魔導の福音
著者 佐藤さくら
エルミーヌの王都リムリアの王立学院で学んでいたカレンスは、父危篤の知らせを受け、急ぎ故郷に帰った。五年前、妹リーンベルが魔物棲みだとわかり若い命を散らしたとき、守ってやる...
魔導の福音
商品説明
エルミーヌの王都リムリアの王立学院で学んでいたカレンスは、父危篤の知らせを受け、急ぎ故郷に帰った。五年前、妹リーンベルが魔物棲みだとわかり若い命を散らしたとき、守ってやることもできず、逃げるように都に行ったカレンスにとって、久しぶりの故郷。だが、死を前にした父に託されたのは、余りにも重い“秘密”だった。一方リムリアには隣国ラバルタの魔導士派遣団が滞在、魔導技術の受け入れを巡り、政治的対立が起こっていた。魔導が禁忌とされてきた国エルミーヌで、新たな道を切り開こうとする青年の戦いを描く『魔導の系譜』続編。第1回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作シリーズ第2弾!/解説=大森望
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
テーマは友情
2019/12/01 15:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ第2弾。前作が師弟愛なら、今作は友情がテーマ。舞台となる国を変えて、新しいキャラも登場。これがまた魅力的。前作で登場した人物も登場しているため、徐々に世界が広がってきました。後半はやや尻すぼみな感じがしましたが、楽しんで読めました。後2作ありますので、これからどうなっていくかが楽しみです!
うーん…1作目は結構好きだったが…
2020/09/05 12:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハイビスカス - この投稿者のレビュー一覧を見る
差別を正面から描く姿勢はとても良いと思うのだけど、どうも表面的に思えるには私だけだろうか…
被差別者の魔導士が大概テロリストになってしまうか、あるいはやたらと人のために立ちたいと邁進する、自己肯定感の低い人たちばかりで、みんな同じ価値観の中で生きているように読める。
いくら悲惨な世の中とは言え、もっと色々な考えの人がいて良さそうなものだけど。
差別される側に好意的な人間たちも、差別するのが嫌だから差別しないと言う、どうも道義的な理由の範疇から抜け出さず、言葉は悪いが浅く感じる。
一番疑問なのはアニエス。レズビアンを万能な美女として設定するのは危険ではないか。そうでないレズビアンの人もいるのだから。魅力的にしようと思ってのことだろうが、かえって賑やかしの存在になってしまっている気がする。
ー以下ネタバレ注意ー
アニエスが、自分の男友達を知り合いのレズビアン女性に引き合わせるシーンが最も納得いかない。
引き合わせた理由は、その女性の亡くなった恋人の話を、男の友人にして欲しかったから。
いやいや。男たちに強姦されて殺された恋人の悲惨な死にざまを、赤の他人(しかもストレート男性)にいきなり話せと? そしておそらくアポ無し。
現実だったらまずあり得ないでしょう…
結局、作者の方が同性を恋人として見えないから、キャラクターも恋人の死を他人事のように語れてしまうのではないか。
(ストレート女性の作者さんなら当然ではあるが、作品内に現実に存在するマイノリティを扱う以上は、そこを超えて欲しかった)。
…と上記のように思って、どうにも冷めてしまった。
しかしこれはあくまでマジョリティのためのエンタメであろうから、マジョリティが想像しやすい、マイノリティらしいマイノリティを描いているといえば、それはそれで成功なのかもしれない。