生きづらさについて考える(毎日新聞出版)
著者 内田樹
この国の「暗さの原因」がわかれば、次に打つ手が見えてくる。時代がどうあれ生き延びてゆくためのウチダ流哲学。特に今の若者たちはほんとうに厳しく、生きづらい時代を生きていると...
生きづらさについて考える(毎日新聞出版)
商品説明
この国の「暗さの原因」がわかれば、次に打つ手が見えてくる。時代がどうあれ生き延びてゆくためのウチダ流哲学。特に今の若者たちはほんとうに厳しく、生きづらい時代を生きていると思う。著者が10代だった1960年代は明るい時代だった。米ソの核戦争が始まって世界が滅びるのではないかという恐怖が一方にはあったが、そんなことを日本人が心配しても止める手立てもない。「どうせ死ぬなら、今のうちに楽しんでおこう」という半ばヤケクソの、ワイルドでアナーキーな気分が横溢していた。だから、自由で、民主的で、いろいろな分野で次々とイノベーションが起きるとても風通しのいい時代だった。今の日本の社会はそれに比べると、とても風通しが悪い。息が詰まりそうだ。世界は移行期的混乱のうちにあり、あらゆる面で既存のシステムやルールが壊れかけているのに、日本の社会はその変化に柔軟に対応できず、硬直化している。誰もが「生きづらさ」を感じている。それはなぜなのか。どうしたらよいのか。思想家・内田樹がその原因を解きほぐし、解決のヒントを提示する。
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視野が広まる気はします
2020/10/14 21:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:one story - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半は批判ばかりで、ならどうするという建設的な意見がなく残念な感じでしたが、後半に入り、教育と天皇制の部分等、建設的な意見も記載されていたのは良かったです。
内容の是非は人それぞれだと思いますが、こういう見方もあると再認識することはでき、視野が広まる気はする1冊だと思います。
この本と、別のもう一冊の本の購入を決めた瞬間について
2019/10/29 02:11
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:1ベクトル - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店のレジ近く、並べられた本を眺めていたら、著者である内田樹さんが帯になっている本を見つけた。「…」手にとってぱらぱら。うん、買おう。そしてあの本も買って帰ろう。そう思えたのは、次の一節に全身がぴたっと止まったこと。
「クロード・レヴィ=ストロースは論文を執筆する前に必ずマルクスの著作を書架から取り出して任意の数頁を読んだそうです。そうすると「頭にキックが入る」のです。」
「この感じは僕にもよくわかります。マルクスを読むと「賢くなる」というより、「脳が活性化する」のです。」(p.255)
購入を決めたもう一冊の本のタイトルは、安藤貞雄先生著・『現代英文法講義』(開拓社)。これから先も、これら二冊の本を手にするたびに、このときの自分のことを思い出すだろうし、また、この日の出費を後悔することはないだろう、と思った。手元に置く価値のある本です。
「火星人にサッカーを教えるように、生きる意味を自分に問おう」
2019/10/02 22:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに興味を引かれて手に取ってみたのですが、「生きづらさを考える」というテーマを掘り下げた本ではなく、内田氏が色々なメディアに載せた文章を集積した感じの一冊(あとがきによれば「エッセイのコンピレーション本」)でした。
しかし、様々な論考が集められており、興味深く読みました。
わりとオススメ本です。