危険な関係
著者 訳者:竹村 猛 , 著者:ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
18世紀、頽廃のパリ――。名うてのプレイボーイの子爵が、貞淑な夫人に仕掛けたのは、巧妙な愛と性の遊戯。一途な想いか、一夜の愉悦か……。子爵を慕う清純な美少女と妖艶な貴婦人...
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商品説明
18世紀、頽廃のパリ――。名うてのプレイボーイの子爵が、貞淑な夫人に仕掛けたのは、巧妙な愛と性の遊戯。一途な想いか、一夜の愉悦か……。子爵を慕う清純な美少女と妖艶な貴婦人、幾つもの思惑と密約が潜み、幾重にもからまった運命の糸が、やがてすべてを悲劇の結末へと導いていく。華麗な社交界を舞台に繰り広げられる駆け引きを、卓抜した心理描写と息詰まるほどの緊張感で描ききる、永遠の名作。
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二人の末路に喝采
2019/01/26 22:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
強烈に自意識過剰で鼻持ちならないメルトイユ夫人とヴァラモン子爵、この二人を20年前以上前に公開された映画ではグレンクローズとジョンマルコビッチが演じていた。二人のきれっきれの演技で、さらにこの夫人と子爵に対しての憎しみも増したものだ。この原作は書簡形式になっていて、さらにこの二人の「男(女)なんて、この私にかかってしまえばちょろいもの」という思い上がり、自惚れが増していく。それだけに、よけいにヴァラモンとメルトイユの悲惨な結末には納得。
書簡体小説の古典
2017/03/12 08:35
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
文学史上では「一発屋」が結構多いが、ラクロはその最右翼。生粋の軍人で他にも著作はあるがどれもほとんど読まれていない。この『危険な関係』はそんなラクロ畢生の傑作。人物どうしの手紙のやりとりだけで話が進み、爛熟したパリ社交界の退廃したモラルが浮き彫りになる構図。表現は上品でまわりくどいが優雅、内容は非情そのもの。読むのはちょっと疲れるが、いつの間にか引き込まれる。