電子書籍
考えるプロセスの大切さを知る。
2018/02/26 23:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、効率の良い勉強法を学ぶようなマニュアルの類いとは異なる。
むしろ、その種の考えるショートカットに反対する
意見を述べている。
鉛筆を引き合いに、考えるプロセスの大切さが
説かれており、興味深く読めた。
紙の本
「考える」ということについて再考できる画期的な書です!
2017/12/01 09:51
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、京都大学のデザイン学教授である川上氏によって書かれた「思考」について書かれた画期的な書です。現代の複雑化する社会の中で、思考力を高めたいというニーズは年々高まっています。それを受けて、思考力の開発についての本もかなり出版されています。しかし、思考力とはそもそもどのような力で、どうすればそれが磨けるのかについては、いまだにはっきりとしません。本書は、「考える」ということについて徹底的に検証し、「考える」とはどういうことか?「考え抜く」とはどういう状態なのか?どうすれば「思考力」を高められるか?といった私たちがまさに知りたい疑問に真っ向から向き合って答えてくれる書です。
紙の本
深い思考法
2017/12/31 19:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
マニュアル本やスキル本ではない。スピードを要する場面が大きくなると、思考が深まらないことが多い。深い思考について考察している。
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面白かった。鉛筆で書くのは一度試してみたい。多分、書くのに時間かかって、手が疲れる上に情報が整理されていないことに、ウンザリしてすぐやめてしまうと思うが。
僕の実感としては頭の中のアイデアは思い浮かんではすぐ消えてしまうため、PCの速さは貴重。
ある程度「引く」ことが大切なら、PCもアイデア表現という本質を際立たせるために有効だと思う。
ただ、一つの事象を多様な側面から捉えられるという次元において、本書は大変知的に刺激的であった。
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「深く考える」について論じた一冊。
はじめの方はひたすら鉛筆の話をしていて、「何の本だこれ」と思っていたのだけど、最後まで読み通すと、「便利なこと、早いことばかりが良しとされる現代に警鐘を鳴らす本」であったし、「『不便益』の一端を垣間見れる本で、とても興味深く読んだ。
文中で、AIの「ディープラーニング」の話が出てきて、「AIはディープラーニングにより、かつて人間が行なっていたように『深く考える』ことを必死にやろうとしている」と論じられる。
「人間は考える葦である」とパスカルは言ったけど、「便利」や「スピード」に流されて考えることをやめてしまったら、我々は人間で無くなるのかもしれない。
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鉛筆で書くことが深く考えることにつながる。
モノとのことわりを大切にしよう。
即答えを出すこととじっくり考えること。どちらがいいかではなく、どちらも大切なこと。考えてもわからない時もあるから、その時はとりあえず行動して結果からまた考えるのが大事なのでは?
スピードが全てではないよね。
不便なもの、厄介なもの、面倒なものをあえてやることも必要だなぁ。
にしても鉛筆プッシュしすぎ感…
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不便益でおなじみの川上先生の著書です.
不便益の中でも結構コアを占めていると思われる「ちゃんと実感を伴うまで考える」という益について論じています.
自動化・効率化という「便利」が発展していく中で,最近では世間的にも便利害として認知されてきている「みんなじっくり考えなくなってきているのでは?」という問題への一つのソリューションといった趣の内容です.
具体的には「鉛筆使おうよ!」という提案を軸に軽い語り口で話を進めてくれる感じです.スルスル読めてしまいます.が,本書の趣旨に沿えば,妄想を膨らませながらじっくり読むべきです.
・ものごとを明確にするために数字を使うとかえって対象の実態が曖昧になる場合がある.
・人の思考は道具や環境によって少なからぬ影響を受ける.
的な内容について論じた部分が特に印象に残っています.最近流行りのデザイン思考とかEmpathyとかインサイトとかにも通底する内容だと思うし,「なぜ最近流行っているのか」ということに対する洞察でもあるように思えます.
面白かったです.
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「深く考える」とはどういうことか、単に「考える」のとは何が違うのか。なぜ「深く考える」必要があるのか。それ自体を「深く考える」ための本です。
「深く考える」ための手段として、昔ながらの「鉛筆」を勧めています。PC よりも、ボールペンよりも鉛筆。読み始めてからしばらくは、何だか胡散臭さみたいなものを感じますが(実際、途中にそう書かれているので、狙い通りみたい)、内容はしっかりしたものです。
「なぜ~なのか」と問いかけ、「それは~だからではないか」、「ならば~する必要があるのではないか」、「そのための手段として "鉛筆" が合っている」、という形式です。この構成自体、「深く考える」につながるものですね。
タイトルに「京大式」とあるし、なんだか難しそうですが、実際にはそうでもなくて、むしろ読みやすい本です。読みやすいが故に、深く考えずに読んでしまいそう。。
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全体(203頁)をパラパラ読みし、各章のポイント頁を読み、0章の途中までで読むのを止めてしまった。
深くじっくりと考え抜くことの大切さについて「不便益(=不便のメリット)」の立場から説いた本だと思われる。
即答したAさんが、その場だけの頭の回転で答えたというのは著者の思い込みで、実は日ごろから自ら問いを立てて考え続けていたのかもしれず、プロトタイピングを早くというのも、そこで小さな失敗を発見しながら製品化を考えるための行為と考えられる。こうしたことを深く考えていない例として提示していることで、著者の一面的な思い込み、実は深く考えていないのではないかといったことが見える気がする。
思考に関して「物との約束」と「人との約束」という切り口が紹介され、不変の物理法則とは異なり、故障やエラーが生じうる人為的ルールの介在が思考の省略につながるといった論が展開されているが、思考・言語が人為的約束事だと思うと、どこかこじつけ臭さが感じられた。すべてを読んでもいないのに批判的なコメントを書いたが、的外れだったら申し訳ない。
著者がつけたものではないかもしれないが、京大式というタイトル自体が大げさだし、売れ筋を狙った無思考の最たるネーミングだと思う。しっかり、じっくりと反省した方がいいのではないだろうか。
18-19
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手に取るのがすこしはばかられるタイトルで、内容はごく当たり前のこと(時間をかけて思考することの重要性)を訴えるのみで、これをやればよい、というハウツー本ではない(鉛筆の利用の推奨はあるが)。
しかし「ものとの約束」
(ー物理法則に基づく約束。鉛筆でものを描く、重力で手を離したものが落ちる、など。これに対するのが人との約束で、スマホをタッチすると画面が反応するというのはエンジニアリングによる複数の処理(=人)を介在。思考は実感に基づく行為に宿る)
「不便益」
(計算の話。簡単な計算方法なんてどうせ機械がやるからと端折って教育したら数学者は育たない。不便であるからこそイノベーションは起こる、リバースイノベーションに通ずる話)
などAI研究者がたどり着い「人間らしさ」の解釈が面白かった。
この本を手に取ってよかった。本書はあくまでも彼の概念を普及させるため、軽いノリで手に取ってもらえる、一般受けを狙ったタイトルなのでしょうか
川上教授のウェブサイトで不便益メーカーを利用したが、20分ほどかかって入力した結果website not foundとなり、最強の不便(益)であった。他の本も読んでみる
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即答こそ仕事ができる人、と思っていると思考力が身につかない。
鉛筆で書きながら考える。
ドラえもん、未来の宇宙船で引き算を電卓に任せていたため誰一人引き算ができず、のび太が引き算をして脱出できた話。考える力だけを重視するとこういうことになる。
素数物差し。
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鉛筆を相棒に深く考えようみたいな主旨でしたが、全く共感、納得できませんでした。
書く内容がそれほどないのか、ただページをカサ増ししたいだけの駄文や、それを筆者も実感してるのか読者のツッコミを予想したセルフフォローがとてもイタかったです。
残念ながら買わなくてよかった本でした…
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『京大式DEEP THINKING 最高の思考力』(著:川上浩司)
今年に入ってからの読了本がたまってる・・・
付箋部分を抜粋します
・「深く考える」営みこそ、人間の個性であり一番の強み(P12)
・思考を介在させずに行動するのは、「自分」を放棄しているようなもの(P30)
・画一的に「考える前に行動」というのはデザイン学的にみても安直なのだ(P33)
・「1つの正解」を求めるよりも、「さまざまな仮説」を連想的に出し、そこから「一番良い答え」を選ぶほうが
役に立つ(P37)
・「深く考える」とは、自分の行動を実感したときに得られる益(P62)
・「システム」や「仕組み」というのはそこに乗っかるとスピーディーで便利だが、はみだそうとすると
とんでもなく面倒で時間がかかるようにできている(P67)
・ひっかかって、立ち止まって、考えて、「わかった!」と腑に落ちたこと。
これはオリジナルの知識であり、自分で手に入れた学びだ。それこそ「ユニークなアイデア」になりうる(P81)
・「教えを受け取って自分なりに解釈し、経験に基づいて自分なりに再現する」(P93)
・「数字で語る」とは、簡単でラクな尺度を用いて物事を測っているだけにほかならない(P106)
・バリエーション豊かな1000通りのやり方を試し、失敗もしてみて、ようやく「自分にとっての正しいやり方=本物」に
出会える(P131)
・「結果」があなたを作るのではない、「道中」があなたの血となり肉となるのだ(P137)
・思考の回り道をしていると、自分でも思いがけない新しい発見がある(P138)
・「しまった」と言うほどでもない小さな「スリップ」を「マイクロスリップ」といい、人間の成長に非常に大切なもの(P153)
・不便とは、つまり「思考できる余地がある」ことを示すサインなのだ(P178)
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物事の本質を見極めるために、どんなプロセスを踏むべきかを記した本。
アイデアを生み出すには、足し算ではなく引き算していくと本質が見えてくる、という考えは納得。
この時代、科学的、効率的なことを求めがちだが、深く考えることも必要。
デジタルとアナログの融合を目指そう。
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【感想】
「深く考えること」そのものの重要性をもっと考えようと思い、手にした1冊。
作者は京大の教授のようで、確かに深く考えられる事が必要な職業だと思う。
対して自分は、決して浅はかな思考や言動はNGだけど、やはりある程度は見切り発車で進めて都度々々の修正を行なう事が要求されている。
理由として、ビジネスにおいてスピードが遅いと、いくら熟考したとはいっても、その頃にはそれをアウトプット(発揮)できる場はなくなっている可能性があるからだ。
なんてことはない。全否定するつもりも毛頭ない。
どちらが正しいとかではなく、筆者と僕では身分や職業として「深く考える」必要性や方向性が違う。それだけのことだ。
少なくとも今の自分には、これほど哲学的に物事を深く考える時間なんて、正直あまり用意されていないなーとも読んでいて感じた。
だが、僕のようなスタイルで仕事を進めていく上で、気を付けなければいけない点は3点ある。
・安直に何も考えずに物事を判断し、進捗する点
・エビデンスがしっかりしていない、ウケウリの薄い知識だけで突撃してしまう点
・PC的な説明になってしまい、論理的にはOKだが相手の実感を得られない点
以上のことを考え、総じて感じたのは、ステレオタイプを脱却できる程度には深考し、ウケウリや教科書通りではない「自分の言葉」でうまく物事を進める事ができるかどうか、だろう。
プロセスを省いて答えばかり教えてもらったその先には、人としての経験値はそれなりのモノでしかなくなってしまう。
そうならないためにも熟考や失敗・挑戦を繰り返し、ぶつかりながらも色んな寄り道をして、思考回路や経験という自身の「道筋」そのものを広くしていくことが大切なのかもしれない。
スピードだけを意識するのではなく、しっかりと自分自身振り返りを持って思考を繰り返し、定期的なメンテナンスを行なっていこうと思いました。
【内容まとめ】
1.頭が良いとは、「=深く考えられること」である。
頭の良さとは、決して点数だけでは測れない。
仕事の上でも生きていく上でも、役に立つのは「深く考える力」なのである。
2.「think < action」の落とし穴
安直に何も考えず、どこかの本やセミナーで得た「受け売りの理由」に、一方向かつ一心不乱に邁進していくと、「自分らしさ」を放棄してしまうこととなる。
頭は空っぽになり、行動はスピーディになるが、果たしてそれでいいのか?
3.「PC的な説明」と「鉛筆の手書き的な説明」併用の必要性
不特定多数の人に伝えるには、「PC的な説明」が適しており、デフォルトである。
しかし、「論理的であればOK」ではない。
いくら論理的でも「実感」が伴っていなかったり、相手にとって気に食わない意見だと、結局は受け入れられず、思った通り「論理的」には届かない。
4.「わざ言語」を用いて思考することは、深く考えながら「自分ならではのユニークさ」を生み出す訓練
マニュアルを用いると、成長や上達には限りがあり、わざ言語はマニュアルとは対極にあるといえる。
わざ言語で思考して何かを学ぼうとしたり、人に伝えようとすれば、必然的に時間がかかる。
だからこそ独自性が生まれるし、オリジナルなやり方や自分なりの工夫を生み出す喜びがあり、その喜びに身をひたすことができれば「考えること」への苦手意識も弱まっていくだろう。
5.「自分だけのユニーク」こそが、これからの社会を生き抜く「自分だけの強み」になるのではないだろうか。
「深く考えること」で自ずと得られる益の一つが、プロセスを味わうこと、すなわち経験をすることである。
6.マイクロスリップ
発達心理の研究分野では、「しまった」と言うほどでもない小さなスリップ(失敗)を「マイクロスリップ」といい、人間の成長に非常に大切なものだという。
失敗せずに毎回同じタスクを同じ行動でこなしていると、人は成長せず、新しいことが見つからない。
マイクロスリップをきっかけに新たな発見をし、成果を果たす。
そのプロセスこそ、あなたの経験と実感の痕跡なのである。
【引用】
・「深く考える」ことを考え、1冊を通して「考え抜く力」を高める本。
頭が良いとは、「=深く考えられること」である。
頭の良さとは、決して点数だけでは測れない。
仕事の上でも生きていく上でも、役に立つのは「深く考える力」なのである。
p26
「深く考える」とは、たとえば未知のものを目にしたときに、それは何なのかを考え抜いた末に、まったく新しい概念が自分の中に形作られること。
新たな面を見ようと模索・思案する道筋そのものが「深い思考」となる。
p33
・「think < action」の落とし穴
安直に何も考えず、どこかの本やセミナーで得た「受け売りの理由」に、一方向かつ一心不乱に邁進していくと、「自分らしさ」を放棄してしまうこととなる。
頭は空っぽになり、行動はスピーディになるが、果たしてそれでいいのか?
p52
この世で絶対に破られないと言えるのは、「物との約束」「物のコトワリ」だけだ。
この世に万有引力が存在する限り地球はバラバラにはならない。
しかし、「人との約束」には、いつ何時「嘘をつかれる」かは分からない。
それを知らず知らずに呑んでしまっている状態は、その分思考を省いてしまっているといえ、思考を深める機会も逃している。
p64
・「仕事ができる人」とは、具体的にどういう人なのだろうか?
頭がいい人
=深く考えられる
→仕事に役立つ答えを出す可能性が高まる
→その答えを使って仕事で結果を出す
→仕事のスキルが上がって「できる人間」になる
p78
・リスクホメオスタシス
→危険がありそうだと慎重になるが、危険を感じないとリスクを冒す。
・ホメオスタシス(恒常性)
外部がどう変化しようと一定を保とうとすること。
人がどれだけモノにつられやすいのか。
安全性が高ければ高い分、差し引きゼロにするためにリスクを自身で高めてしまう。
p89
・「PC的な説明」と「鉛筆の手書き的な説明」併用の必要性
不特定多数の人に伝えるには、「PC的な説明」が適しており、デフォルトである。
しかし、「論理的であればOK」ではない。
いくら論理的でも「実感」が伴っていなかったり、相手にとって気に食わない意見だと、結局は受け入れられず、思った通り「論理的」には届かない。
p96
「わざ言語」を用いて思考することは、深く考えながら「自分ならではのユニークさ」を生み出す訓練といえる。
経験も要らず、解釈もいらず、誰がやっても同じように再現できるマニュアルは非常に便利なものだ。
しかし、成長や上達には限りがあり、わざ言語はマニュアルとは対極にあるといえよう。
わざ言語で思考して何かを学ぼうとしたり、人に伝えようとすれば、必然的に時間がかかる。
しかし、だからこそ独自性が生まれるし、オリジナルなやり方や自分なりの工夫を生み出す喜びがあり、その喜びに身をひたすことができれば「考えること」への苦手意識も弱まっていくだろう。
p133
「この方法1つですべてうまくいく」と教えられたら確かに楽だし、買う理由にもなりやすい。
自分に合ったやり方を探してあれこれ試行錯誤し、失敗したり遠回りをしたりしなくて済む。
効率良く「正解」に辿り着けるのだ。
だから人は「1つの解決法」に惹かれるのかもしれない。
だが、不便益を研究している私に言わせれば、そんな便利は許されない。
一足飛びの解決は、プラスばかりではない。
試すほうの「試行」も、考えるほうの「思考」も不要になってしまう。そこから生まれる「ユニークさ」や「あなたらしさ」は獲得できないだろう。
実感や達成感も生まれない。
要は「飛躍」がないのだ。
p135
「自分だけのユニーク」こそが、これからの社会を生き抜く「自分だけの強み」になるのではないだろうか。
「深く考えること」で自ずと得られる益の一つが、プロセスを味わうこと、すなわち経験をすることである。
p148
・3つの「見る」でプロセスの質を考える。
1.「現在地」を見る。
「悩む」とは「思考のプロセス」を辿ったことを示すのに他ならない。
「今何をしていて、次は何をするか、今わからないことは何か」を明らかにして自分の現在地を明確にすること。
2.「プチゴール」を見る。
自分で自分のプチゴールを設定し、自分の本気度や習熟具合をチェックしよう!
3.やりたくてやっているのか、「実感」を見る。
自己感覚レベルでOKなので、一生懸命なのか否かをチェックすること。
プロセスの質が高いものかどうかは、自分で簡単にわかる!
p153
・マイクロスリップ
発達心理の研究分野では、「しまった」と言うほどでもない小さなスリップ(失敗)を「マイクロスリップ」といい、人間の成長に非常に大切なものだという。
失敗せずに毎回同じタスクを同じ行動でこなしていると、人は成長せず、新しいことが見つからない。
マイクロスリップをきっかけに新たな発見をし、成果を果たす。
そのプロセスこそ、あなたの経験と実感の痕跡なのである。
p193
深く考えるとは、思考の海には底がないからできるこ��だ。
すぐに底に足がつく「思考のプール」では、深い思考はできない。
果てのない思考の海に深く潜り、「深く考える」ことを体得して新しい発見をしよう。
p198
「これで解決!」という便利さが思考を奪う。
たった一つの方法でなんでも解決するなど、不便益学からすればそんな便利は許されない。
たった一つの解決法だと思考停止に陥るため、分野を問わず科学者と呼ばれる人は「100%」というワードにはとても慎重である。