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地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西2 近鉄・南海
著者 今尾恵介(著)
鉄道から近代日本を眺める近畿日本鉄道は都市間連絡や参詣、観光、信者輸送などさまざまな性格をもつ路線を抱え、約500キロの路線網を誇る大私鉄である。生駒トンネル建設で起きた...
地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西2 近鉄・南海
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地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西2 近鉄・南海
商品説明
鉄道から近代日本を眺める
近畿日本鉄道は都市間連絡や参詣、観光、信者輸送などさまざまな性格をもつ路線を抱え、約500キロの路線網を誇る大私鉄である。生駒トンネル建設で起きた事故、近鉄最大のターミナル・大阪阿部野橋駅の経緯などを振り返るとともに、吉野を目指し、また伊勢神宮への延伸を実現していった歴史を繙いていく。
南海電気鉄道は現存する日本最古の私鉄である。大阪南部から和歌山にかけての良質な木材はよく知られていたが、海路での運搬方法は気象状況に左右されやすく、また高野山を目指す多くの参詣者や観光客のためにも鉄道敷設が強く求められた。
南海の競合線JR阪和線は当初、阪和電気鉄道という私鉄で、その運転速度は戦前定期列車の国内スピード記録をもつ。これに対して、南海は昭和11年に「わが国で初めて冷房電車運転」を行なう。冷房車が大手私鉄の通勤列車に本格的に浸透するのは昭和50年代以降である。
昭和12年、日中戦争が始まると、贅沢な冷房は停止を余儀なくされる。私鉄の歴史は近代日本の歩みそのものとも言える。鉄道会社職員や沿線住民の声と当時の地図から「鉄道王国」日本の姿を浮かび上がらせていく。カラー地図多数。
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紙の本
続刊が待ち遠しくなる
2019/03/29 22:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主に明治大正時代の仮名交り公文書を丹念に読み解き、鉄道会社設立から路線の新設、施設の改良等を解説した著作で、シリーズ5作目は、近鉄・南海を対象としている。いつもながら、著者の地理(地図)や鉄道に関する事実を解明しようとする執念がひしひしと伝わってくる内容である。シリーズ6作目の一日も早い刊行が待ち遠しい。
興味深い内容の一例を以下に列挙する。■近鉄奈良線の計画・建設段階での一部新聞社の悪意ある攻撃■大阪阿部野橋駅は、開業時大阪天王寺と称していたが、開業後わずか27日で、大阪阿部野橋に改称。著者の既往の著作や近鉄社史では、1年後の改称となっているところ、当時の官報により27日後の改称を究明■三つ巴となった松坂~伊勢神宮間の鉄道路線の許認可の経緯■大阪電気軌道(大軌)が新たに参宮急行電鉄を設立して、桜井~宇治山田間を建設・開業した経緯■南海のルーツとなる阪堺鉄道は、旧釜石鉄道から機関車・軌道設備一式の払い下げを格安に受けて建設した結果、極めて珍しい軌間838mmで開業■南海のライバル、阪和電気鉄道が南海と合併、その後国鉄阪和線となった経緯
紙の本
この鉄道はどこへ向かうのか。地図に残された近代日本の歩みを読み解く。
2019/03/27 10:28
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
近畿日本鉄道は様々な性格をもつ路線を抱え、約500キロの路線網を誇る大私鉄。南海電気鉄道は現存する日本最古の私鉄。地図に残された近代日本の歩みを読み解くシリーズ、関西第二弾。「鉄道王国」日本の歩みを、鉄道会社職員や沿線住民の声と当時の地図から浮かび上がらせていく。カラー地図多数掲載。関東関西全5巻今回で完結です。