ほかのどれとも違う一冊
2021/08/30 02:13
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
奥田さんの作品ほとんど読んでいます。面白いし、奥田さんらしさもあるけれど、これは一作目だからか、書きたいこと書いてるというか、ちょっとふわっとしていて、何読んでも面白いあの旨味とはちょっと違う世界な感じがします。読みにくさはほかの作品に比べて少しあるのですが、題材からも映像化されなそうだし特別な話かなと思います。
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界的なポップスターの、軽井沢でのくつろいでいる様子が微笑ましかったです。過去のトラウマと向き合うことで、心の傷を癒すところにも感動しました。
読んで気持ちのいいものではない
2017/08/29 05:10
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説の主人公ジョンは、タイトルから想像がつくように、軽井沢の森でお盆の時期に彼のトラウマになっている過去の人たちと遭遇し、その度に一つ一つトラウマを癒していきます。
しかしながら、これが「癒しのプロセス」の話なのだと分かるまでに、決して心地よいとは思えない彼の悪夢、心身症的症状、便秘(過敏症大腸症候群によるものらしい)との戦いのかなり微細な描写を読み進めなければならず、前半部はかなりの苦痛を感じました。
こと便秘、もとい過敏性腸症候群は著者自身の体験に基づいて描かれたそうです。そのせいか非常に具体的で実感のこもった描写でした。ただすでに述べたように、読んでいて面白いものでも、気持ちの良いものでもありません。
お盆に絡めて、トラウマの元になった、すでに亡くなった人たちと会って、対話することで心を癒すというか、過去を克服していくという発想は興味深いと思うのですが、作品としては全体としてあまり面白いとは感じられませんでした。残念。
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人気作家の原点にして伝説のデビュー作、20周年新装版!
一九七九年、軽井沢。世界を熱狂させたポップスター・ジョンは、妻と愛する息子との隠遁生活を楽しんでいた――はずだった。ユーモアと優しさ溢れる喪失と再生の物語。著者による「二十年後のあとがき」も収録。
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どちらかといえばお笑い系というよりはまじめ系寄りの作品でした。タオさんとの絡みは良かったけど、本文よりも二十年後のあとがきの方が面白かった。ドクターが伊良部先生だったら良かったのに。
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奥田英郎で期待したが、期待したユーモア的にはイマイチの本でジョンと言う主人公はジョンレノンと被らせて書いているのか?軽井沢での生活をグダグダと書いてある内容で完読せず終える。
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過去に自分として犯したと考えた罪、が心の底に眠っており、それが平穏な生活によりフラッシュバックしてくるという、かの大ポップスターの日本での生活を描いたもの。
この感覚はなんとなく分かるものではあるが、現実的にはキースの言っているように、背負って生きていくしかないものであると考える。もしくは、自分なりの線引きでの解決になるのであろうと思われる。
それらを催眠療法で解決しようというものだったが、そこをお盆という状況とうまく掛け合わせていて、その不思議な様子が漂っている。夏の暑さを感じず、冷たい様子が漂っている。
さて、実世界で同じようなものを抱えている人間はたくさんいるが、”背負っていく”、ことで進めていくのだろう。
あまりにも解消できなくなると、つぶれてしまうのだろうが。。。
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ジョン・レノンをモデルにした、ファンタジーで、この作品が奥田英朗さんのデビュー作になります。
ジョン・レノンについて書かれた書物はたくさんあるようですね。
でも、活動停止期間中に言及したものはほとんどないらしく、それを想像で埋めようとする試みが面白いと思いました。
ビートルズや、ジョン・レノンに詳しくなくても楽しめますが、知識があればきっと、更に楽しめるのではないでしょうか。
そう考えると、ちょっと悔しいですね。
ひとりの男性の癒しと再生の物語で、読後感も良かったです。
この新装版には、「二十年後のあとがき」と題されたあとがきも加えられていて、そちらも楽しく読ませていただきました。
そして、ビートルズやジョン・レノンの曲が聴きたくなります。
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デビュー作とのこと。ジョン・レノンをモデルとしたかのような主人公が便秘になりつつ霊と交信するお話。設定が面白かった。
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奥田英朗デビュー作を今更読んだ。他の作品と比べると、早く続きを読みたいという気持ちにあまりならなかった気がする。中盤までが割と退屈な感じ。テーマは、運命を許せ、寛容であれということかなと感じた。これには非常に共感。それから、あとがきが良かった。
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面白かったー。
けど、どうも読んでる時にトイレに行きたくてムズムズしてしまって、なかなか読むことに集中できなかった。笑
他の皆様の書評を読んでて、なぜ前半ムズムズしてたのか、奥田英朗、面白いはずだと思いこみすぎて読んでしまったのかな。デビュー作なので、毛色がちょっと違った感じ。
いつもの痛快というよりハートウォーミングな感じですね。
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奥田英朗さんのデビュー作。かの有名な世界的なポップスターのジョン氏がモデルではありますが、完全に奥田英朗ワールドで脚色されたフィクションで、ユーモラスな文体で始終飽きずに楽しく読めました。ジョンの過去のトラウマが軽井沢の不思議な心療内科と、この世とあの世の境目のような深い霧に覆われた森の中で癒されていく過程が楽しくもありとても感動的でした。この作品は出版当初はあまり売れなかったそうですが、後の奥田英朗さんの作品からファンになってこのデビュー作を読む人が増えてきたのではないかと思います。まちがいなく傑作だと思います。
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ジョンレノンの空白の期間を想像して書いた作品。ほのぼのとしてるが、ジョンレノンの作風の変化の過程をこんな風に描ける(想像できる)のは面白いと思った。
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一九七九年、軽井沢。世界を熱狂させたポップスター・ジョンは、妻と愛する息子との静かな隠遁生活を楽しんでいた―はずだった。猛烈な便秘に襲われるまでは。不安を抱え小さな医院に通うジョンが遭遇した不思議なできごと、そして奇跡。人気作家の伝説のデビュー作に「二十年後のあとがき」を加えた新装版。
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大好きな作家さんのデビュー作と知って、しかも尊敬するジョンレノンが装丁に描かれている。
これは読まずにはいられませんでした。
ジョンが家族と軽井沢で過ごした日々は如何だったのかなぁーとしみじみ感じさせられました。
彼の曲を聴きながら読むと自然と涙が溢れてきます。