隠れ傑作ミステリー
2024/04/21 02:30
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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
竜泉家の一族シリーズ3作目。1、2作目はどちらを先に読んでも問題ないと思うが、この作品は必ず最後に読んでほしい。トリックは複雑でありながら巧妙に練られ、特殊設定を上手く活用したものになっていた。読者への挑戦状が2回も出てくるが、トリックが奇抜すぎて辿り着ける人いるのかなーって感じ。その分難しいトリックでもあり、一回で完全に理解するのは困難だと思う。個人的には隠れた名作のように感じる。
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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
竜泉家シリーズ第三作。VR空間と現実を跨いだ二重のクローズドサークルで繰り広げられる特殊設定ミステリー。これぞ本格ミステリー!と言わんばかりに謎解きパートが素晴らしく、散りばめられた謎が、ロジカルに綺麗に組み上げられいく様は圧巻です。
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年明け四冊目は館ミステリの新作。
デスゲーム系は好きではないのだが、この話は本格ミステリとしての密度が高くトリックもこれでもかというくらい山盛りだったので読了後の満足度がすごかった。特に息をつかせぬ推理バトルとVRならではのトリックは一読の価値ありだと思う。
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話の流れが上手で最後まで面白かったです。
VR空間を使ったトリックぶっ飛んでますね!
う〜ん?と思う所もありますが・・・
あと彼、彼女が主人公の話も見てみたい。
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有名なゲーム会社から依頼を受けた加茂。その内容は、VRのミステリーゲームが好評だったため、その第2弾の発売を予定している。そのプロモーションとして、試遊会の参加ならびに監修として犯人役となってほしいとのこと。
ゲーム会社と話し合いの末、行われた当日。参加者は加茂を含めて八人。その中には竜泉佑樹もいた。
打ち合わせ通りに始まるはずが、状況は一転。家族や恋人など大切な人を人質にこれから起きる殺人事件の真相解明をしてほしいとのこと。間違えると、死が待っている。果たして、無事に加茂達は生き残れるのか!?
「竜泉家」シリーズの第3弾。タイムトラベル、未知の生物に続き、今回はVRを用いたクローズドサークルもので館を舞台にしたミステリーとなっています。
これでもかと思うほど、練りに練った密室劇にただただ脱帽するばかりでした。VRならではのトリック、巧みな言葉選びなど方丈さんの思考はどうなっているのか、頭の中を覗いてみたい程、発想力の幅広さに驚くばかりでした。
序章で登場するマイスターホラ。いつものご挨拶と「読者への挑戦」と題して、小説の中で全てを提示し、読者に謎を解かせるという展開になっています。いつもは1回だけなのですが、今回は2回。2段階に挑戦状をたたきつけています。
全て解ける人は絶対にいないのでは?と思うほど、VR空間と現実で起きる殺人事件の謎が難しすぎでした。
読み進めるたびに頭の中で整理していくのですが、ショートしそうなくらい情報量がたくさんくるので、じっくりと読む必要があって大変でした。
一つの事実でも、色んなトリックや色んな仮定で惑わせてくるので、様々な発想を思いつく方丈さんにただただ参ってしまいました。
ただ、伏線の回収は鮮やかでした。ありとあらゆるところにポイントとなるものが張り巡らされていて、その発想が素晴らしすぎでした。二転三転どころかそれ以上にドンデン返しが次々とくるので、最後の最後まで楽しめました。
黒幕は分かっていても、「犯人」は複数いて、段々と明らかになっていく犯人には、驚きの連続でした。それでは飽き足らず、さらにその先を行くかのように読者を楽しませてくれるので、面白かったです。
そして最後には、ある重要な人物が登場します。今までの作品も含めて、今回の作品はシリーズ最終作!?と思えるほどの集大成が詰め込まれていて、伏線回収が半端なかったです。
我こそは名探偵と思う方は、ぜひこの謎を解いてみてください。誰も解けないなと個人的に思った作品でした。
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シリーズ3作目と知らずに読んでしまった。
全く知らなかったので(前知識なしに読んだ)、のめり込めなかった部分もある。読者への挑戦状スタイルは好きだけれど、ストーリー展開が気になってしまって、なかなかトリックの推理には結びつかない。今回も物理的なトリックについては全く想像できなかった。VRなんて余計に分からない。VR上で殺されたら、天使の輪っかがつく、というのが面白かった。子供が最近ドラゴンボールにはまっていて、同じような表現があったから「ドラゴンボールみたい」と思った。
トリックには疎い私だが、入れ替わりについては何となく、予想がついた。またミーティングでの喉の渇きも違和感を感じていた。
ホラが何を意味するのかが、読了後もしっかりとは分かっていない。今後読む人は、前2作を読んだ方がいいのではないかと思う。
私がしっかり理解できなかっただけで、本格ミステリとしては上質なものなのだと思う。
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竜泉家の一族シリーズ第3作 孤島に集められた1・2作目の主人公を含む8人の素人探偵たちが現実とVR空間で次々と起こる殺人事件に挑むという物語。主催者が提示した条件により終始ひやひやさせられながら読んでいた。現実とVRという物語にするのが難しいであろう組み合わせだが論理の破綻がなく最後まで楽しんで読むことができた。エピローグ的なところではまさかの伏線が回収されて思わず声が出てしまうくらいだった。次作に期待!
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読者への挑戦にチャレンジ。家族と協力して2週間考えたけど分からず。唯一分かったのはケンザンが残したメモの意味だけ笑
んーー、今回の謎は、ロジックよりも想像力が必要で、読者への挑戦として出すには少し意地悪なトリックだった気がする。
ミニフワのトリックや、ムナカタ・フワ殺しのトリックは、完璧に解くことは到底不可能だが、伏線はあったのでまだよい。
しかし、北側のスイッチが押されていたから北棟の人間が執行人であるという理論だけはどうしても納得いかなかった。
言いたいことは分かるのだが、あくまで北棟の人間である可能性が高い、という程度で、それ以外の可能性を排除できる程ではないと思う。
また、謎解きする上で重要になるかと思った手袋の謎(賀茂がドアノブで痛みを感じたこと)が、まさかあんな形で処理されてしまうとは。
消化不良な部分が多く残念だった。
しかし、絶滅しつつある【読者への挑戦】を毎回設けてくれるこのシリーズは好きだし、次作も期待です!
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3作目にしてこのクオリティは神すぎる。
タイムトラベルの1作目。
謎の人食い生命体の2作目。
そしてVR空間内でのデスゲーム。
佑樹くんのほうが個人的には加茂さんより好きだったからほぼ全部加茂さんが謎解きをしてしまう中見せ場を信じて待っていたら、期待通り核心の動機を見抜くという大見せ場があり良かった。
復讐心をこじらせてとんでもない範囲にまで憎しみが広がってしまった人が加茂さんのもうひとりの運命の相手だったとは。4作目でるかなー出てほしいけどこんなに事件に巻き込まれる竜泉家はちょっとかわいそう
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読んだことないジャンルで作者の力量を感じました。設定も工夫されてるな、とは思ったものの、やはり解き明かしメインは合わないと実感。事件とそこにストーリーがなければ私的にはどうにも浅く思えてしまいます。そもそもそういう作品なので何を言ってるのか、といわれればそうなんですけど。
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方丈貴恵さん3作目も、同系の特殊設定のクローズドサークルを扱った本格ミステリ-。
一作目がタイムワープでの過去改変、二作目がアレが犯人?、というトンデモ設定での本格派。そして今作は・・・、VR空間と現実空間を行き来する設定が、近未来的にはアリかもしれないクローズドサークル。前半ちょっとじれったい感じの展開ですが、中盤以降は謎に追い回され怒濤の展開。終盤のどんでん返し的流れもなるほどでした。
殺人のメイントリックが、近未来的なだけに、ありそうでなさそうで、なさそうでありそうで、ちょっとだけモヤッと。
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最新のVRゲームなどの話で面白かった。
最初はゲームの設定や、VR空間の仕組みを理解するのに難しいなぁと思ったが、事件がいくつも起きていくので途中から面白くなってきた。
たくさん起きる事件、その一つずつを解明して、最後には全部繋がる、些細なことも伏線となって回収されていたのが、最後に驚いた。とても読み応えのある作品でした。
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竜泉家の一族シリーズの3作目。
前作とも面白く読ませてもらったのですが、あとの展開から考える逆算と公正さゆえの犯人の行動描写が他の人より丁寧みたいなところから「トリックはわからないけれど犯人はこいつ」だったのですが、今回は色々と事件が重なって、それぞれの事件の描写もあってか、その点は難しくなっていました。
ホラにくどいほど「直感でなく」と言われたので、今回はちゃんとセリフから得たヒント(と展開から考える逆算)で犯人を当てましたよ(当たって嬉しかったです)。トリックは勿論わかりませんでした。
犯人やトリックを考える楽しさを伝えてくれるミステリー小説です。
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読後感 :こち亀(トレンド情報メイン回)を読んだ後
満足度:7/10 ペース:4〜5日で読了
VRと現実を行き交う次世代クローズドサークルの提示。
VR空間ならではの常識がトリックに多様な展開を与え、最後まで面白く読めた。
ただ、探偵役として登場人物が多数出てくるが、舞台設定が複雑さを加味してか、キャラの個性は割とあっさりめ。人物✕人物の掛け合いや心理戦が好きな自分としてはそこが若干物足りなく少し減点。
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このシリーズ結構好き。途中何度も「いや、そのトリックはずるいでしょ⁈」と叫んだのに、読み終わってみるとトリックも動機もすんごく腑に落ちている自分がいてなんとも不思議な読書体験。