紙の本
病院嫌いであった理由は。
2021/07/03 15:45
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
養老先生は医学を勉強したのに「病院嫌い」というのは聞いたことがある話でした。病院に行かなかったのが26年も続いていたことまではしりませんでしたが。なぜこれまで行かなかったのか。なぜ行くことになったのか。気持ちに変化はあったのか。担当した、教え子でもある中川さんと交互に、コロナウイルスの流行する中での養老先生の治療の話がつづられます。
「病院へ行くのは野良猫が飼い猫になるようなもの」。そんな風にお考えだったようです。一度病院へ行けば薬やら治療やらがずっとついて回ることになる。当然メリットもデメリットもあるけれど先生はデメリットの方が大きいと判断されたのだと思います。結構共感できるところがありました。
ずっと飼い猫だった「まる」の病気から死までの話も書かれています。自分の病気から考える「死」と、ペットも含めた家族から考える死。そして死亡率のような形でとらえられる「理論上、社会上の」死。生き物の病気や終わり方の捉え方についても考えさせられました。
紙の本
人それぞれの選択
2022/04/10 10:00
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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
養老先生のお顔は存じ上げていましたが、解剖学をされていたとは知りませんでした。
自分の健康には先生なりのお考えを主張されたり、ちょっと頑固のような感じもしますが、それもその方の生き方と思うと納得します。
ただ、教え子の主治医さんとの力関係もチラチラ見えて、主治医さんは大変でしょうが、よそ目には面白いなあと感じました。
人はそれぞれの考えを持っているので、それなりの選択肢があっても良いのかなあと感じさせられた一冊でした。
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Dr.二人による健康と猫ちゃんのお話。
字が大きいので読みやすくてすぐ読み終えた。
まず、、、癌検診はきちんと受けたいと思った。(二十代で子宮頸癌と乳癌しか検査はしたことないが、大腸とか胃も定期的に見てもらったほうが良いものなのか…?)
わたしも飼い猫にはなりたくないと思ったが、もし何か見つかれば年齢的に進行も早くて怖いので気になることがあればすぐ受診してしまう。歳をある程度とったら医療と距離をとった野良猫生活をしたい。好きなことをして好きに死にたい。
人類は科学の力で老化を克服し若い身体のままで長生きできるようになる日がくるだろうとのことだったが、老いは病気、治すべきという考え方に少し疑問を抱く。介護や認知症が大きな社会問題になっているが、その解決のために社会の制度を改善するのではなくそもそもの体の方を変えるという考え方はやはり医療研究者だから?
あっ、あと新型コロナウイルスのワクチン接種の人体実験、わたしもしたいと思った。(接種して体の変化を体験したいという意味)あとやっぱり運動は大切ですね、歩く習慣サボりがちなので改めて気をつけたいと思った。
ところどころ出てくるマルちゃんが可愛くて癒された。名前通り丸いお顔で。
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養老孟司のお名前はよく目にする
コラムも面白い
医師であり動物学者でもある氏の提言は常に興味深い
中川医師の話しもなるほどと思った
ヤマザキマリさんとの対談も楽しかった
ただ同じことの繰り返しが多かった
愛猫まるちゃんの写真は良かったけれど
今 医療との距離の取り方が難しい
痛みがあれば何とかしてほしいと病院へ行くし
流れに乗ってしまえば抗うのは難しい
延命は嫌だと思っていても
≪ 病院は 生への希望 落とし穴 ≫
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NHKで季節ごとに放映される養老先生とマルの番組、毎回楽しみに視聴。
その補足内容として、この本は後追い情報としてなるほどと納得したり、もうあの番組もないなぁと残念に思う。
病院にかかると医療システムに組み込まれてしまう・・・
確かにそう思うが、しかし医療システムにも優劣があり、その後のクオリティが全く違うのである。
中川先生みたいな方が身近にいるだけで、安心できますね、羨ましい。
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養老先生が心筋梗塞になり、病院へ通うことになった。
また養老先生の愛猫「まる」が息を引き取った。
このような体験を経て、養老先生は医療との関わり方や人生と死への向き合い方を考え直したのか。
養老先生目線の話、中川先生目線の話、養老先生・中川先生・ヤマザキマリさんとの対談、の三部構成。
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NHKでやってた「養老先生と ときどき まる」をずーっと見ていたので、まるが居ないのは寂しいです…しかし解剖学者と云ってもお医者さん…入院ともなると面倒臭い患者ですね~。それでも、新しいコロナ禍の後の生活についての話は興味深かったです。
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もうちょっと舌鋒鋭く現代医療批判になるのかなと思っていたら、実に穏やかな現代医療批判だった。
けっこういろいろな問題が指摘されていると思うけれど、個人的には中川先生が指摘されていた「日本人のヘルスリテラシーの低さ」という話題が一番気になった(気に入った)。
高度化する現代医療に対して、リテラシーを有することは確かに簡単ではないが、簡単ではないからこそ必要性は高いのではないだろうか。
またそうしてリテラシーが向上すれば高齢社会における福祉や介護の問題にも一定の成果が見られるのではないか。
そんなことを考えた。
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病院嫌いの養老先生が病院に行った経緯や考え方が、書かれている。ガイドライン重視の現代医療と、個々の患者の歴史や考え方を尊重する医療との狭間で揺れる、主治医の中川先生の言葉も興味深い。終盤、ヤマザキマリとの鼎談は面白かった。
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・読みたい『ライフスパン追いなき世界』
・一般に5年たって再発がなければ治癒したとみなされる
・死というのは、自分の問題ではありません。よく死を自分の問題と錯覚している人が多いのですが、自分は死んでしまうのだから、問題になりようがありません。
・市区町村のがん検診は低額で受けられます。自治体によって金額は異なりますが、500円~100円くらいの自己負担で済みます。
・(前立腺がんは)過剰な治療を避けるため、早期の前立腺がんに対しては「監視療法」が国際的な標準治療になっています。具体的には3~6か月ごとの直腸からの触診とPSA検査、および1~3年ごとの前立腺生検を行い、悪化していなければ経過観察を続けます。
・人間も猫(猫は将来のことは考えることができない。その一瞬のみ)のようにいきられないものでしょうか。そこで私が勧めているのが、生活の中に「マインドフルネス」を取り入れることです。
・マインドフルネスの2つの重要な要素
①今の自分がどのような状態にあっても一切「判断をしない」
②「今この瞬間に意識を向ける」
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養老孟司と中川医師、それぞれの視点で同じ事象を見ていて、視点の違いが面白かった。
そして、猫が人間にもたらすものって何なのか、大人になって動物を飼ってないからこそ、知りたいと思った。
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思わず随所でにやりと笑ってしまいました
養老先生、育児⁉︎の講演会で、人の子育てなんか知ったこっちゃない!と言われてから、好きになりました
「都市の中には意味のあるものしかない
意味のない存在を許せなくなってしまう」
この言葉が、心に響きました
しかし、私は、今の医療に助けられたので、感謝しかありませんが!
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養老先生の行動をネタに,現代人の生命観と医療の存在意義を考えるための素材.ヒトは死ぬまで思索懊悩する存在なので,朝令暮改など気にすることはない.それこそが成長の証.
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養老先生の入院経緯と医療についての考え、中川先生の見解、そしてときどきまる…という本。
文字も大きめなので、さらりと読めた。お元気になられてなによりでした。
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単純な興味で読んだが、中川医師の4章のがんの話がとくに参考になった。
がん検診を受けるべき理由、運動不足はがんのリスク(長く座っている人にがん死亡率が多い)、胃がんの原因は98%がピロリ菌、などなど。
中川先生の本はもっと読むべきかもしれない。