紙の本
高校野球の在り方の大変化の始まりを著した1冊
2021/09/19 11:53
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
莫大な練習量の見直し、投手の球数制限、坊主頭強要廃止など、今、高校野球界で様々な変化が起こっている様子を、様々な高校の事例を示した1冊です。
本当に考えさせられました。旧態依然の高校野球の伝統は、これからの時代には合わないのでは、と気付かされました。
紙幅が薄いので、気軽に読むことも可能です。
電子書籍
佐々木朗希
2023/03/09 18:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
こうして、佐々木朗希が、パ・リーグのエース、いえ、日本のエースになってきました。あの甲子園の夏は、誰も忘れてはいないのでしょうけど、批判するマスコットは、今となっては射ないような……。結果的に正しかったのですかねえ
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以前から、サッカー界との違いに野球界の遅れを危惧していたが、やっと動き出していることにホッとした。生涯スポーツとして野球と接することができるかが大事だと思う。
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<目次>
第1章 新潟県高野連はなぜ、球数制限導入を決断したのか
第2章 「甲子園」に取り憑かれた鬼軍曹の改心
第3章 「プロでは大成しない」甲子園強豪校の代替わり
第4章 メジャー帰りのトレーナーと進学校がタッグを組んだ理由
第5章 激戦区の公立校から始まった「球数制限」と「リーグ戦」
第6章 丸坊主を廃止した二つの私学強豪校
第7章 サッカー界「育成のカリスマ」の試みから見えるもの
第8章 テクノロジーが、選手を強くする
<内容>
本書は、大船渡高校の佐々木郎希投手(現ロッテ)が、エースでありながら、夏の甲子園の決勝戦の登板を回避し、結果負けてしまって甲子園に行けなかった話から入る。後半では、今年の春の甲子園で活躍した天理高校の達孝太投手の話もである。彼らは、甲子園が最たる目標ではない。自分のキャリアを考え、体は消耗品として考え、タイトル通り「甲子園は通過点」で、ゴールではないのだ。今年、甲子園常連校の有名監督が次々と辞めた(東海大相模・帝京など)。従来の考え方が、子どもや教員(もしくは監督)の世界では、通用しなくなっているのだろう。古い考えに凝り固まっているのは、高野連や一般のファンだろう。この本は、そうした人たちへ、意識改革を促すものになればいいと考える。
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全国高校野球大会、つまり甲子園大会を一人
で投げ抜いて母校を優勝に導いた投手は複数
います。
しかし現代では、もうそういう投手は現れな
いでしょう。
当然です。
投球数制限などを設けて、酷使を防ぐ仕組み
づくりなどがなされているのはご存知と思い
ます。
しかし、それでも「甲子園で勝つ」という魅
力に取り憑かれている関係者がいる限りは、
甲子園で燃え尽きてしまう選手はいなくなら
ないと著者は言います。
しかし、そんな風潮に風穴を開ける胎動とも
いうべきエピソードが起こりました。
2019年夏、岩手県地方大会で決勝戦の登板
を回避した佐々木朗希選手です。
彼の2021年のロッテでの活躍を見れば、あ
の時の選択は間違っていなかったことを誰も
が納得したと思います。
今、甲子園大会の本当の主役である選手を
守るためのムーブメントは、各地で起きて
います。
「甲子園は勝つためにあるのではなく、そこ
を目指すことによって自分を成長させるため
にあるのだ」
当たり前ですが、こんな大事なものを見失
ってしまった大人たちが読むべき一冊です。
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高校野球を取り巻く新しいムーブメント。長い歴史の分閉鎖的、保守的な世界に起こりつつある動きを伝える一冊。
2019年夏の岩手県の夏の高校野球決勝。大船渡高校のエース投手は登板せず試合に敗れる。監督とエースの選んだ目先の甲子園より将来の無限の可能性。衝撃だった。その投手はプロ入りし2年目の今年頭角を現しつつある。千葉ロッテの佐々木朗希である。
タイブレーク、球数制限、高校球児の定番丸坊主の廃止、トラックマンやラプソードなど科学的な測定機器による理論的指導など。
野球人口の大きく減少する中で変わろうとする高校野球界の現状、コロナ禍での大会中止も踏まえて丹念に描かれている。
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タイトル、目次に興味惹かれ購入。
近年甲子園、高校野球のあり方が問われている中で新たな動きを模索する人達が取り上げられ、それぞれの活動(リーグ戦形式、サッカーのクラブのようなシステムなど)は大変興味深く感じた。
一方でコロナ禍で大会が中止になる中、指導の仕方を見つめ直す監督の姿というのも、外からだけでなく中から変わろうとしてる部分が見られ、こういう視点が入っているのは良いなと思う。
最後に、日ハム1位指名の達投手の言動、姿勢を見ていると今後このような意識の球児は増えていくのだろうと感じる。その中で指導する側も知識のアップデートは欠かせないだろう。
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日本野球界の変革のきっかけとなったのが野茂英雄のMLB挑戦と成功であったように中田英寿のセリア移籍が日本サッカーを世界に開いたと言える。今では二十歳前後で海外に移籍するのも当たり前であり強豪チームの主力となっている者もいる。しかし二刀流という規格外の活躍によってメジャーリーグを震撼させた大谷翔平に匹敵するほどの選手はいまだ現れてはいない。甲子園野球を変えんとするムーブメントは先行するサッカーを追い越そうとしているかもしれない。
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前作に続けて、高校野球の問題点と変革への動きが色々指摘されています。
金属バットの弊害、そしてトーナメント戦の弊害が特に興味深く読みました。
金属バットは、当たりそこねでもヒットになりやすいので投手の負担が大きい事、また打者も上のレベルで苦労しがちになります。
トーナメント戦は観客にとっては面白いのですが、監督や選手達にとっては害が大きいです。必ず勝たないといけないため、いつも同じメンバーになりがちで故障でも休めない、補欠だとやる気がなくなりがちになります。
改革への動きとしては、木製バットやリーグ戦の導入が始まっています。
日本高野連の動きはいつも鈍く、新潟などの地方や、大阪府立などの公立高校から改革が始まっているのが特徴的です。
また、「野球、スポーツに限らず日本は短期的ビジョンが多い」という指摘も重要だと思います。
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高校野球が、高校球児全員に出場機会を与えるため、またそれによるチーム力の向上のため、現行の甲子園大会を象徴としたトーナメント方式から「リーグ戦」に重きを置く制度に変革していくのが望ましいと個人的に思います。
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タイトルに引かれて読んだ。確かに通過点だとは思うし、その事例が紹介されている、またサッカーの取り組みも紹介されている。ただ、夏の甲子園で優勝した智瓣和歌山高校が紹介されているのは、違和感を持った。
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学習指導要領において、教育課程外の「部活動」。その経験者が、日本球界やメジャーリーグで多く活躍していることを見ると、これまでの高校野球の功績は評価されるべきだと感じる。しかし、甚だ以前から厳しすぎる部活動に疑問を抱いていたし、何で坊主なのか、なんで長時間練習を行うのか、理解できなかった。しかし、この本に記されている「厳しい指導を行う印象が強い高校野球に変革が起こっている」ことにとても感銘を受けたし、さらなる飛躍をとげるのを楽しみにしている。
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2023.06.05
甲子園も日本人の同調圧力の象徴だと思う。
腕がちぎれるまで投げてその後の野球人生を喪った「生徒」がどれほどいるのか、そしてその人生に対して「高校野球ファン」「甲子園ファン」は何も責任を負わず「感動」コンテンツとして消費するだけ。
そんな無責任な「周囲」「世間」のために野球をしている「生徒」の多さを考えると、この日本がなぜダメになっていくのかということがわかる。
スポーツの本ではなく、日本の衰亡論だと感じている。
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あー、なるほどねー、という感じ。
慶應の優勝で、気になったので。
あまり関係ない世界の話だけど、
世間の流れとしては知っておいた方がいい。
そう思いました。