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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2017/10/11
  • 販売終了日:2020/08/05
  • 出版社: 幻冬舎
  • レーベル: 幻冬舎単行本
  • ISBN:978-4-344-03185-2

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一般書

電子書籍

吹上奇譚 第一話 ミミとこだち

著者 吉本ばなな

その街では、死者も生き返る。現実を夢で知る「夢見」。そして屍人を自在に動かす「屍人使い」。二つの能力を私は持っている。吉本ばなながついに描いた渾身の哲学ホラー。書き下ろし...

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吹上奇譚 第一話 ミミとこだち

税込 1,320 12pt
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吹上奇譚 第1話 ミミとこだち

税込 1,650 15pt

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商品説明

その街では、死者も生き返る。

現実を夢で知る「夢見」。
そして屍人を自在に動かす「屍人使い」。
二つの能力を私は持っている。

吉本ばなながついに描いた渾身の哲学ホラー。書き下ろし長編。

「この物語は、50年かけて会得した、読んだ人の心に命の水のように染み込んで、
魔法をもたらすような秘密の書き方をしています。もしよかったら、このくせのある、
不器用な人たちを心の友にしてあげてください。
この人たちは私が創った人たちではなく、あの街で今日も生きているのです」

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みんなのレビュー43件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

吉本ばななはいつまでもばななです

2017/11/17 07:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

吉本ばななが『キッチン』で鮮烈なデビューを飾ったのが1987年。それから30年の時間が流れ、吉本ばななもこの作品のあ「あとがき」に記されたように「いつかはこの世を去っていくのだと、わかる年齢になってきた」が、作品に流れるものはけっしてそんなことはない。
 いつまでも吉本ばななであり、どうしてこんなにもやさしい文章が書けるのかと感じてしまう吉本ばななに変わりはない。
 これも「あとがき」にあるのだが、「決して驕ることなくこつこつと歩いてきた道は、振り返ればお花畑になっていた」、そんな作品を吉本ばななは30年かけて作ってきたのだ。

 この作品はタイトルに「第一話ミミとこだち」とあるように、長い物語の始まりであるのだろうが、「海と山に囲まれた孤島のような」吹上町で育った二卵性の双子ミミとこだちは、両親の交通事故をきっかけにして18歳の時にこの町を出た。
 父が亡くなり母はその血のせいで長い眠りについたままで、その母を助けると妹のこだちは行方がわからなくなる。
 そんなこだちを探し出すためにミミは吹上町に戻ってくるのだが、そこで彼女が経験することはまさに「奇譚」であり「ホラー」で「ファンタジー」でもある。
 豊富な世界の割には物語は淡々と進んでいく。
 冒険小説にでもなりうるほどの展開だが、なんともいえない淡泊さはそれこそ吉本ばななの世界だといえるかもしれない。

 第一話は物語の複雑さを裏切るようにあっさりと終わりを迎えるが、「命の水のようにしみこんで魔法」がやってくる今後の展開を楽しみにしている。

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紙の本

不思議が残る土地

2018/02/10 19:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

姿を消した双子の妹の帰りを信じて待つ姉の不安と希望で話が進んで行くファンタジー。
「哲学ホラー」ってあるけど、そんなに怖くない。っていうか全然怖くない。
異世界・異次元とつながってた不思議な町ですが、言い伝えがたくさん残ってて、いまでも時々不思議が起こる、どっかにありそうな土地のお話しって感じ。
山も谷も特にはなく、姉のぼやきで終始してるけど、そこはばななさん、いろいろと考えさせられる要素を含んでます。
あ、哲学だ!

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紙の本

ホラー要素ゼロ。YA作品のファンタジーですよ。

2017/12/27 22:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

「キッチン」以来、久しぶりに吉本ばななさんの作品に
出会いました。本人はファンタジーというよりも
哲学ホラーと呼んだ方がいいとあとがきで書いています。

加えて、特に盛り上がることもなく、主人公たちが
ぶつぶつ言いながらなんとなく続いているとのこと、
確かにそうだよねと膝を打ちました。
吉本ばななさんの「王国」シリーズを
思い浮かべてもらえればとのことです。

わたしの印象では、ホラー要素はゼロで
普通にファンタジーでした。児童文学に分類されます。
文体がさらりとしているし、世界観も分かりやすいので、
大人も読めるYA作品の位置づけなのでしょう。

惜しいのはサブタイトルに第一話ミミとこだちとあることです。
頭の片隅に途中で終わる本という印象がついてしまい、
読後に小物感が残ってしまいました。
この情報がなければ、解かれなかった謎が続いて
欲しいという期待へつながった気がします。

この作品だけでも一つの話としてきりがついていますので、
あえて第一話と銘打つ必要はなかったと思います。

吹上町。東京から二時間で行ける特別な町です。
海と山に囲まれ、奇妙な言いつたえが残り、
ミミとこだちが育ったところです。
主人公はミミ。かけがえのない妹のこだち。二卵性の双子です。
物語はミミの視点で進んでいきます。

ミミにとって思い出すのもつらい町。
それなのに一週間前、妹のこだちが一人で帰省し、
そのまま実家から姿を消したのです。
ミミは吹上町にある虹の家を目指します。
何かを見通す力があると評判の占いの館です。

ミミとこだちの両親は十数年前に大きな交通事故に合いました。
父は亡くなり、母は寝たきりになりました。
母の遠縁で、吹上町で手作りアイスの店を営むコダマさんに
引き取られます。母は病院で眠ったままです。
そして二人は十八才で町を出て、東京に向かったのでした。

それ以来なのです。そして、まさかこんな形で戻ってくるとは。

こだちを探しながら、少しずつ吹上町の秘密に触れていくミミ。
秘密は、母と父、こだち、そして自分自身にも及んでくるのです。

日常のちょっとした不思議から入るファンタジーで、
細部の現実感がうまく溶け合っています。
非現実を書くときは、舞台をきちんと書くことで
不可思議さが増すというオーソドックスな描写です。
小学生も充分楽しめます。ほどよくいい感じの一冊ですよ。

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2017/11/03 22:11

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2017/11/28 20:51

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2017/11/07 21:36

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2017/11/09 19:23

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2017/11/17 21:44

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2017/11/18 12:14

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2018/01/11 22:00

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2018/02/04 18:17

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2018/02/12 16:54

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2019/04/29 23:28

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2018/03/28 12:52

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2018/07/06 13:37

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