電子書籍
壁の男
著者 貫井徳郎
彼はなぜ絵を描き続けたのか?〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。決して上手いとは言え...
壁の男
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壁の男 (文春文庫)
商品説明
彼はなぜ絵を描き続けたのか?
〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。
北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。
決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。
そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。
彼はなぜ絵を描き続けるのか――。
だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。
〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。
解説・末國善己
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紙の本
壮絶
2020/11/28 13:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あかぴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな壮絶な人生ありますかってくらい暗いです。本当に悲しくて悲しくて、どうしようもなく悲しい男の人生を描いた物語です。
これって誰かモデルのような人がいるのかなぁって心配になるくらいでした。
全く感情移入もできないですし、というか感情移入なんかしたら、もう最後まで読めないと思います。
読み終えて思いました。
人生は本当に何が起こるかわからないものです。今、この一瞬、目の前の家族や大切な人、そして自分自身を大切にすることが何よりも重要だと。わかっているけど、忘れがちになっちゃうんですよね。そんな大切なことを改めて感じさせてもらいました。
絶対に読む価値ありです。
紙の本
つらさだけが描かせるものではない
2020/05/04 09:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
壁に絵を描く男がいる。
その絵で埋めつくされた街がある。
シュールな話のようだが、現実的な描写で、ありそうな現象に見える。
物語は、描く男が内面に持つものに迫る。
謎を追うライターの目的は達せられない。
けれど、読者には提示される。
時を少し巻き戻し、男のつらい過去が丁寧に語られる。
またちがう時に移って、別の角度から描く過去は、理解しがたい過去。
さらに遡って、それにつながる過去も描かれる。
けれど、直接の謎解きではない。
最後の章では、それぞれの過去を収斂する物語が綴られる。
これもまた、つらい物語だ。
でも、最後の最後で、壁の絵は、つらさだけが描かせるものではないことが
わかる。
つらく悲しく、理解しがたいことがあっても、生きる力になる終わり方。
最後で、読んでよかったと思わせる。
貫井徳郎、やはりすごい
紙の本
良作
2023/06/15 10:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バンダナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
もっと評価されても良い作品だと思う。
後半に向けて全体像がわかるにつれて、グッときました。
良作です。
紙の本
見事な構成
2021/05/03 18:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み進めていくうちに「何故?」が全て回収できました。
作中、なんとも言えなく、涙腺が少し緩んでしまう場面があり、表現力の素晴らしさに脱帽しました。
人間模様の描写、心の内の表現が素晴らしい。
過去の作品もまた読み返してみようと感じた。
紙の本
ズルいです
2020/01/13 15:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ男は絵を描き続けるのか、ノンフィクションライターが理由を探り出そうと執念深く追求するも辿り着けない。読者には男の半生が少しずつ開示され、何故の回答が出てくるであろう期待を持ちつつ頁をめくるが、明るいとは言い難い邂逅から陰惨な展開を想像してしまい頁が中々進まなくなる。それでも最後の頁に辿り着いたとき、そこから一気に物語の逆再生が始まる。この終わり方はズルい。