- 販売開始日: 2017/05/22
- 出版社: CEメディアハウス
- ISBN:978-4-484-91123-6
戦略的思考とは何か エール大学式「ゲーム理論」の発想法
著者 アビナッシュ・ディキシット(著者) , バリー・ネイルバフ(著者) , 菅野隆(訳者) , 嶋津祐一(訳者)
ゲーム理論を学ぶなら、この1冊! 定番の超ロングセラーです。エール大学で教授される戦略思考の原点をビジネス・映画・スポーツ・国際政治などの例を用いてわかりやすく解説。
戦略的思考とは何か エール大学式「ゲーム理論」の発想法
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実例から学ぶゲーム理論思考
2016/01/28 09:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エール大学式でもなんでもない。ただのわからないキャッチフレーズであり、むしろ本書の価値を毀損するようなもので残念である。著者はこの分野では著名であり、信頼しうるものであるのに。
内容は大変わかりやすいし、前提知識はいらない。
実例からゲームの適用に仕方をまなぶにはたいへんによい一冊であり、頭で思考できるレベルを繰り返しわからせてくれる作りとなっており、ゲーム理論を手で分析する図上から頭の中での思考フレームに換えてくれる作りなののである。お薦めする。
ジョン・ナッシュに想いを寄せて
2004/04/12 06:05
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画「ビューティフル・マインド」これが、本書を読むきっかけとなった。「ビューティフル・マインド」においてノーベル賞を与えられる、ジョン・ナッシュの均等論、私は、これに興味を持った。映画の中で説明されていた、国家戦略、核戦略から労働争議まで、あらゆる戦略に用いられるようになったという事に興味を持ったのである。私は、「均等論」という耳慣れない単語に注目し、本を探した。その結果見つかったのは、特許における抵触に関する法律、裁判事例であった。別の意味の「均等論」であったのだ。私は、「利己的な遺伝子」において、「囚人のジレンマ」という古典的ゲーム理論を知っていた。何故かは分からないが、ナッシュの「均等論」というのは、このゲーム理論と関連しているのではないかと考えるようになった。そして、「ゲーム理論」で検索したところ、本書に出会い、また、「ナッシュ均衡」という言葉を知ったのである。一つの映画から、ここまで調査する人物は稀であろう。こういう稀な人物であることを誇りとしたい。
さて、本書の内容であるが、難しい内容でもあり、興味の湧く内容でもあり、身近な問題でもあり、大きすぎる問題でもあり、読み終えて、摩訶不思議な感覚に囚われた。あらゆる、人間関係には、「ゲーム理論」が適用出来る。状況を明確に定義すれば、どのようなパターンの行動を起こせば有利となるかが、現在の「ゲーム理論」ではほぼ解明されている(まだ、「ゲーム理論」は発展途上の学問ではあるが…)。
私も無意識のまま使用していた戦略があった。「瀬戸際戦略」である。事例としては、有名な「キューバ危機」を取り上げて、ケネディの取ったこの戦略の有効性を説いていたが、私も仕事上、この戦略を使用している。あるメーカが言う事を聞かない事に対して、「今後、これからが改善されなければ、取引停止の議決を取る可能性がある」と、瀬戸際戦略を打ったのだ。この効果があったか否かは、まだ時間があまり経過していないので分からないが、私もケネディの取った高度な戦略を使ったかのかと思うと、嬉しい気がした。
本書は、古典的「ゲーム理論」から最新の「ゲーム理論」まで、分かり易い例題で解説された、「ゲーム理論」の入門書として最適であると思う。
「ゲーム理論」は、数字を駆使した無味乾燥した理論であるという考えもあろうが、私は、日本人が好きな義理人情までもを網羅して戦略を立案出来る優れた理論であると思う。常に合理的に「戦略的」に思考し、行動を起こしたいと考える次第である。但し、冷たい人間と言われるのは防がなければならない。心のある「ゲーム理論」を主なる思考として実践して行きたい。
ゲーム理論の秀逸な基本書
2002/07/08 23:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:平野雅史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲーム理論関係の書籍も様々に存在しますが、本書は基本書として非常に秀逸な書であると思います。
ゲーム理論は社会科学での応用範囲が広く、企業経営にフォーカスしても、寡占の分析、ガバナンス、組織構造、人的資源管理、競争戦略、マーケティング政策等多面的な利活用が考えられます。特に、自らと他者との行動・判断が相互に影響し合う事象を評価、判断する必要がある場面では多くの知見を与えるツールではないでしょうか。
本書の特徴は、ゲーム理論における基本的な概念(囚人のジレンマ、ナッシュ均衡、瀬戸際戦略等の戦略的行動など)を、政治・経済・社会に関する豊富な事例を以って説明していることです。また、難解な数式等は用いず、その数学的導出過程を解明するのではなく、ゲーム理論の実際への応用を目的として説いていることから、ビジネスの場面には多くの示唆を与えるものと思います。
しかし、汎用性高いゲーム理論ですが理論モデルと現実との間には乖離があり、また、本書の提示内容は基本レベルであることから、現実の場面への適用の考え方、方法論については、本書のみから知見を得るには困難を伴うように思います。そこで、場面に応じ、以下に掲げる他書と本書との併用により知見を得るというのも一法ではないかと思います。
▼企業組識の内部環境やミクロ環境の構造性、動機づけ・コーディネーション等:「組
織の経済学」(NTT出版)など
▼顧客、従業員、株主とのリレーションシップ:「顧客ロイヤルティのマネジメント」
(F.ライクヘルド著、ダイヤモンド社)など
▼最適な組識行動を促す管理会計制度:「業績評価マネジメント」(日本生産性出版)
など
▼競合企業に対する反応、対峙の在り方:「ウォートンスクールのダイナミック競争戦
略」(東洋経済新報社)など
▼企業間協力、提携によるコスト低減の検討:「企業連携によるコスト戦略」(ダイヤ
モンド社)
▼不確実環境下での事業投資:「リアル・オプション」(ダイヤモンド社)など
▼交渉の構造、力学、デザイン:「Noと言わせない交渉術」(TBSブリタニカ)な
ど
私が本書に出会ったのは政治学を学んだ学生時代ですが、今、ゲーム理論の知見の有用性と合理性の限界、本書の判り易さを改めて感じる次第です。