赤の神紋 第十章―Double Tempest―
帆津羅(ほづら)を演じるワタルの演技に魅入られた響生。「自らの創造した世界を体現する者がここにもいた」動揺を隠せない響生は、ケイをとるかワタルをとるか選択を迫られる。答え...
赤の神紋 第十章―Double Tempest―
商品説明
帆津羅(ほづら)を演じるワタルの演技に魅入られた響生。「自らの創造した世界を体現する者がここにもいた」動揺を隠せない響生は、ケイをとるかワタルをとるか選択を迫られる。答えを待つケイは、誘拐された共演者・勇太を奪還せんとして得体の知れない若者達に翻弄される。そしてついに目覚めたケイの<共演者殺し>は本番の舞台へと牙を剥いた。リタイアした主演の代役として舞台に現れたのは!?
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
ケイと響生…二人の真の想い
2005/05/23 23:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゴン狐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ワタルの友人に地下室に閉じ込められ、誰も来ないであろう絶望の中、響生にワタルではなく自分を選んで欲しいという切実な想いに気づくケイ。自分の心の痛みから、響生の痛みを全身で思い知り、その果ての別れを予感するケイの心情が切ない。
ワタルの演じた「剣」を観て、響生の出した「答え」は。助け出された榛原邸で雨降る中、冷たいガラス越しの二人の声なき対面に、月並みですが胸がきゅんとなります。(榛原いわくロミオとジュリエット…うーん)榛原の言いつけを破って響生の家に帰ったケイに、響生が直接「答え」を告げる場面が、静かな夜に優しく流れます。ケイに対する心が壊れんばかりの気持ちを、過激な方法でしか伝えることができなかった響生の真の想いが溢れていて、受け止めるケイでなくともその腕を伸ばして、響生を抱きしめたくなりそう。お互い求める愛が違う、でも必要としている想いの強さと、それを受け入れ前に進もうという決意が熱くて痛い。
榛原と響生の距離もどんどん接近してきて、眼が離せない。自分の心情は語らず、謎かけのような言葉しか投げかけない榛原に、頭を抱えるのは響生だけではないはず。ケイと響生よりも、この二人の関係の方が気になります。
ケイの演技に耐え切れず潰れた主役の代役として、ワタルがついにケイと同じ舞台に。
一つの舞台を互いに成功させようという、二人の共演者ぶりが見ものです。健気にケイをフォローするワタルが結構可愛いです。芝居中の二人の心の声の描写が、ちょっとうるさい感じがしますが。
「赤の神紋」のオーギュスト選考への最終対決に向けて、ケイと響生がどんな形で榛原とワタルに挑むのか、響生の意味深な言葉から続編が気になります。ついにあの人の登場か…と邪推するのは私だけでしょうか。
直接対決
2019/11/08 00:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ワタルの演じる帆津羅を見た響生はどちらを選ぶのか
まず思ったのは「うまく逃げたな」
次に「結局そういうことなのか」と、もしかしたら榛原もまたケイに何かを求めているのかもと思った
私には響生の言う「想いを昇華してくれる人間」というのがどういうものなのかよく分からない
結局響生の感性に「これだ!」と訴えるものがあるのかということ、つまり普遍性はないということで、自己満足に感じる
ケイとワタルの直接対決は二人の成長のために「必然」であったのだろう、だからこそ榛原が仕掛けた
先の先まで読んで思うままに人を動かしているように見える榛原だが、実は響生の言うことが当たっているのかもと思う
シリーズ当初から考えると響生の榛原との距離と成長は目を見張るほどで、改めて主人公なんだと思うようになった