トム・ソーヤーの冒険(新潮文庫)
ポリー伯母さんに塀塗りを言いつけられたわんぱく小僧のトム・ソーヤー。転んでもタダでは起きぬ彼のこと、いかにも意味ありげに塀を塗ってみせれば皆がぼくにもやらせてとやってきて...
トム・ソーヤーの冒険(新潮文庫)
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商品説明
ポリー伯母さんに塀塗りを言いつけられたわんぱく小僧のトム・ソーヤー。転んでもタダでは起きぬ彼のこと、いかにも意味ありげに塀を塗ってみせれば皆がぼくにもやらせてとやってきて、林檎も凧もせしめてしまう。ある夜親友のハックと墓場に忍び込んだら……殺人事件を目撃! さて彼らは──。時に社会に皮肉な視線を投げかけつつ、少年時代をいきいきと描く名作を名翻訳家が新訳。
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子供の頃
2020/07/01 07:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
実写映画を見て、結構衝撃的だったことを思い出す。ハックルベリー・フィンの話の方がより内容があると聞いたことがあるが、トムソーヤも、しっかり読んでみたい。
柴田元幸訳『トム・ソーヤー』
2021/12/28 13:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの『トム・ソーヤーの冒険』が柴田元幸訳で読めるのはうれしい。作品としては今となってはあくまで『ハックルベリー・フィンの冒けん』の前日譚という感じではあるが、昔に子供向けにリライトされたものしか読んでいないという人はやはり目を通しておくべきものである。
子供の時に読んだ本を改めて
2024/06/25 16:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:s-cachi - この投稿者のレビュー一覧を見る
実はこの作品は小学生の頃に子供向けのバージョンで読んだことがあります。
改めて全年齢向けのバージョンで読み返してみると、子供版ではカットされていたエピソードやちょっと捻った言い回し等、それなりに楽しむことが出来ました。
これを機にポーの短編を幾つかと「罪と罰」を読んでみたところ、結構新しい発見がありました。
皆さんも一度試してみては如何でしょう。
冒険…?
2023/08/27 01:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めるまでは本格的な冒険を想像していたけど、そうじゃなかった。
トムたちにとっての冒険だったのかな?
今の自分の感覚で考えると些細なことに熱意を傾けているけど、少年たちからするとそれがすべてだったんだろうなぁと思う。
目立ちたがりのトムは何だかんだ将来は真っ当な大人になりそう。
で、ハックは社会の中に馴染まずに自分の道を生きそうだと思った。
悪戯好きで時には盗みも働く彼らだが、危険を顧みずマフ・ポッターのために証言をしたり人としての良心は持っていて憎めない。
村人たちがひとつの共同体として機能していて、良くも悪くも前時代的な社会。
夏だ、休みだ、トム・ソーヤーだ!
2012/08/13 11:24
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏だ、休みだ、お子様ランチだ! ということで、柴田元幸氏の翻訳による文庫本を手にとってみましたが、これって全然子供が読む本ではないですね。
確かに悪戯者のトムが悪友どもをたぶらかしてペンキを塗らせたり、可愛いベッキーちゃんに恋したり、親友のハックたちと一緒に夜の墓場で殺人事件を目撃したり、家でして船に乗って野宿したり、島の洞窟でベッキーちゃんと一緒に行方不明になったり、殺人鬼インジャン・ジョーと遭遇したり、隠された埋蔵金を見つけたりいろいろするんだけれど、それはすでに青雲の志を懐いて世の中に出たもののやっさもっさするうちにくたびれ果てて消耗しこりゃあいったいなんのために生まれてきたんだべえ、なぞとほぞをかむ大の大人たちがおのが若き日々をゆくりなくも思い出し、心ゆくまで悔いんがための本なのである。
この少年童話の姿を借りた恐るべき予言の書は、しょせん人間、いや男には3つのタイプしかないと断言しているようだ。
生まれてはみたものの面白くもおかしくも無い生涯を全うするシド派、そこそこ冒険したあとで貯めたお金を元手に恋も事業も堅実に成功させてゆくトム派、そして大冒険の夢がついに実現し、一夜にして大富豪となったが自分の取り分なんか要らないから、元の乞食のような自由で奔放な浮浪生活に戻りたいと叫ぶハック派……。
さて自分はどっちだったろうと考えながら、由比ヶ浜の波間に浮かぶわたくしだった。
アメリカの野性的な時代。信仰と迷信に彩られた人々の心の動きが面白い。
2023/06/18 08:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら今まで童話でも読んだことはなかったが、その書名と著者名から勝手に想像していたのは、「アメリカ南部の大河を蒸気の外輪船に乗って探検しながら航行したり、河口あたりまで進むと今度はその海域を荒らしまわる海賊たちとの戦いが繰り広げられる冒険絵巻」であった。しかしいくら読み進めてもそんな話は一ミリも出てこない。このとき自分が某東京湾岸の巨大テーマパークのアトラクション名、蒸気船名に感化され過ぎていたことに気づいた。
本書はアメリカ南部の小さな町を舞台にした暮らしの日常風景と、そこに起こった大事件に接する人々の心理を描いた書である。当時の社会における「教会への敬意と信仰、迷信への畏怖」が鮮やかに描かれていく。童話的勧善懲悪ではなく、住民の心の中に巻き起こる心理描写が「これでもか」というくらい深く綴られる。古き良きアメリカの時代風景に溢れた魅力がある。しかし本書のなかで起こる事件は残酷で血生臭く、また主人公は模範的優等生でもない悪ガキであり、殺人や強奪などの犯罪が繰り返し語られ、童話的要素は全く感じられない。むしろ現在であれば、児童書としては「不適切書籍」として発禁にもなりそうだと感じる。この本のどこをどう訳せば童話になるのかと不思議であり関心は大きく、童話を読んでみたいとも思う。どこかの書評で読んだが、本書は登場人物たちの心理描写が見事だと。全く同感である。
日本では江戸から明治に変わる頃だろうか。少し懐かしい「アーリーアメリカンスタイル」を彷彿とさせる当時のアメリカの民衆の生活ぶりを知るには絶好の書である。濃い目のバーボンソーダを飲みながらその風景を思い浮かべ、余韻に浸っている。