珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように【電子版イラスト特典付】

投稿元：

レビューを見る

2016/11/9 Amazonより届く。
2020/1/15〜1/18

久しぶりのタレーランシリーズ。
中学生だったアオヤマくんが珈琲に目覚めるきっかけを与えた初恋の年上女性と11年ぶりに京都で再開。源氏物語が好きな彼女を美星に引き合わせるが。最後は2人の仲も進展しハッピーエンド。雨降って地固まる。
子供の中学受験会場で待機中に読了したのも思い出となるだろう。

投稿元：

レビューを見る

図書館より。

今回で最終回かしら？
話的にはまずまずだけど、源氏物語を未読のため少々さっぱり(ごめんなさい)。

投稿元：

レビューを見る

私は若い読者におもねるような
漫画調の表紙が嫌いだ。大嫌いだ。

ふらっと訪れた書店で
平台を見て回りながら
ふと目にとまる表紙のデザイン。
その美しさや独創性に心惹かれて
何冊もの本を衝動買いしてきた。

美しい本は
作家の作品に惚れ込んだ編集者と
その熱意に衝き動かされた
本作りに関わるすべての人の総意からしか
生まれないと思う。

だから 私がその美しさに惹かれて
購入した本たちは ほとんどが素晴らしく
それまでに読んだことのない
才能ある作家との唯一の出会いの機会なのだ。

しかし。何事にも例外はある。

ビブリア古書堂シリーズと
この珈琲店タレーランシリーズだ。

比較的読みやすい日常ミステリーが
たくさん書店に並ぶようになった今
ほとんどの本が 漫画調の表紙絵である。
私は漫画は大好きであるし
メディアミックスの広がりも大歓迎だ。
少年誌を週4冊愛読していたし
冲方丁作品は本も読めば漫画でも読む。

しかし漫画調の表紙は
出版社の「売る」ための策でしかない。
少しでも読みやすさを強調したいのと
若い人たちになんとなく
中身をのぞいてほしいのだ。

そんな日常ミステリーの中で
この２つのシリーズを
私は古典として薦めたい。
古典とは そのジャンルの中で
もはや年月の洗礼を受けても
その輝きを失うことのない
価値のあるものたちを指す言葉だ。

私は長年 私の中で
なぜこの２つのシリーズが例外なのか
自分のことながらわからずにいた。

今回「この鴛鴦茶が…」を読んでいて
一作目から変わらぬ綿密なストーリー運びと
緻密に仕組まれた謎の質の高さに
多くの驚きや感嘆のため息を漏らしつつ
ようやく気づいた。

２つのシリーズの作者の共通点は
鋭敏な才気と確かな知性が
文体にも 言葉選びにも
その謎解きを導く広範な知識にも
絶え間なく湧き続けていることだ。

三上延さんと岡崎琢磨さんの小説からは
作家の知性と品格が溢れ出してくるのだ。

今回の「この鴛鴦茶が…」は
シリーズの中でも出色の出来栄えだと思う。

巻末の短いスピンオフも
申し分ない出来栄えで
「たいへんよく挽けました」

投稿元：

レビューを見る

今回は人間関係のうまくいかなさが、いろんなところに出てきて、すれ違い、別れゆく人たちの切なさを感じる部分が多かった。鴛鴦茶はどんな味なんだろう。苦くて苦くて、甘いのかな。今、目の前の大切な人を当たり前に大切にしていかなくては。相手のためだとしても、嘘は良くない。どこかですれ違うんだ。アオヤマさんと美星さんは、隠せないもの同士だから、いつまでも続きそうな気がするのかな。

投稿元：

レビューを見る

理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった
初恋の女性と、11年ぶりに再会を果たしたアオヤマ。
彼女に隠された秘密を解く鍵は－源氏物語。
王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が
冴えわたる！

投稿元：

レビューを見る

アオヤマと喫茶店タレーランのバリスタである切間美星が日常の謎解きをする物語第５弾。
このミステリーの「謎」は、傘が盗まれたとか、水風船が破裂する悪戯の主とか、婚前旅行までしたのに結婚に至らなかった理由とか、日常的な謎が多い。
そして、日常的な謎であるからか、その答えも案外大したことなかったり、拍子抜けの結末であることも多い。
ミステリー好きにはそこが微妙に感じるかも。

今巻は、源氏物語の話が難しいのと、びっくりする叙述トリックがそんなになかったこと、相変わらず登場人物が魅力的でないこと等から、星２つです。

良いコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、そして恋のように甘い。
アオヤマさんのがコーヒーの道に入るきっかけとなった初恋の女性が出てきたが、この女性が自分の人生を物語にしようとする恐ろしい人物。
はかない物語だったから可哀想な女性でとどまっているが、一歩間違えればサイコパスの思想やぞ。

「ともに、生きましょう」とプロポーズまがいのことを言うアオヤマ。二人は両想いみたいな感じだが、今いち心ときめかないのは、自分がアオヤマを好きになれないからだろう。

投稿元：

レビューを見る

登場人物が話を進行させるためだけに存在しているように感じました。キャラクターが生きていない。そう思いました。それが善いか悪いか分かりませんが。
それと、イラストはいらなかったと思います。

投稿元：

レビューを見る

安定の読みやすさ＆面白さ（^ ^

アオヤマさんの過去にまつわる話で、
美星さんの登場シーンは少ない。
ついでに言うと藻川おじちゃんも（^ ^;

が、それぞれ実に「いい働き」をする（^ ^

途中のミスリードが、「あ、これミスリードだな」と
分かってしまう部分が二カ所程あった。
が、たぶん「これはミスリードだなと思わせてやろう」
と言うのが作者の狙ったところでhないかと（^ ^;

二重にひねくれていて、しかもそんなことは
「些末なこと」だと思わせる深い仕掛け。
いや〜、周到だなぁ...と言うのが、正直な読後感。
まぁこのシリーズ通してずっとそうだが（^ ^

第一作を書き出したとき、作者はどこまで
この作品の「世界観」を想定していたのだろうか。
巻を重ねても破綻がなく、むしろ最初っから
こういう展開を狙っていたとすれば、
もの凄く下準備に時間をかけたに違いない。

...と思うのですが（^ ^;
全部「思いつき」「つじつま合わせ」で書いてたら、
それもそれですごいことですが（^ ^;