『立華高校マーチングバンドへようこそ 後編』
2016/10/17 21:01
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マーチングバンドにあこがれて私立の立華高校に進学した佐々木梓
強豪校の吹奏楽部で全国大会出場、金賞獲得をめざす
心にひびく決めゼリフを三つ
「結果の伴わない努力なんて、本番じゃなんの意味もない」
「お礼は本番の演技でええよ」
「うち、立華に来てほんまよかったです」
しかし、梓の葛藤、アクシデントがコンテストに影を落とし...
本書は
TVアニメ第2シリーズ放送中の人気小説「響け! ユーフォニアム」
からスピンオフした作品の後編にあたる
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この本を読んでとにかく懐かしい記憶が蘇った。
毎日の朝練、昼練、部活に居残り練習。
ひたすら技術と音の追求の日々。
わたしも中学時代に吹奏楽部に所属をし(全国へは行けなかったが)、とにかく部活でいろんな経験をした。
こういう活動は、学生時代じゃないとなかなか味わえなかったと思う。
未来が言う「卒業すると楽器を辞めてしまう理由」にも、思わず頷いしまった。
学校の部活もの作品が流行るのは、作者の力量もあるのだろうが、読み手の誰もが通る【学生時代のあの頃】の記憶がどこかにひっかかることも大きな要因の一つじゃないだろうか。
本編で緊張したのは、とにかくコンクールの発表。
練習をやって練習をやって、
それでも結果が出ないことはままある。
ユーフォニアムシリーズと同様、次の行を読むのにドキドキした。
梓だけでなく、部員や母親、旧友と、いろんな人の想いが交錯していた作品。
最後にあのエピローグにするということは、続編は厳しいかもしれないが、個人的には別作品の吹奏楽シリーズも読んでみたい。
いや、そこはやはり久美子たちの2年、3年生編か…
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主人公が通う立花高校は実在の高校をモデルにしているようで、マーチングの練習の描写はリアルな感じがする。毎日朝から晩まで練習って実際にどれだけ大変なのか想像を絶するけど。小説を読んで実際のマーチングを見てみたくなった。最後のエピローグはズルいなー。胸にこみあげてくるものがある。
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1章まで。
佐々木梓というキャラは、少し世話を焼いてあげることによって受ける感謝を至上のものと考えるように受け取ってると感じる描写がある。
ここがどう受け取れるかの話。
あみかがどう扱われるかをコントロールしたいという独占欲に近いのだろうか。
ただ、柊木芹菜との人間関係の構築に対するような正面から言うべきことを向き合って取り組む人間というのは妙に熱く感じるものがある。
これは確かに王道っぽい。
読了後。
最終的には自己認識もしっかりし直して成長するという展開だった。
個人的に引っかかってしまったのは、未来先輩の怪我から自分の無理から来る発熱という流れがやはりどこかで感じる展開に近いという所。
ラストシーンが完璧に近い受け売りという所。
アレンジも加えるほうがどことなく梓という人間をもっと示せたような気もする、どこか部活自体の構造によってしまうようなそうでもないような、それが良いのであるというのも間違いなくあるが。
未来先輩の怪我後の人間性が良すぎるという所。
人格的にできている人物像といえばそれまでであるが、どこか読んでで納得ずくにはならない何かという印象を受けた。
感情面における登場人物とのかかわり合いの読後感は良かった。
これが終わった後は大半が燃え尽きて辞めるというのもおそらく現実に近いのであろうし、その中で成功している人物が次のゾーンというか音楽を続ける道を選ぶのも説得力がある。
そういう意味で少し青春モノの過剰感も感じる作品。
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ラスト良かった。
続いていく物語と捉えたい気持ち。
梓の悩みと、あみか・芹那との関係解決は創作では目新しくはないけど丁寧に描かれていました。
梓が隙なさすぎて共感しにくいので、やや読みづらさはあったか。
でもこんだけシンプルにやっていけたらいいよなーと思います。
一つのことに人生の全てを捧げることのできる時間は貴重で大切だ。
子供たちにもそんな機会が訪れると良いけど。
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吹奏楽というと、座りながら演奏するというイメージしかなかったので、マーチングバンドの全国コンクールがあるというのはこれを読むまで知らなかった。文章はその部分を詳しく書いてあるけれど、想像力の乏しい自分にはイマイチ場面を思い浮かべるのが辛かった。でも、一つの目標に向かって日々努力し続ける部活動奮闘記としては良質な小説。面白かった。「響け!ユーフォニアム」と同じくこれも映像化しないかなとも思う。「響け~」ももう一度シリーズを読み返したくなる。もう一度読んでみようかな。感想はこんなところです。
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アニメ2期が終わり、何か寂寥感を感じている状態で、
このスピンオフを読むことにした。
原作はまだ読んでいないが、京アニがこの著者の作品を選んだ理由が分かったような気がした。
とても素晴らしい作品だった。
佐々木梓と先輩、同期の人間、北宇治に行った友人との関係がストーリー内にうまく組み込まれている。
読んでいて爽快な気分になれる本だった。
未来先輩と梓との関係が読んでいてとても心地よい感じであった。(アニメに一瞬だけ二人が出てくる)
自分も先輩とああいう良い関係が持てるといいなとふと思った。
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マーチングコンテストに向けた校外合宿に、コンクールの関西大会をさらりと挟み夏休みを終えて勝ち進むマーコン。カラーガードを志望し先輩の指導に泣きながらも逃げないあみか。梓と芹菜の中学時代のトラウマやその再来のような好きと執着に塗れた必死さ、梓の人柄を一つ一つ詳らかにしていく丁寧さに個性が光り胸を衝く。
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前半のドロドロした人間関係が怖かったけど、後半はそれが解消してスッキリ。桃花先輩をもっと掘り下げて欲しかった。
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スピンオフの後編。
なかなか読み応えがあって、吹奏楽の申し子のような梓が抱える闇というか、それが立華の先輩や同級生たちと絡むことであぶり出されて救われていくというよくできた青春物語。おそらく北宇治に来てたらこの闇からは立ち直れなかったかもしれないし立華に来たからこそというのはあるかもしれない。
以降はおそらく無敵超人状態だったろうと。
まぁ周囲の人物が出来すぎという気はしないでもないけどね。充実の★4つで。
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響け!ユーフォニアムシリーズスピンオフの後編。吹奏楽コンクールが終わり、いよいよマーコンが始まる。しかし、すんなりとはなかなかいかない。梓とあみか、そして中学時代の友人の芹菜との関係は? 未来先輩にもとんでもないハプニングが。
エピローグが物足りない。あと4冊くらいは書いて欲しかった。
話の内容には関係ないけど、京都、特に京都市から南では当たり前のランリックって分からん人多いやろうなあ・・・
これでシリーズ作品全部読み終わった。ちょっと寂しい
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マーチングを通して、未来は梓に、梓は恵里佳に多くのものを受け継いでいた。
衝突した芹菜とも和解していて良かったなあ。
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今の人間関係は、
今までの人間関係を引きずっている。
自分でも気がついてなかったくらいに、
小さいことの積み重ねなのかもしれないけど、
めんどくさがらずに、
素直に、
その小さいことを一つ一つ解決していけば、
新しい世界が開ける。
愛されていないわけではなかった、
仕事が好きで、仕事しか好きではなくて、私なんてどうでも良いのではなく、
私がいるから仕事を頑張ってくれている、
私を大切にしてくれていることが
知っているだけでなくて、
実感として感じられる。
あのときのことを振り返られる、
人間関係を対等で結ぶのが苦手て、
自分を下にしたり、上にしたりして
それをしすぎてしまっていたことを伝えらえる。
伝えても良いと思える相手に出会える。
ラストからエピローグの間に少し時間が立っていたのがよかったです。
その間の出来事ももちろんいろんなことがあったのだけど、
毎日を積み重ねてきたことが感じられたから。
マーチングをしているところは、
いつかアニメで見てみたいです。
描くのは大変そうな気はしますが、
想像しながら読んでいる世界を是非いつか。
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すごく面白かった! 梓ちゃんの気持ちはよく分かった! 結構複雑な梓ちゃんの心境をよくわかったと思わせるくらい、文章はすごーいうまかったと思う! ばっちり感情移入できた! あみかちゃんは強いよね><。わたし的にはこの本の中の人物だと、あみかちゃんに一番憧れるな! 頑張る女の子は好き! 太一くんは志保ちゃんと結ばれるのかと思って読んでたけど、全然そんなことはなかったね! やりたいことを見据えて、音大に進んだ梓ちゃんはほんと、すごいな、と思った!
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前編を読んだ時に、モデル校とリンクさせるための描写に重点が置かれ、響けユーフォニアムの本編よりもフィクションとしてのストーリー性に欠ける感じがしたが、後編は一変してリアルな人間ドラマの連続で本当に面白かった。フィクションではあるが、モデル校に準じた設定からリアルな思いで読み進められる。
ストーリー展開や結果はだいたい予想がつく内容であったが、予想どおりの王道な展開がかえって心地よく感じた。
本編のサイドストーリーの本作も是非おすすめの内容であった。