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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
北楓高校で、1ヶ月の間に3人の高校生が自殺。しかも全く同じ文面の遺書を残して死んだ。この死の謎と更なる犠牲者が出るのを阻止すべく、特殊能力を持つ主人公が、同様に特殊能力を持つ2人の同級生とともに、犯人を追い詰めていく話。「特殊設定ミステリ」というジャンルで、荒唐無稽な設定ですが、そうとは感じさせない筆力に、あっという間に読了。いわゆる「スクールカースト」を描いた力作でした。「同調圧力」は私の学生時代はほとんどなく、今の学校は私の想像を超えているのでしょうね。
人との関わりは切り離せない
2024/06/20 11:04
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投稿者:amami - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなにもクラスの空気が苦手というか苦痛になっている人がいるのかと思うと辛くなる。それぞれ良かれと思っての行動ゆえに、双方の気持ちが理解し合える事は無いのだろうなと絶望的な気持ちにもなる。
能力者が誰なのか、どんな能力で発動条件は何かを突き詰めていく中盤までは謎解きのワクワク感がありスイスイ読み進められたが、終盤は重く苦しい。
リアリティはない
2024/04/13 23:39
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投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
でもラストまで面白いと思った。幼馴染の美月以外は好きになれなかった。何のお咎めもないのが納得できない。
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投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
序盤のわくわく感はすごかったが、そこがピークになってしまった。面白いけれど、納得しきれないまま物語が進んでいくような印象。
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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
概ね楽しく読ませてもらったのですが、やはり教室の居心地の悪さとか息の詰まる感じは大人になってからでもしんどくなりますね。
能力の発動条件や、まやかし見せてもズレてる落下音は気づかれなかったのかなとか細かいことが少し気になりましたが、まぁ大筋は青春ものなので。
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投稿者:ぷりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作品は、言わずと知れた『そして誰もいなくなった』1939年にイギリスで刊行されたアガサ・クリスティの長編推理小説のオマージュ。
著者曰く、クラスにはヒエラルキーがあって、それが次々と殺してしまう殺意を抱くほどの。”共感”というものを得ない。
読んでいて”?”としかなりませんでした。
青春ミステリーかと……
2023/01/19 21:26
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
しかし途中から、特殊能力……が、出てきて、コレは、SF小説だったのかと……。ただ、物語の進み方がうまくて、次々とページをめくってしまいました。首吊りや、飛び降りで次々と3人が自殺。しかし、殺人だという……。これは、引き込まれました。
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ファンタジーな学園ミステリ。
ほんとにクラスの大半が死ぬのかと思ったけどそういうわけではなかった。
2クラス合同でのレクレーションなど、クラスを跨ぐことが多かったが必要だったのか?と思う。
カーストが重要なテーマであり、下層で生きてきた者としてはなかなか辛い気持ちにもなった。
犯人は早々に分かるので、謎解きミステリというよりはサスペンスに近い印象。
自分の正義を過信して突っ走ってしまうのが学生っぽいなぁとは思ったが、ちょっと自分に酔いすぎではないかとも思った。
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特殊設定系ミステリで、面白かったです。
北楓高校には、代々4人の生徒に特殊な能力が与えられ、通称「受取人」と呼ばれている。
ただし、その内容や発動条件を知られると能力は失効してしまうため、受取人同士も誰がそうなのかは分からない。
そんな設定の中、
連続自殺事件が発生し、調べて行く中で、受取人の誰かが犯行を行っていると思われてくる。
誰が、どうやって、
の謎もそうですが、なぜ?の部分も重く、作品の中心的な彩りになっています。
作者の他の作品も読んでみたくなりました。
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わかる。息苦しい教室の雰囲気。カースト上位でキラキラワイワイしている人たちの大きな声。
浅倉秋成さんの作品は、ほんとにページを捲る手がとまらない。
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「陰(キャ)を極めし青春ミステリ」といったところになるのかな。
2020年の日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞にWノミネートされた『教室が、ひとりになるまで』は、刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるし、分からない人にはたぶん分からない、青春×特殊能力のミステリでした。
舞台となるのは生徒が三人続けて自殺するという異常事態に見舞われている北楓高校。語り手になる垣内友弘は、騒動以降欠席を続けている同級生の白瀬美月から、3人は自殺ではなく、殺されたという話を聞かされる。
同時期に垣内に届けられた手紙。そこには垣内が「受取人」と呼ばれる特殊な能力を継承するものに選ばれたこと。そして北楓高校には垣内の他に3人の「受取人」がいることが書かれており、垣内は自殺した生徒たちは「受取人」の能力によって殺されたのではないかと考え……
犯人の目星は早い段階でつきますが、特殊能力をめぐる駆け引きが物語を面白くする。たとえ犯人が分かっても、相手が具体的にどんな能力を使ったか分からないと、相手の能力を奪うことができないという設定のためです。
そのため垣内は同じ受取人のクラスメートと共に、犯人がどのような能力を使ったのか、また能力の発動条件を推理していく。特殊能力という超常的な条件がありながらも、細かい設定が作られているおかげで、本格ステリらしい論理的な推理の過程が楽しめます。
そして物語は推理の面白さだけにおさまらない。犯人の殺人の動機と『教室が、ひとりになるまで』というタイトルの意味が結びついたときに垣間見える、思春期の心の暗部は、犯人と探偵を鏡のように映しだす。
この暗部をどこまで理解できるか。
正直理解できない人の方が正しいし、真っ直ぐな人なのだと思うけど、でもその正しさ、真っ直ぐさをみんなが受け入れられるわけではない。少なくとも自分は犯人側に近い人間だったから、動機とエピローグの部分はクリティカルヒットしてしまった。自分のひねくれたところ、醜いところがさらけ出されたようで。
世界や周りの人間に対する息苦しさ、生きづらさが頂点に達し、孤独が極限までつのるとき、細かな伏線がつながりそして訪れるエンディング。
犯人の能力当てという側面もミステリとして面白かったけど、その後のエピローグ的な部分で回収される伏線の細やかさと、それによる語り手の心情の変化、この結びつけが個人的に何よりも印象に残りました。
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「意外な人物が犯人でした」
現代のミステリーの定番で楽しませるのではなく
浅倉秋成にしかできない驚きの体験を与えてくれる
特殊能力を得た主人公が不可解な連続自殺の真実を突き止めていくが、それと同時に主人公の内面が剥き出しにされていく
最初から最後までノンストップで
読むのがもったいなくて1日置いてしまうくらいだった。今後も浅倉さんの作品を楽しみにしたい。
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特殊能力とミステリという一見ルール違反と思われるような設定も、この物語の面白さの前には無問題でした。
次は誰が殺されるのだろうと怯えながらも、犯人と対決しながらの謎解き(能力当て)はドキドキしながら読みました。
浅倉秋成先生の作品は伏線回収もそうですが、人物の心情描写がやはり良い!
次は『フラッガーの方程式 』を読んでみようと思います。
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本格ミステリ大賞&日本推理作家協会賞Wノミネート!新世代の青春ミステリ
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北楓高校で起きた生徒の連続自殺。ひとりは学校のトイレで首を吊り、ふたりは校舎から飛び降りた。「全員が仲のいい最高のクラス」で、なぜ――。垣内友弘は、幼馴染みの同級生・白瀬美月から信じがたい話を打ち明けられる。「自殺なんかじゃない。みんなあいつに殺されたの」“他人を自殺させる力”を使った証明不可能な罪。犯人を裁く1度きりのチャンスを得た友弘は、異質で孤独な謎解きに身を投じる。新時代の傑作青春ミステリ。
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垣内の目線で描かれている。途中まで、垣内こそが怪しいのではないか、あるいは、何か関わっているのではないかと思っていたが、どうやら当たっていなかったようだ。とは言え、最後の彼の思いを聞かされると、さもありなんとすんなり腑に落ちるのである。無意識の支配、善意の束縛、独りよがりの価値観。人は、生きていく上でさまざまなものと日々戦っている。タイトルの意味が判った時、「これだ」と思った。天辺にいる一握りの人にはわからない生き辛さがひしひしと伝わってきて胸のなかがひりひりするような一冊だった。
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この主人公が持っていた『どこか冷めている自分』ってすごくわかる。
それを見抜かれないよう生きているのってズルいことなのかな、、と少し考えてしまった。