読割 50
電子書籍
踊る猫
著者 折口真喜子
お滝は、女衒にたぶらかされ、京の島原で遊女となった。童女だったころのお滝に憧れていたと、訪ねて来た男。その本性は!?(「かわたろ」) 河童、雪女、ウブメ。画家で俳人の与謝...
踊る猫
踊る猫 (光文社文庫 光文社時代小説文庫)
商品説明
お滝は、女衒にたぶらかされ、京の島原で遊女となった。童女だったころのお滝に憧れていたと、訪ねて来た男。その本性は!?(「かわたろ」) 河童、雪女、ウブメ。画家で俳人の与謝蕪村が見聞きした妖たちの、こころに響く物語九編。幽霊となった武家のご新造と出逢った植木職人の宗七。宗七がたぐり寄せた、切ない結末とは……。(第三回小説宝石新人賞受賞作「梅と鶯」を収録)
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ほっこり
2018/10/19 21:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみしょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
蕪村が登場する 優しくて妖しい短編集。
毎晩一話づつ読むのが楽しかった。ほっこりできます。
電子書籍
蕪村の画も見たくなる。
2018/06/15 16:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
話のきっかけや聞き役に蕪村を置き、少し不思議な世界を描いた短編を集めた一冊。ちょっと不思議なことを上手く使って人間を描いた、読むと静かな心になる話ばかりである。
「かわたろ」は語り方も一ひねりの工夫があって良い感じのやさしい河童の話。表題の「踊る猫」では特に猫が踊るというわけでもなく「そういうこともありますかなあ」と静かに雨の中の語らいが続く。
小説宝石の新人賞を受賞したという「梅と鶯」は、少し設定がこなれきれていない感も受けたが作者の作風がしっかりと出ている「やさしいふしぎ」の世界であった。
蕪村は俳句が有名だが、不思議な話や画にも才能を著している。本書と、同様な作品を集めた著者の「狐と踊る」は、あやかしのはなしではあるが蕪村の句や画の背景を想像して取り上げた作品とも言える。表題作の中で描かれる作品は実在し、まさにこのようにして描かれたのではないかとの想像が膨らんでいく。歴史上の有名人をがっちりと書きこんだ小説も良いものだが、こんなふうに断片からイメージを膨らませてくれる作品も良いものだ。改めて蕪村の俳画などを見直してみたくなった。