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美少年美術史 ──禁じられた欲望の歴史
神々が愛したかわいくエロティックなクピドたち。古代の英雄や皇帝たちを狂わせ、歴史の運命を大きく動かした少年愛のめくるめく世界。中世キリスト教社会で、激しい抑圧のなか密かに...
美少年美術史 ──禁じられた欲望の歴史
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美少年美術史 禁じられた欲望の歴史 （ちくま学芸文庫）
商品説明
神々が愛したかわいくエロティックなクピドたち。古代の英雄や皇帝たちを狂わせ、歴史の運命を大きく動かした少年愛のめくるめく世界。中世キリスト教社会で、激しい抑圧のなか密かに紡がれた同性愛的嗜好。そしてルネサンス期を迎え、ふたたび花開く男たちの肉体美――。西洋美術には美少年を描いた傑作が数多く存在する。彼らはなぜこれほどまでに芸術家たちを虜にし、その創造力をかきたててきたのか？ ときに勇ましく、ときに儚げに描かれたその姿に、人類のどのような欲望が刻み込まれているのか？ アート入門としても最適。カラーを含む２００点以上の図版とともに辿るもうひとつの西洋史。
目次
- はじめに／第一章 少年愛の誕生／美男コンテスト──美しくあるには徳を積むこと／美しき友愛／年長者による導き／『饗宴』──プラトンが語る少年愛／太腿の契り／皇帝の寵童たち／アンティノウス──古代世界最高の美少年／第二章 神話世界の美少年／男神に愛された美少年／女神に愛された美少年／美少年の転生／愛を支配する美少年──クピド／幼児化するクピド──失われた属性／第三章 キリスト教と美少年／童貞性──「汚れなき純粋さ」の信仰／天使──その中性的なる存在／ふたりのヨハネ──イエスの友愛／苦悶する殉教者──聖セバスティアヌス／第四章 美少年の復活／ルネサンスの扉を開いた美少年──トビアス／ダヴィデ──復活した美少年／メランコリックな美少年──ボッティチェッリと憂鬱質／レオナルド・ダ・ヴィンチ──小悪魔と両性具有／身もだえる美少年──ミケランジェロの革新／美少年の二面性──地上の愛と天上の愛／変容していく美少年──カラヴァッジョとバロック／第五章 「少年」の発見──近代における変容／ヴァニタス──「若さ」の寓意／貧しき美少年──ムリーリョと「子どもの救済」／美少年肖像画──王族から画家の家族へ／自画像──美少年画家たち／出現した子どもたち──「家族観」の変化と近代性／第六章 さまざまな美少年美術／男娼と、去勢される少年奴隷／女装／性の目覚め──美少年の終わり／「死」で輝く美しさ──神話とプロパガンダ／おわりに──古代の残像／主要参考文献／人名索引／事項索引
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紙の本
なぜ、美少年はこれほどまでに芸術家を虜にしてしまったのか？という問いに答えを与えてくれる書です！
2020/04/18 08:41
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、西洋美術の多くの作品で描かれてきた美少年に焦点を当て、その背景にあるメッセージを読み解こうとした一冊です。西洋美術の名画と言われる絵画を見ていくと、美少年を描いた傑作が実に多く存在していることが分ります。少年の美は、古代の英雄や皇帝たちを狂わせ、歴史の運命を大きく動かしたとも言われ、中世のキリスト教社会では、激しい抑圧のなか密かに同性愛的嗜好が紡がれてきたとも言われています。同書では、「なぜ、美少年たちが芸術家たちを虜にし、その創造力をかきたててきたのか？」といった素朴な疑問に解答を与えるために著されました。同書には、200点以上もの図版が収録され、目でも楽しめる一冊となっています。ちなみに、同書の構成は、「少年愛の誕生」、「神話世界の美少年」、「キリスト教と美少年」、「美少年の復活(ルネサンス)」、「少年の発見―近代における変容」、「さまざまな美少年美術」となっており、興味深いテーマで話が進行していきます。
紙の本
美少年を鑑賞する
2018/07/03 03:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
真面目に美少年が出てくる作品の解説や考察を書いている。
時代背景とかもちょいちょい載ってるので、西洋の歴史に興味ある人は読んでも良いかも。
ただ、昨今イメージされるような華奢で儚い感じの美少年は殆ど出てこないので、その辺りはご了承願いたい。
基準は基本的に古代ローマとかっぽい。
絵がいっぱい載ってるけど、白黒だったりカラーだったりする。
電子書籍
絵画
2023/12/09 18:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ta - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも美しくて素晴らしかったです。見たことのない絵画もたくさんあったので、とても興味を持ち、見てみたくなりました。
