電子書籍
【期間限定価格】逆説の日本史8 中世混沌編/室町文化と一揆の謎
著者 井沢元彦
下克上の世になぜ、日本歴史上有数の禅宗文化が花開いたか?日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!室町時代といえば足利尊氏が南北朝の混乱期を経て武家政権を確立した133...
【期間限定価格】逆説の日本史8 中世混沌編/室町文化と一揆の謎
逆説の日本史8 中世混沌編/室町文化と一揆の謎
逆説の日本史 8 中世混沌編 (小学館文庫)
商品説明
下克上の世になぜ、日本歴史上有数の禅宗文化が花開いたか?日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!
室町時代といえば足利尊氏が南北朝の混乱期を経て武家政権を確立した1336年から織田信長によって将軍足利義昭が追放された1573年までの間を指すが、本書は“天皇になろうとした将軍”足利義満の権勢の後、室町幕府の弱体化が進行する過程に焦点を絞り、来るべき群雄割拠の時代の予兆を詳述する。“無政府状態”と化した時代―下克上の世になぜ、宗教の力が全国に及び、日本歴史上有数の禅宗文化が花開いたか、その謎に迫る痛快日本史、必読の書。
目次
第1章 「懶惰(らんだ)の帝王」足利義政編-「無責任」将軍が招いた応仁の乱
第2章 日野富子と傀儡政権編-「半将軍」細川政元のクーデター
第3章 国一揆と一向一揆編-律令制度の崩壊と新しい土地システム
第4章 室町文化の光と影編-忘れられた日本文化のルーツ
年表
※お使いの端末によっては、図の一部が読みづらい場合がございます。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍
国一揆・一向一揆の真の姿
2015/08/25 22:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
史上最も無能な将軍である足利義政が引き起こした応仁の大乱は日本を一世紀半に「及ぶ大混乱に突き落とした。それでも能や将棋といった日本文化を代表する事物はこの時代に誕生している。
マルクス史観によって著しく歪められていた国一揆や一向一揆の実情をとらえ直している章が興味深かった。小学生の頃に読んだ漫画の参考書あたりだと、「武士は戦をするわ年貢はとるわで弱い農民をずーと虐待してました」「その農民が団結して武士の支配を打ち破ったのが一向一揆でした」みたいなストーリーがまかり通っていたが、それは間違いであるとはっきり分かった。
紙の本
足利幕府の衰退と応仁の乱
2020/11/01 09:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
□懶墮の帝王 足利義政
暗殺された足利義教の後継者は、管領細川持之以下の宿老会議により、当時八歳の義政に決まった
将軍を早く辞めたい義政は、弟の義視を跡継ぎに指名し、後見人として細川勝元をつけた
が、富子に男子が生まれ、我が子を将軍にしたい富子は山名宗全を後見人につけた
政治をしたくない義政のわがままと、自分の子を将軍にしたい富子のわがままが、日本を未曾有の大乱を招く種となる
西軍大将“山名宗全”は豪快かつ粗忽
東軍大将“細川勝元”は謀略の天才
1467年に始まった応仁の乱は、1473年山名宗全の病死により、和平の動きが出てくる
義政は都が“ヒバリの巣”と化し、世間がまだ戦争の痛みに苦しんでいる中、東山山荘(銀閣寺)造営のための特別税を課す悪将軍だった
□日野富子と傀儡政権
義政の正妻日野富子
「世間ハ滅ビバ滅ビヨ、人ハモトヨリ、我身サヘ富貴ナラバ」を地で行く“銭ゲバ”ぶりだった
後に、夫義政はもとより息子の義尚にも見捨てられる
10代将軍義稙(義尚の息子)は、富子の所領を没収
怒りと復讐に燃える富子は、元々義稙擁立に反対だった細川政元と手を組みクーデターを起こす
クーデターは成功し、将軍義稙は小豆島に流され、富子に財産は戻ったが、3年後死亡
富子の財産は、新将軍義澄のものになるが10代将軍義稙以降の足利家は傀儡となり、衰退の一途をたどって行く
□国一揆と一向一揆
国一揆 国人による一揆
国人は、地方の土豪、後の名主クラスの身代で武器を持っており、野盜などから財産を守るために武装していた
いわゆる武士の始まりである
山城国一揆と加賀一向一揆では、その国の守護が追放され、日本史上初めて住民自治の共和国が生まれた
山城国では応仁の乱の後、畠山義就と細川政長がその領有をめぐり、長きに渡り争った
山城の国人達の怒りは限界に達し、戦争を繰り返している軍隊に、完全撤退を要求し、“惣国”を設立した
一揆の根本には土地の問題がある
飛鳥時代 公地公民制で均一に天皇家のもの
奈良時代 墾田永世私財法にて荘園ができ、
藤原氏の合法的な脱税地となった
守護大名は、土地所有がまだら状態のところを自分の色に塗り替えようとしている存在である
一向一揆は、浄土真宗本願寺教団信徒により組織された一揆
加賀の一向一揆は、約百年に渡り守護を追い出し「百姓の持ちたる国」として、織田信長がその支配を終わらせるまで本願寺の領国となった
□室町文化の光と影
1世阿弥の正体と能面の仕掛け
世阿弥創始した夢幻能は実在の人物の怨霊が登場する
面という道具を用いて怨霊を劇の主人公にしたことが世阿弥の功績である
三代義満の後ろ楯(パトロン)がなければ、実現しなかった
2日本将棋は、経済ゲーム
駒の再使用ができるのは日本将棋だけ
“歩”使用人、“飛・角”ガードマンに守られた“銀・金・玉”という「財宝」を奪い合うゲームである
3折り紙と風呂敷
「正方形の紙」「糊とハサミの使用厳禁」という条件の中で技術を競ったもの
家紋は“切り込み折り紙”によって作られた
折り紙から、正方形の布を使って様々なモノを包む技術が生まれたのが“風呂敷”である
4花のみち、茶のみち
仏前に香華を供えるのか?
発祥は、インドで死体の悪臭を防ぐためであったが、日本は見栄えを優先し、床の間に飾り初めた
日本以外の国では川の水はそのまま飲めない
雑菌を消毒するために煮沸し、まずい水を美味しく飲むために植物の葉を刻んで入れた
日本茶は元々嗜好品であり、芸術として転化しやすかった