に引っかけた三篇のお遊びも楽しいですね。
RPGになぞらえたり、もし桃太郎をあの文豪が書いたらとかの
お題でまとめています。
太宰治の桜桃忌。
お墓のあるお寺で開かれているとは知りませんでした。
マイクを準備し、しゃべりたい人が手を挙げて語り合うスタイルです。
あなたなら自分の心のうちを見せてもいいと、
うっかり思わせてしまう作家。
ものすごくよく分かりました。このセリフだけですっきりです。
中原中也と小林秀雄の関係は小耳にはさんでいましたが、
漫画になるとくっきりしてきますね。
一面的な解釈になりそうで怖く感じるくらいです。
中島敦は苦手感があったので、ガイドしてもらい感謝です。
逆に、樋口一葉や梶井基次郎は、自分の印象とずれている
感じがしました。
そんな捉え方の違いが分かるくらい、しっかり描けています。
ほかの文豪たちの話も、自分ではとらえきれていなかった部分を
肉付けしてもらったという感じです。
最近の作品はさくさく読めるという評価が目につく場合がありますが、
長く楽しむには多面的な解釈の余地が必要だと
あらためて思いました。
川端文学のエロ解釈部分とか、谷崎文学の偏執愛、
三島文学の背徳の美など、自分が苦手としていた部分について
漫画できっかけをもらった気がします。
いつか読めるといいなという気持ちにさせてもらえました。
紙の本
ツッコミ本です
2017/02/26 16:24
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
名だたる文豪らの作品を取り上げて 的確なツッコミで笑わせてくれます。特に谷崎潤一郎!名作・細雪のページはひきつけ起こしかねないくらい笑いました。
紙の本
作家への興味を向けるとっかかりとしてはいいかも
2013/08/31 12:29
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:y.n. - この投稿者のレビュー一覧を見る
すでに知っていることや、マニア向けの部分もあり、私にとっては、買って読むほどのものではなかったです。
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文豪を紹介していく作品は多々あれど、最初から「よし笑おう」と開けるのは本書くらいではなかろうか。
そして期待通り笑わせてもらった。電車のなかなのに。
個人的には番子さんの文豪描き分けがとても好きで、それぞれの雰囲気がよくわかった。番子さんフィルター効果も(笑)
ただ本書を読んで文豪の作品をよみたくなるかというと?で…それだけ本書が作品として完成しているのかもしれない。
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文豪の人物像にツッコミいれまくってて面白い!
不勉強なことに未読の名著が多いので、これ読んで、すごく興味がわいた。作品を読んだうえで、またこの漫画を読みかえしてみたい。
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おお漫画に一冊登録だ~太宰治・夏目漱石・中原中也・志賀直哉・芥川龍之介・中島敦・樋口一葉・梶井基次郎・森鴎外・宮沢賢治・三島由紀夫・川端康成・石川啄木・谷崎潤一郎・菊池寛~漫画でデフォルメすると,作家のドロドロした生活がおどろおどろしてきて気持ち悪いので,文芸部とは関わらないことにしよう
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文豪が身近になります~。卑近過ぎて面食らうくらい(笑)
しかし川端「雪国」解説編のラストは凄い。この1コマ、描いてしまうんですね、番子さん。思い切ったなぁぁ。
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友人のオススメで購入。読みながら笑いが止まりませんでした。好きな文豪も未読の文豪も、グングン身近に感じられます。この本を読んで、未読の作品にチャレンジ!
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満遍なく広く浅く読んでいると「ですよね~!」と頷きたくなること請け負い!
読んだことない作家は、近いうちに読みたいなと思わせてくれました。
さすが暴れん坊本屋さん
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近代有名作家とその作品を楽しく、教科書は書いていない視点やエピソードから取り上げる、久世さんのマンガ文藝部。
作者の作品は「暴れん坊本屋さん」しか読んだことがありませんが、いつもツッコミにキレがあって面白い!これを国語の副読本にしたら読書率上がるんじゃないかと思う本の一冊。「日本人なら知っておきたい日本文学」や「先生と僕」みたいに漫画で、しかも作家の私的な個性に当てながら紹介されると、文学作品への心理的なハードルが低くなって読みやすくなります。
中原中也や中島敦、菊池寛、いろんな人が書いた「桃太郎」や子供への書簡なども。菊池寛は作家というより文芸春秋創始者というのがメインで、知らなかったのでびっくり。芥川と親友だったとは。あの時芥川と会えていれば何か変わったかも…と、番子さんならずとも「コラー!文春社員ー!!」とツッコみたくなります。
少しだけど内田百閒が出てきてくれて嬉しい。
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それなりに知ってる作家さんについては「それだけじゃないよ、こんなんもあるよ!」と、言いたくなるし、
あんまり知らない作家さんについては、純粋に「へぇぇぇー!」と言いたくなるし、
いいかんじにバランスとれた情報量じゃないかと思います。
単なる作家の(オモシロ生涯)紹介だけにとどまらず、漱石の坊ちゃんがmi●iやっていたら…、とか、中也の黒目率とか(笑)、全て宮沢賢治風に表現とか、作者独自の視点があって、いいポイント突いてます。
しかしもって、各作家の似顔絵が上手!!写実っぽいのも、デフォルメにしたのも、すごくちゃんと、特徴バッチリに描いてあって、いやーこの方絵ェ上手いんだよなあ〜、と唸ってしまいました(笑
だいぶ、絵も、中身もキャッチーなので(私が受け入れられるギリギリ…)好き嫌い分かれると思いますが(とくにディープな本読みさんにはもの足らないかも…)「ちょっと最近、文学に興味でてきて…」て人にはピッタリなんじゃなかろか、と思います。
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【図書館】おもしろい切り口だな。細雪の下は下痢の下です!!がインパクト大。坊っちゃんがSNSをやっていたら…青春は炎上だ。日本文学ふいんき語り読んでみたい。宮沢賢治の創作した地名の由来も面白かった。確かに地名だけで三割増し重い話になるわー。川端康成作品、深読むとそんなことになっているのか… 文春社員が報連相していたら、近代文学史は変わっていたかもしれないってことか。
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文豪紹介コミック
フィーバー桜桃忌~太宰治
坊ちゃん炎上~夏目漱石
ぐるりとまわって中也の目~中原中也
名作文学ゲームで遊ぼう
小僧の神様の神様~志賀直哉
桃から生まれた?
…的な、余りに…的な~あくたがわりゅうのすけ
裏切りの敦~中島敦
たけくらべboy's side~樋口一葉
散歩の達人~梶井基次郎
愛か出世か学問か~森鴎外
イーハトーヴ発トキーオ行き~宮沢賢治
レターフロム文豪
先生のパンツ~三島由紀夫
美しい日本の*~川端康成
コピーライターたくぼく~石川啄木
やまいだれ細雪~谷崎潤一郎
クチキクチクシカン~菊池寛
いずれも名前は聞いたことがあるけれども、しっかり読んだことはない(私だけ?)文豪や作品のエピソードを面白可笑しく書いている。
中学生にはとっつきやすいかと思ったが、後半のエログロが少々難かも。
太宰治~あなたになら自分の心の内をみせてもいいとうっかりそう思わせてしまう作家
夏目漱石~坊っちゃんは、青春小説ではなく、mixiの日記の悪口日記?
中原中也~18歳に撮られた写真の黒目は、死後に美化された中也の黒目。実際は、悪口やら嫉妬やら友人関係のゴタゴタやらであのような純真無垢な黒目にはならない。
文学ゲーム~走れメロス(時間制限あり)、こころ(恋愛ゲーム)、潮騒(恋愛ゲーム)、山椒魚(岩屋から外に出る)、恩讐の彼方に(罪をつぐなう為に不可能といわれた洞門掘削に挑む)
強く簡潔な文体を書く志賀直哉は小説の神様
桃太郎~
「鬼桃太郎」by尾崎紅葉~苦桃から苦桃太郎、お供は龍、ヒヒ、狼
by芥川~猿が鬼の娘を凌辱して桃太郎が鬼の子を人質にとる
by漱石~犬が主役
by中島敦~鬼が友、李徴子
by三島由紀夫~鬼の金棒に当たっても痛くない、宝を手に入れたら放火
by井伏鱒二~桃太郎が桃から出られぬ
by内田百閒~「王様の背中」より
芥川龍之介~芥川作品にある句点「。」の後に「…」で終わる文。これは一体何を「意味」するのか?死の直前の作品に「…」が多い?
ボンヤリとして不安
中島敦~作品は孤独で秀才で病弱で自尊心ゆえに苦しむという感じなのに、実際は結婚して子ども二人いる
「悟浄 異」俺にはなにも積極的な役割がないのだ。俺みたいな者は、いつどこの世に生まれても、結局は、調節者、忠告者、観測者にとどまるのだろうか。
「心の奥に何かがポッと点火されたようなほの温かさを感じて来た」
敦(トン)とは友人たちの間の愛称
たけくらべは「丈比べ」
ラストで美登利がふさぎこむのは、初潮説と水揚げ説がある
梶井基次郎は檸檬というよりバナナ
「檸檬」「城のある町にて」「泥 」「路上」「冬の日」「闇の絵巻」「冬の蠅」「交尾」~半数以上が散歩モノ 街の中を山の中を独りで歩き作品にした
かぢい散歩
散歩ルートは脳内変換
雑貨屋チェック
ぜいたくするけど貧乏
高いところからの眺めがすき
家の窓を覗くのも好き
桜の樹の下にある死体を透視��る
どこへいくのが自分でもわからない
逃げている?
何かが私を追いたてる~檸檬
NOと言えない男 太田豊太郎
実はいつも心配しているのは、恋愛でも出世でもなく「学問は荒みぬ」こと
自然観察から生まれた幻想的な文章
独特なオノマトペとエスペラント風のネーミングセンス
イーハトーヴ~岩手
ハーナムキヤ~花巻
モリーオ~盛岡
センダード~仙台
シオーモ~塩釜
トキーオ~東京
新潮文庫版「雪国」の注釈*
川端康成のエロ
啄木は哀しく貧しく病弱な歌が有名だが、本人はプライドが高く仕事もずる休みが多く、女好き~歌人の本性
細雪は病気ばかり
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作家を知るための第一歩にはいいかもしれない。
全体的に品がない方向なので、私としてはいまひとつ。
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新鮮なネタは正直なかったのですが、
生徒が作家に興味を持つきっかけにはなるかな。
最近はお手軽に文学を紹介してくれる本が増えました。
私の時代にもあってくれれば、もっと近現代文学にも興味を持てたかも。