紙の本
私はこの終わり方が好き
2019/01/24 22:28
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
翔子と栄利子、もしくは栄利子と圭子が最後に「やっぱり私たちって友達だよね」と抱き合って完結していたら、物語としては最高にハッピーエンドだし、そう望んでいた読者もいたかもしれないが、私は読みながらずっと「仲直りなんてやめてほしい、最後まで憎しみあってほしい」と思っていたので、ほぼ満足のいく結末だった。翔子や栄利子は同性の友達がいないと嘆いて見せるが、そうそう大勢の同性の本当の意味での(本当の意味っていうのがなんだか曖昧だけど)親友を持っている人なんかいないと思う。栄利子の母が言った「友達は家族じゃない」という言葉が突き刺さってくる。その家族にたよれない翔子の悲劇に自分を重ねてみた。あの死んだ父のことを思い出しながら
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ナイルパーチの女子会
2022/05/04 09:50
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
美人で学歴も家柄も良い栄利子。が、女友達がひとりもいない。女友達が欲しくて欲しくて、でもそんな様子を態度に出さないようにしているが、周りにはバレバレ。
友達はこうあるべき、と決めてかかってきて、自分の型にはめようとする。キツいなぁ、やっぱり。くつろげないし、怖い。
本人は自覚していない必死さが、全身から出ていて、痛々しい。
でも、後半で翔子が気付いたように、誰でも持っている部分なのかな。
紙の本
生理的に合わない人間がいるのは仕方ない
2022/01/08 18:45
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投稿者:おいな - この投稿者のレビュー一覧を見る
女同士のバトル(?)が結構怖かったです。今親密な友達がいないからこそおもしろく読め、教訓になったと思います。読後は読んで良かったと思いました。
紙の本
良い意味で最悪
2021/06/29 15:49
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投稿者:はろり - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいてめちゃくちゃ胸糞悪くなってきます。なのに読み進められちゃう、柚木さんの魔法です。この気分が悪くなる、気持ち悪い状態に耐えられるかどうか、面白いことは面白いんです。
紙の本
いまいち、受け入れられなかった。
2020/12/31 19:21
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投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
女子独特なギトギトした感情が濃すぎて私は苦手でした。
読んでいて気が重くなるような、理解不可能な内容が多くて、無理でした。
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キャリアウーマンで実家くらしの栄利子と、主婦でずぼら主婦で人気のブロガー翔子が、読者とブロガーという立ち位置から、友達になり、そして徐々に破綻していく。
『女友達』に焦点をあてている作品ですが、とにかく読み進める手が後半はとまらなかったです。
柚木麻子さんの作品は何冊か読んでいたのですが、いまのところ一番ドロドロしている作品かも、、
最後に、重松清さんが未読の人、既読の人にむけた素敵な解説が載っています野で、気になった人はまずはそこから読んでほしいです。
この作品につながっていくかもしれない『BUTTER』を次よんでみようとおもいます。
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ちょっと待ってしんどすぎる
柚木麻子さんの作品、いちいち私の心を抉ってきてしんどいなぁと思ってたけどこれはまたダントツにしんどい。
人間の醜い、というかリアルで痛々しい部分を描くのが上手だなと思う。自意識の塊。
自尊心が強くて、素直じゃなくて、優等生。
バリキャリで何不自由ないように見えるけれど、女友達がいない。
5分に1回くらい頭を抱えてうわぁぁと叫びたくなる。
総合商社、ブログ、不倫、学生時代の女友達、お嬢さま育ち…
不器用な人間たちのお話
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ぐうたら主婦ブロガー翔子と大手商社勤務の美人OL栄利子のこれまでにないアラサー友情物語。
友情物語と断言して良いのかは賛否あると思うし、正直、まともな人間はほぼでてこないし、人によってはストレスさえ感じてしまうほど狂気な内容かも知れない。
とにかくどんな人であれ、現状に何かしらの不満と誰かと共感したいという欲求をもって生きているのだろう。
BSテレ東で明日からドラマが始まることを知り、びっくり。見なきゃ!
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ただの一度、道をそれてしまっただけ。
努力してるし、がんばっている。
それでもまったく得られない人はどうしたらいいだろうか?
(以下抜粋)
○誰もが、身をよじり涙するほど、共感を求めている。(P.164)
○足の指先までくつろぐためにも、一瞬たりとも気は抜けない。(P.233)
○あなたの言うように、可能性を感じたかったんだと思う。でも、そうやって自分の評価を他人に委ねたせいで、私は一番大事なものを失っちゃったんだと思う。(P.363)
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爽やかな表紙とは裏腹にかなりホラーな内容。
男性のみなさん、女同士の友情の全てがこんな感じではありません。
こんなに複雑な関係になってしまうなら、一人の方が絶対にラクでしょ。
ひたすら怖くて限りなくホラーな女同士たち。恐ろしすぎる。
フィクションだと分かっていても軽く引く。
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書店で平積みされていたので購入。
後半の展開は読むのがしんどい。そして、テーマにそんなにピンと来なかったのでいつか再読かな?いつか腑に落ちるのだろうか。
栄利子の周りとのズレ、程度は違えど自分にもそういうところが大いにある自覚があり、怖い。上手くやってると自分では思っているのに、周りから見たらイタタ…みたいな。学生の頃よりはマシだと祈る。
女友達ってそんなにややこしい?ドロドロしてる?もはや私が見ぬふりをしているのか慣れ切ってしまっているのか鈍いのか、女子校に長ーーく通ったがあまり感じた覚えがない。忘れてるのかな。ま、友達そんないないけど。
理解不足なのか、消化不良という感じ。
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18/04/28読了。こんな女いない、と言い切れないところが辛い。自立、ということを考えさせられる。
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最近本のレビューを読むと「ヒリヒリする」という表現をよく目にします。自分にも身に覚えがある感覚を刺激される、という感じなのかな、というふうにとらえています。
この本の登場人物たちの「女友達」を渇望する思いは「ヒリヒリ」を通り越して「ズキズキ」する感じ。
我が身を振り返ると、女友達には非常に恵まれていて、栄利子や翔子のように同性の友達に認められたいとか求められたいとか、理解されたいとか切実に考えたことはありません。そこまで求めなくても与えられていると感じるのは、実はとてもレアなことなのかな…と思うくらい、この本の登場人物たちは必死に女友達を求めます。身に覚えがない感覚でも、読んでいてズキズキしました。
ちょっと荒唐無稽じゃないかと思う部分もあり、物語の後半で栄利子と翔子の力が抜けていくところは、ハッピーエンディングが好きな私にとってはいい展開でしたが、ちょっと唐突過ぎた印象が残りました。
その辺が少し物足りなく感じたので★4つ。とはいえ面白いお話でした。
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タイトルがもうヤバいしwww
肉食魚だし、女子会だしw
まるで共感できなかったし。
途中で気持ちワルくなったしー!
かたや、ストーカー女でコワいし。
かたや、アホ女だしw
わりと評価高いのよね、なんでだろ?ww
ま、おもしろかったけどーw
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一気読み!
重松清さんの解説がこれまた秀逸なので、以下抜粋。
わかり合わなきゃ、共感できなきゃということから失うもの、の大きさについて書かれた長編小説
大手総合商社のキャリア社員の栄利子と、ダメ奥さんのブログで人気の翔子、一見対照的な、けれど栄利子の言葉を借りれば、〈趣味や性格は正反対、でも根本のところで同じ〉二人は、ふとしたきっかけで友達になる。
女友達ができないタイプだと自認する栄利子が〈たった一人でも女友達がいるたけで、己の色や形がくっきりとなぞられ、存在に自信が湧いてくる〉と、感激に浸る一夜。
ただ、その幸福感は束の間のものだった。長い物語の中盤から、栄利子と翔子はひたすら追い詰められていく。
二人の関係は軋み、歪んで、ひび割れていく。違う、友達の関係が壊れるのではない、友達という関係が壊すのだ、彼女たち自身を。いや、もっと焦点を引き絞るなら、友達がいなければ、という思いこそが、彼女たちを自家中毒に陥らせ、とことんまで苦しめる。
〈人と人との繋がりの中に飛び込んで、自分の輪郭を確認したかった〉栄利子は、どんなことをしでかすのか。
〈誰かに触れ合って、自分の輪郭を確かめたい〉と、こいねがう翔子は、なにをひてしまうのか。
栄利子は翔子と、共にあろうとする。
共感で繋がり合いたいと求めて、自分たちが〈支え合えれば無敵の二人組になれるってずっと思ってたのよ〉と翔子に訴える。〈私は、あなたと二人で、おしゃべりをひたり、共通の何かを楽しんだりしてエネルギーを蓄え
大きなものへ向かっていきたいと思っているよ〉
その〈大きなもの〉とは、〈私たちを競争させるものたち〉
・・・
↓超ネタバレ
〈…女同士は上手くいくわけないとか、どろどろしているとか、足の引っ張り合いばかりとか、そういう決めつけって、何故か昔からあるじゃない。…そんなの女性同士の蜜な関係に嫉妬している、男側の決めつけなのよ。もしくは男側に立つ女達の決めつけ。私達が競争して傷つけ合うのをみることで、何故かほっとして嬉しくなって、自分達のことを肯定できる人達がいるのよ。…女達が張り合っていつまで経っても共存できないのは、私達がそうなりたいからなってるんじゃなくて、社会に基準を押し付けられて、ことあるごとに競うように仕向けられているからなんだと思う。〉〈…彼らは女同士に団結されるのが、きっと怖いんだよ。たぶん。性や力の介在しない、自分達の手が届かない場所で、信頼し合って満たされて生きる女達が怖いんのよ。〉
・・・
〈私達を競争させるものたち〉の正体を知らされた瞬間の「そうだったのか!」という衝撃と、それでいて「ああ、自分は誰かにこう言い切ってもられるのをずっと待ち望んでいたんだ」という安堵、その相反するものを同時に、存分に味わえた瞬間。。。
その後の展開もめくるめくもので、重松さんの言葉を借りると、作家と作品の真骨頂。
栄利子と翔子は物語の最後の最後で、共感とは違うものに根差した、「ともにあること」を打ち消した上で成立���る友情を結ぶ。あの幸せな一夜は取り戻せなくとも、二人の未来は、取り戻せない一夜の記憶にこそ支えられるはずなのだ。
既存の価値観の中では、それを「友情」とは呼べないかもしれない。しかし、作者はその価値観を激しく揺さぶって、最後はねじ伏せるように、読者に肯(うべな)わせる。
これは、すさまじく、素晴らしい、友情の物語なのだ、
と。
…
最高でした!