ムーンランド 3

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：求道半　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

部活動であれ、趣味であれ、運動競技に親しむ人は、何かしらの目標や目的の達成を目指して、日々の練習に励み、試合に出場するであろうが、団体競技の場合は、各選手が仲間の性格や動機を把握して、選手間の意思疎通が十全に図られていなければ、各自の目標だけではなく、共通の目標を実現するのも困難となる。
　高校一年生の天原満月は、同学年の堂ヶ瀬朔良の後を追う形で、彼と同じ高校に進学し、体操部に入部した。練習では弱音を吐かずに基礎を反復し、新しい技の習得を図る。
　満月は、体操の素人ではないものの、試合に出た回数が極端に少なく、場馴れしてはいない。
　朔良は、名門のクラブの出身者であり、素質も才能も、折り紙つきである。
　必然的に、二人は、反発する事になるのだが、仲が悪いわけではなく、満月の性格や心情を理解し得ない朔良の独り相撲がその原因であり、満月に対して朔良は暖簾に腕押しの状態だ。
　しかし、尊大な態度の朔良が悪いとは言えない。
　初対面や知合ってから日が浅い段階で、満月の性格を、肯定的に受け入れられる人物は、ほとんどいないであろう。当事者が未成年者であれば、尚更である。
　取っ付き難そうな朔良を相手にする方が、常人にとっては、余程、楽であろう。
　満月にとっての体操は、他人の干渉を受けずに済む、貴重な自己表現の手段である。
　現在、満月は、部内での試技会を含めると、人生で三度目の試合の真っ只中だ。
　チームメイトの先輩にも、それぞれが抱く体操に寄せる想いや意気込みがあり、他校の選手もそれは同様だが、満月は個人種目と団体種目における自身の心構えの違いに四苦八苦する。
　試合に勝つ事と体操競技を極める事とが矛盾せずに両立する事を、満月が納得すれば、兎田高校男子体操部の躍進も夢ではない。
　兎田高校女子体操部に所属する陽田あかりを筆頭にして、満月に興味を示す人の数は、増えつつある。あかりは朔良の幼馴染であり、満月の事を気にかけるあかりの事が、朔良は気が気ではない。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：Masetto　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

IHとか大きな試合の前に小手試し的な試合に出ることに。　そこには強豪校が。。。　皆それぞれがんばっているけどミツは自分の体操について考えることに。。。