電子書籍
白ゆき紅ばら
著者 寺地はるな
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は、志道さんと実奈子さんが、「かわいそうな子どもを救いたい」と理想を掲げ営む家。そこで育った祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時...
白ゆき紅ばら
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白ゆき紅ばら
商品説明
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は、志道さんと実奈子さんが、「かわいそうな子どもを救いたい」と理想を掲げ営む家。そこで育った祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。十年後のある日、志道さんが突然迎えに来る。しらゆきちゃん、べにばらちゃんと呼ばれ、幼少の頃から一心同体だった紘果を置いてきたことをずっと後悔してきた祐希は、二度と帰らないと出てきた「のばらのいえ」に戻る決意をするが。
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紙の本
愛とか正義とかって
2023/03/19 10:16
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
正解がないから厄介だと思う。
「優しくしたらいつか自分に還ってくる、だから優しくする」というのが悪だとは思わない。
でもそうだとしたら、あの人もこの人も望む結果が違うだけで、実のところは同じ「優しさ」だったのかな…とか悶々と考え込んでしまいました。
とてもとても好きな作品になりました。
電子書籍
慈善と偽善
2023/04/04 08:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
行き場のない母子のエデン「のばらのいえ」で強い結びつきを感じ育った祐希と紘果。幼稚な承認欲求を棄てられない最低夫婦の元から、自立する道と寄生する道にわかれた二人の少女の絶望と希望を描いた物語。
児童を使い「良い庇護者」だと顕示し満たされる歪んだ欲、児童を餌に金を稼ぐ腐った欲、その欲を満たすための商品である児童の世話をも押し付ける「ヤングケアラー」問題。ひたすら搾取する社会の闇と、道を逸れていく大人の苦悩も描かれていて、ほんの少しだけ最低夫婦の気持ちも理解出来て、両面から考えられる構成がとても良かった。何か欲しくてやっているわけじゃない慈善活動でも、お礼の一つももらえないと黒いものがわいてくる。悪いヤツが私利私欲のために悪い事をした、という単純な話とは違う問題がたくさん詰まっているヘビーさに抉られた。
「できないことばかり数えないで」という言葉が凄く印象的で、こういう風に人は蝕まれていくんだな、と改めて言葉が持つ力を見せられた。
紙の本
暗い話だけど
2023/10/06 12:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
基本、ずっと暗い話だけど、最後は明るい未来が予感できそうな感じだったね。
例えよかれと思ってやることだとしても、他人に対する以上は、
打算、思惑、当然お金も絡むわけで。
紙の本
重く苦しい…
2023/07/27 11:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて辛くなるお話。
現代の社会問題がいくつも盛り込まれているため、現実のように受け止めてしまう。
こんなこと実際は無いと信じたいけれど、もっと恐ろしい事件もあるし…
エンディングが幸せそうだったことが救い。
紙の本
偽善と暴力
2023/10/21 17:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kisuke - この投稿者のレビュー一覧を見る
寺地さんの本は何冊か読んできましたが、この本は読むのがとてもしんどかったです。
最初からずっと言葉の暴力と偽善が続き、途中で放棄しようかと思いましたが、ごく普通の青年が出てきたことで何とか読了できました。
人から感謝され、賞賛されることを目的に慈善活動をし、そんな自分に酔いながらも、身近な弱者には様々なかたちの暴力をふるい、同時に愛されることを望む人達…私の周りにもいました。本人は良いことをしているつもりのため、問題を指摘されると「分かってもらえない」とヒステリックになり、自分の非は認めない。怖くなります。
物語は最後に光を残して終わりましたが、正直なところ読んで後悔しています。
作者としては、弱い立場にある人への応援かもしれませんが、新たな偏見にもつながるのでは、と思います。