初版 金枝篇 下
著者は二つの問いを立てた。「第一に、なぜ祭司は前任者を殺さなければならないのか? そして第二、なぜ殺す前に、“黄金の枝”を折り取らなければならないのか?」森の聖なる王、樹...
初版 金枝篇 下
商品説明
著者は二つの問いを立てた。「第一に、なぜ祭司は前任者を殺さなければならないのか? そして第二、なぜ殺す前に、“黄金の枝”を折り取らなければならないのか?」森の聖なる王、樹木崇拝、王と祭司のタブー、王殺し、スケープゴート、外在魂…大きな迂回とおびただしい事例の枚挙を経て、探索行は謎の核心に迫る。答えはある意味であっけないが、モティーフは素朴ではなかった。ロバートソン・スミスのセム族宗教史に多くを負いながら、それと微妙な距離をとると同時に、ルナンへの傾倒を韜晦してやまないフレイザー。本書を手の込んだ文化相対主義的キリスト教起源史と読むこともできる。さて、再び、「金枝」とは何か? 初版完訳、全二巻完結。
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未開社会の神話や呪術を扱った「金枝篇」の最終巻です!
2020/04/12 13:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、イギリスの社会人類学者ジェームズ・フレイザーによって著された未開社会の神話、呪術、信仰に関する集成的研究書で、ちくま学芸文庫から上下2巻で刊行されているうちの下巻です。同書において、著者は「なぜ、祭司は前任者を殺さなければならないのか?」という問いと、「なぜ、殺す前に、<黄金の枝>を折り取らなければならないのか?」という2つの問いを立てています。森の聖なる王、樹木崇拝、王と祭司のタブー、王殺し、スケープゴート、外在魂など、大きな迂回とおびただしい事例の枚挙を経て、探索行は謎の核心に迫っていきます。ある人に言わせれば、「これは手の込んだ文化相対主義的キリスト教起源史だ」と解釈することもでき、非常に興味深い一冊です!