半分世界
著者 石川宗生
3年前、会社から帰宅する途中の吉田大輔氏(30代、家族は妻と男児一人)は、電車を降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19329人に増殖した――第7回創元SF短編賞を受賞し...
半分世界
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商品説明
3年前、会社から帰宅する途中の吉田大輔氏(30代、家族は妻と男児一人)は、電車を降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19329人に増殖した――第7回創元SF短編賞を受賞した「吉田同名」をはじめ、ある日なんの前触れもなく縦半分になった家で、内部が丸見えのまま平然と暮らし続ける一家とその観察に夢中になるギャラリーを描く表題作、すべての住民が白と黒のチームに分かれ、300年にもわたりゲームを続ける奇妙な町を舞台にした「白黒ダービー小史」など全4編を収録。突飛なアイデアと語りの魔術が紡ぎ出す、まったく新しい小説世界。/【収録作】吉田同名/半分世界/白黒ダービー小史/バス停夜想曲、あるいはロッタリー999/解説=飛浩隆
目次
- 吉田同名
- 半分世界
- 白黒ダービー小史
- バス停夜想曲、あるいはロッタリー999
- 解説=飛浩隆
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脱帽です
2021/04/03 18:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇想的な世界観で生きる人々を描くSF中篇集。突然19329人に増殖した吉田さんが収容先で独自の文明を築いていく様が秀逸な「吉田同名」、世間に一軒家の断面(しかも縦)を晒して平然と生きている藤原一家を取り巻く社会現象を描いた「半分世界」が独創的でかなり面白かった
アイデアと描写の秀逸さ
2021/02/03 09:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gonta - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分が沢山増えたら、家の中が丸見えになったら、街中でサッカーをしたら、バス停にちっともバスが来なかったら
出オチのようなアイデアが最初にポンと提示されるが、そこからはアイデア頼りではなく丁寧な描写と内省が繰り返されることによって、魅力的で独自の世界観が作られている。
笑ってください
2021/03/07 23:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストレスが溜まってカリカリしてる人。走り続けて疲れ果て、肩の力を抜いて脱力したい人にお薦めの一冊。文句なしに笑える作品集だ。
「吉田同名」と「半分世界」。どこからこんな変てこりんなことを考え出したのか、いっぺん話を聞いてみたい。
「白黒ダービー」。オセロの話かと思ったら、サッカーができた当時の逸話を元にしているらしい。着地点は全然ぶっ飛んでいるが。第一、着地点などないけれど。
解説にもあるように、「バス停夜想曲」は、明らかにイアン・マクドナルドの「火星夜想曲」へのオマージュだろう。
脱力して、腹を抱えて楽しみましょう。