「深化」と「探索」を両立するのはリーダーシップ
2021/08/01 23:01
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投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋で気にはなっていたものの読む機会がなかったが、とある研修課題となっていて購読。
成熟した大企業が「イノベーションのジレンマ」を超えて成長していくためには「深化」と「探索」の二兎を追う(=両利きの経営)」ことが必要。
この二兎を追い続けるためのリーダーシップ5原則が以下。
1.心に訴えかける戦略的抱負を示して、幹部チームを巻き込む。
2.どこに探索と深化との緊張関係を持たせるかを明確に測定する。
3.幹部チーム間の対立に向き合い、葛藤から学び、事業間のバランスを図る。
4.「一貫して矛盾する」リーダーシップ行動を実践する。
5.探索事業や深化事業についての議論や意思決定の実践に時間を割く。
豊富な事例(成功事例だけでなく失敗事例)を挙げた本文での説明に加え、巻頭の解説も分かりやすくおすすめ。
それにしても、「両利きの経営」とはかくも難しいものか。。。と実感。
いやぁ、やっぱり★5つです。
2020/08/17 20:28
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投稿者:オオハシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやぁ、やっぱり★5つです。
ビジネスの世界に入って20年ぐらいでいろいろ経営に関する本も読んできたところ、昨今のVUCA時代で昨年出版されていた当初から気になっていたのだがようやく読めました。
(というより「両利きの組織をつくる」や「じわじわ死ぬ会社 蘇る会社」「シン・ニホン」「コーポレート・トランスフォーメーション」「世界標準の経営理論」などを経て、この本(大本)にたどりついた、というような流れ)
20年ぐらいで、それこそドラッカーだったりD・カーネギーのリーダーシップ本だったり、稲盛さんや松下さんの経営本だったり、もっと昔はソニーの本だったり、そしてシリーズものだと「ビジョナリーカンパニー」シリーズとか、昨今紹介した本だと野中先生の本だとか。(やっぱりそういう意味では複数の企業の栄枯盛衰を分析・考察したビジョナリーカンパニーシリーズは大好き)昨今だとデザインシンキングだったりアート思考DX関連だったりOODAループ思考だったりもする。
そんな感じでいろいろ読み進め、積み上げてきた中での2020年のビジネスパーソンがぜひ読む本だな、と思うところ、正直である。 周辺本をいくつか読んできていて、あぁやっぱり大本にはたどり着かねばね、と思ったけどやはり読んでよかった。 ほっとした。 (もちろんこれから「コーポレート・トランスフォーメーション」「世界標準の経営理論」も読みます。。)
あんまりレビューにはなってないですがとにかく読んだほうが(読んでおいたほうが)いいですこの本。
いつもの抜粋としては下記。(ほんとは入山先生のアツイ解説の部分から引用したかったがやめときます)
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P382
最も成功している企業がイノベーションストリームを構築し、両利きの行動をとっていることはもう明らかなはずだ。深化ユニットでは重視されるのは漸進型イノベーションと絶え間ない改善だが、探索ユニットでは実験と行動を通じた学習である。探索ユニットはスピンアウトせずに、深化ユニットの中核となる資産と組織能力を探索ユニット内で活用する。内部的に矛盾をはらんだ探索ユニットと深化ユニットを共存させるには、包括的で感情に訴える抱負、基本的価値観、幹部チームの強い結束力が必要になる。
こうした要素がすべて合わさると、探索ユニットは未来を見出す権限を与えられ、幹部チームは一定の尺度で有望な実験を行う選択肢(明日の主流事業への道を開くか、別の事業をさらに追加するか)が持てるようになるのだ。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
成功例がたくさんかかれています。それはそれで、役に立つとは思いますが、自分としては、失敗例の方が興味をかきたてられました。なぜこうなったのか、原因が大切ですよね……
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「イノベーションのジレンマ」を超える最重要理論と帯に書いてあって、さらに入山章栄、冨山和彦ダブル解説とも書いてある。
いわゆる経営戦略系の本は、もう食傷気味になっているのだが、こう書かれるとやっぱ読んでしまう。
「イノベーションのジレンマ」はとても面白い本で、大企業がこれまでの事業の改善を超えて、破壊的イノベーションを起こすことに失敗するという問題を明確にしたという意味で、「イノベーティブ」な本で会った。
が、どうやったら「イノベーションのジレンマ」を超えられるかというと、続編の「イノベーションへの解」などを読んでも、なんだかスッキリしない。
要するに、本体からスピンアウトした組織を作るという方向は、なんだか違う感じがしてならなかった。
というなかで、入山さんによると学会ではクリステンセンより評価高いオライリーはどう考えるかというのは、すごく興味のあるテーマだ。
で、読んでみると、かなりなるほどな納得感はあった。きっと、この本の方が、クリステンセンの一連の本よりも、役に立ちそうな感じがしてくる。
一方、当たり前のことを言っているという感覚もあって、これはリソース・ベースト・ビューとか、ダイナミック・ケイパビリティ論、そして組織行動論や組織開発、「学習する組織」の話と一緒じゃないかな?と思った。
つまり、イノベーションが成功するためには、企業の既存の「強み」や「能力」とのリンクが必要ということで、既存の事業をマネジメントしつつ、その強み・資源をイノベーションにしっかり回していく。イノベーションに取り組む人たちは既存の組織から組織的・物理的に離すことは必要なんだが(ここはクリステンセンの議論と共通)、しっかりとトップのコミットとガバナンスが必要。また、一つの会社としての一体感を維持するための共有ビジョンみたいなのが大事。これらを包括的に推進するリーダーが重要、みたいな話。
ある意味、この当たり前とも言える本が注目されるのは、それだけ「イノベーションのジレンマ」のインパクトが強く、それを超えるのに20年かかちゃったということかな?
で、乗り越えてみれば、ある意味、当たり前の答えが見つかりました、みたいな。。。。
成功事例として富士フィルムが取り上げられていて、その辺はとてもわかりやすいのだが、アメリカの事例が多いためか、なんとなく読みにくい感じもする。
重要な本だと思うが、先行する議論を読んでないと、この位置付けは今ひとつわからないかな?
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かなり期待感を抱いて購入。
ただ、何故だろう...。何となく読後感が良くない。
既存事業の組織と新規事業(社内ベンチャー)の組織を共存させ、リーダーシップで適切に導いていく...こんなところだが、「熱意をもって語ることのできる」・「下のせいにせず、強い意思をもって断行できる」リーダーが必要なことはわかっており、今の経営陣にも期待してきた。
ただ、彼らからは感じにくい...こんな場合はどうすればよいか...振り出しに戻ったような、暗澹たる気持ちが燻る。
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exploration(知の探索)とexploitation(知の進化)のambidexterity(両利きの経営)がよくわかる。でも、数年前に入山先生が講義で教えていた内容を超えるインパクトがなかった。
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目先の1つの事業に捉われていると時代の急激の変化や社会構造のパラダイムに順応できず命取りになる。なので、それを見越して複数の新規事業を進めようよ、という話。
そのために幾度と変化する社会環境に対応するために、社内外のリソースや知見を統合、再構成できる知恵が欲しいと思った。
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産業構造の変革に直面している、世界中ほぼすべての会社のための本。どうすれば効率性の向上によって既存の資産と組織能力を「深化・有効活用(exploitation)」しながら、十分に「探索・開拓(exploration)」するための準備ができるか、というテーマを掲げています。クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」を土台にしつつ、違うのはクリステンセンが「探索」組織は「深化」組織と距離を置き、独立で判断スピードを上げていく組織論がイノベーション実現の要諦であると主張しているのに対し、「探索」と「深化」の両立を高い次元でバランスとるマネージメント=「両利きの経営(ambidexterity)」というリーダーシップが必要だとしているところでしょう。冒頭のアマゾンでジェフ・ベソスが繰り返す「探索」と「深化」の繰り返しが圧倒的で、つまりベソスが持っているコンピテンシーを普通の経営者が持てるか?という問いかけに感じてしまいました。まさに「社長はつらいよ!」。IBMとシスコとの違い、コダックと富士フィルムは紙一重にもおもえます。
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企業が所謂「イノベーションのジレンマ」に陥ることなく、持続的に成功するためには、既存事業の「深化」と新規事業の「探索」を両立する必要があり、その実践に向けた経営手法やリーダーシップの要諦を明らかにした一冊。
既存事業が抵抗勢力となって「探索」を阻むのを避けるため、リーダーは「探索」と「深化」の両方を重視する戦略的意図を明確に示すとともに、双方に共通するビジョンや価値観を創造する一方、組織的には両者を分離しつつ必要な資源は融通できるような構造によって、探索活動を保護する必要があり、そのためには、矛盾や対立を受け入れながら対話を通じて事業間のバランスを保つとともに、時には理解を示さない幹部チームを刷新するといった荒療治も厭わない「一貫して矛盾する」リーダーシップ行動を実践する覚悟が求められる。
「両利きの経営」自体はそれほど目新しい概念ではないが、日本の富士フィルムを含め、豊富な事例をもとに構築された理論やフレームワークを通じて、なぜ両利きが必要なのか、その実行が難しいのは何故か、その困難を乗り越えるためにどうすればいいのかが明確に示されており、実践的な経営書として極めて優れた一冊となっている。
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・経営者は深化と探索の両利きを目指すべき、という本。
つまり既存の市場、能力を深化させるだけでなく、新しい市場、能力を探索する。
で、新しい市場、能力への投資は短期的には非合理だから反対に合う。それに対しスピンアウト一択ではなく、強いリーダーシップがあれば既存の能力を活かしながら探索、の両利きが可能。
・新規事業担当者として思ったこと。
新旧の市場に連続性があったり隣接しているなら、深化している既存事業と相互に影響を及ぼしながら立ち上げたほうがいい。
独立性を高く新規事業を進めるのが合理的だけど、定常業務移行後にはシナジーが出たほうがいいので。
それができるかはこれもまたリーダーシップのありなしの問題で、簡単ではない。
・あと全社視点では探索の機能を担っていた新規事業が、定常業務移行後にはすぐ深化の方向を向くのも、体験しておもしろかった。
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クリステンセンのイノベーションのジレンマをさらに進めて深化と探索を別組織にしつつも協働しようという話。
本編は面白いが入山章栄がしゃしゃり出てくるのがちょっとうざい。富山さんはさらっとまとめてて好感持てる。
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知の探索+知の深化
既存/新規の組織能力と既存/新規の市場の組み合わせ
理屈はわかるけど、新規の組織能力ってM&A以外に実現する方法はあるのだろうか。
要としてのリーダーは、
頭の中で二つの対立するアイデアを同時に持つことができ、なおかつ、その力をうまく働かせ続けられることが、第一級の知性の試金石となる。
これは、納得。
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日本では、イノベーションと言えば、クリステンセンが有名だが、世界的には本書の方が有名らしい。
「両利きの経営」とは?
・知の探索:自身・自社の既存の認知の範囲を超えて、遠くに認知を広げていこうとする行為
・知の深化:自身・自社の持つ一定分野の知を継続して深堀りし、磨き込んでいく行為
クリステンセンの著書『イノベーションのジレンマ』が1997年に出版されて以来、破壊の重要性やそのインパクトについて膨大な量の研究や論述がなされてきた。…
その一方で、未解決のまま残されているのが、どのように企業がそれを実行できるか、あるいはすべきかという点だ。クリステンセンは著書で「組織は破壊的変化に直面すると、探索と深化は同時にできないので、探索にあたるサブユニットをスピンアウトしなくてはならない」と主張している。
…
それとは対照的に、私たちの研究やコンサルティングの経験からいうと、過去と未来とが断絶されていると、新規部門の足を引っ張って成功を阻み、往々にして身動きのとれない状態に追いやってしまう。…既存組織に活用すべき資産があるならば、探索を担当する組織にもそれが利用できるようにしなければならない。
確かに、過去と未来を切り離すことは戦略的に筋が通る。しかし必要なのは、ターゲットを絞り込んだ場合、新規事業に対する経営上層部の強力なバックアップ、組織全体のアイデンティティなどをはじめとする、より高度な分離なのだ。
成熟した技術や市場と、新しい技術や市場との競争をめぐるリーダーシップ課題について考えてみよう。単純化して、実現可能性(組織能力)や対応する顧客タイプ(市場)で分けると、イノベーションは概念上、三つの方向性(領域)で起こる可能性がある。
一つ目は、「漸進型イノベーション」だ。…
イノベーションの第二の方向性は、大きな変化、もしくは、不連続的な変化によって起こり、組織能力が無効になるような技術進歩を通じて改善が図られる。この種のイノベーションには通常、異なる知識基盤が必要だ。…
第三の方向性は、一見するとマイナーな改善によって起こり、既存の技術や構成要素を組み合わせることで既存の製品やサービスを大幅に向上させる。…これは主にクリステンセンが「破壊的イノベーション」と述べたものと同じものだ。
ベゾスの戦略は短期的な収益性よりも、フリー・キャッシュフローや市場シェアを増進させる長期的見解に立って意思決定することを重視している。「利益率は最適化の対象ではない。私たちが望んでいるのは、一株当たりFCFの絶対額を最大にすることだ。(中略)FCFは投資家が使えるものだが、利益率は使えない」
アマゾンの戦略を説明する際にベゾスが指摘するのは、顧客志向を打ち出す企業は多いが、そのうち大半がそうなっていないことだ。その理由として、「企業はスキルを重視する。新しい分野に事業を広げようと考える際に、最初に考えるのは『なぜこれをやるべきなのか。自分たちにはその分野のスキルがない』点だ。こうなると、企業の寿命は有限になる。というのは、���の中は変わっていくため、かつては最先端スキルだったとしても、すぐに顧客には不要なものとなるからだ。それよりも『自社の顧客には何が必要か』から始まる戦略のほうがはるかに安定している。この問いかけをした後で、自社のスキルとギャップを調べていくのだ。」
このアプローチは、「コアコンピタンス」に集中する、「他は干渉しない」という従来の戦略上の教えを無視している。むしろ、短期の漸進型イノベーションを活用しながら、資源や経営陣の支援を探索に振り向けて、長期的な成功に向けた組織能力を重視するのだ。
ボール社が成功した理由は明白だ。130年にわたって自社を進化させ、技術と市場の変化に合わせて変革を促すリーダーが存在したからにほかならない。彼らがこうした行動をとった背景には、政府が企業買収にストップをかけたときのように必要に迫られてということもあれば、ペットボトルのように市場を先読みし、いち早く新しい市場に移行したケースもある。
進化論の三つの基礎は、「多様化」「選択」「維持」だ。時間とともに環境が変化すると、特徴上の多様化がその有機体にうまく適合したりしなかったりする。
そして適合すれば、生存確率が高まる。組織が存続しようと競争し苦戦するうちに、他の組織よりも何らかの競争力を持つ形で明らかに違いが生じる。組織における適合性とは、生物学における繁殖の成功ではなく、(物理的、財務的、知的な)資源を引きるける能力を指す。適合性の低い有機体は死に絶えていくのだ。
おそらく、これらの事例の中で目を引く最も重要な共通点は、探索ユニットが大組織の資産を活用でき、それが競争優位につながった、ということだ。その資産とは、技術的資産(サイプレス、チバビジョン、HP)や、ブランドや顧客へのアクセス(USAトゥデイ、フレクストロニクス、ダヴィーダ、サイプレス)である。
リーダーに求められる三つの行動
①新しい探索事業が新規の競合に対して競争優位に立てるような、既存組織の資産や組織能力を突き止める。
②深化事業から生じる惰性が新しいスタートアップの勢いをそがないように、経営陣が支援し監督する。たとえば、ベンチャーが必要な資源を確保できるようにする。新規事業のリーダーはマイルストーンの達成について説明責任を負う。非生産的な摩擦を極力抑えて、新旧の事業間が交わる部分を管理する、といった具合だ。
③新しいベンチャーを正式に切り離して、成熟事業からの邪魔や「支援」なしに、成功に向けて必要な人材、構造、文化を調整できるようにする。
IBMの歴史を振り返ると、新規成長プロジェクトのリーダーを選ぶときに、より若く、より経験の少ない人材にプロジェクトを任せる傾向がある。これは、リーダーが若いほど「IBMウェイ」が染みついていないので、新しいアプローチを試しやすいだろうとの考え方に立っていた。
しかし、こうしたリーダーはよく失敗してしまう。若手マネジャーは大企業の中で未熟な事業を育てるために必要なネットワークや信頼関係を持っていないことが多いのだ。こうしたプロジェクトに「最優秀人材を配置していなかった」と、ハレルドは言う。
それが今や、正反対の��プローチをとるようになり、「大きな事業を構築したことがあり、その過程で多くのことを学び、IBMをよく理解し、変えるべきことやテストすべきことをわきまえた経験豊富な人材を投入するようにしている」。ただし、新規事業の運営は成熟事業とは全く勝手が違うので、新しく選んだリーダーには、新しい機会に必要なスキルについて訓練を受けてもらう。
両利きになるための要素
①探索と深化が必要であることを正当化する明確な戦略的意図。探索ユニットが競争優位を築くために利用可能な組織能力や資産を明確にすることも含まれる。
②新しいベンチャーの育成と資金供給に経営陣が関与し、監督し、その芽を摘もうとする人々から保護すること。
③ベンチャーが独自に組織構造面で調整を図れるように、深化型事業から十分な距離を置くとともに、企業内の成熟部門が持つ重要な資産や組織能力を活用するのに必要な組織的インターフェースを注意深く設計すること。これには、どの時点で探索ユニットを打ち切るか、あるいは、組織に再編入するかに関する明確な判断基準も含まれる。
④探索ユニットや深化ユニットにまたがって共通のアイデンティティをもたらすビジョン、価値観、文化。こうしたものがあると、全員を巻き込み、同じチームの仲間だという意識を持つのに役立つ。
…明確な戦略的意図、経営陣の保護や支援、対象を絞って統合された適切な組織アーキテクチャー、共通の組織アイデンティティが揃わなければ、両利きの経営を成功させるのは難しい。この一連の要員が補完し合うことにより、深化に伴って惰性の力が働きやすい背景の中で探索を根づかせることができるのだ。
両利きの経営の成功と失敗にかかわるリーダーシップの原則
①心に訴えかける戦略的抱負を示して、幹部チームを巻き込む。
②どこに探索と深化との緊張関係を持たせるかを明確に選定する。
③幹部チーム間の対立に向き合い、葛藤から学び、事業間のバランスを図る。
④「一貫して矛盾する」リーダーシップ行動を実践する。
⑤探索事業や深化事業についての議論や意思決定の実践に時間を割く。
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現代のイノベーションの指南書。感覚的には、わかっていたが、論理的にまとめられている。つまるところ、探索先がむずかしい。
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一つだけではなく持続的な成功を生み出すには、事業の進化と事業の探索の両方が必要で有り、それがなくてはイノベーションのジレンマを大企業は乗り越えられない。
そのための事例が数多く出ており、トップの両方の戦略への理解取り組み、および一体化することによる矛盾の受容が必要である。また、その理解と事業へのサポートが現場まで降りてきているか、適材適所だけでは不十分である。そしてやらなくてもよいことはやらない。