新しい見方の歴史本
2024/03/26 10:17
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビックバンから始まって人類の歴史へと壮大な内容でした。ホモ・サピエンスは多くの種を絶滅させてきた過去があるらしい。共存の難しさか。
人類がまとまり、統一していく過程についてこの上巻では説明していた。いくつかあるまとまる理由・条件を各々記してありました。
人類知の集大成でできた竜頭蛇尾
2023/12/13 20:11
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホモ・サピエンスが今日に至るまでの筋道を認知・農耕革命から虚構による統率を経て、科学革命に至るまで描き、そこから将来の展望に触れていく。同作者のホモ・デウスに繋がるような構成だ。
膨大な人類史の歩みを全史物に纏めるのは困難を極める作業だったろうに、ここまでコンパクトかつ有機的に知識を融合させられるとは恐れ入った!
ただ、サピエンス全史とあるが、この内容だとヨーロピアン全史が精々だと思う。狩猟採集から農耕、科学への発展の流れは本書の骨子なのだろうが、現代に生きる遊牧民や狩猟採集民の文化もなかなか目をみはるものがあって、そこを抜いてサピエンスを語るのは西欧中心的すぎる気がする。著者自身も予言ではなく読者の想像力に訴えかけることを目的とするならば、先鋭的なカードばかりを配らずに、もっと多方面の特異な文化も紹介しなければフェアではない。
現代は比較的平和だとする根拠に、戦争による死者数を十数万人としていたが、その直後に何百万人だと書いている揺らぎが見られる。平和と見なさなければホモ・デウスへの展望に繋げられないことから、無理に話を曲げているのか、それとも誤訳なのか、いずれにせよ後に述べるアイデアを眉唾物にしてしまう。不確定要素は不確定要素と明言しているのとは裏腹に、よくよく見ると話運びは断定的で少々残念だった。執筆時点の情勢を鑑みて平和としているので仕方のないことなのだが、ロシアとウクライナがああなってたり、香港やら台湾やらが……と思うと、やはり論展の前提に据えた仮定が過剰で、その影響で特に下巻では胡散臭さが不必要なまでに醸成されている。未来はどうなるかわからないものだと言及してはいるが、だったらもっと広範に全史らしく物事を網羅するのがベターだろう。
何というべきか、著者が閃いたホモ・デウス像に浮かれてしまったがために、特に後半になるにつれて都合の良い尖った情報しか採用しなくなったのではないか……? と邪推してしまう。ちょっと後味の悪い読書時間だった。
斬新な視点と知識の統合が素晴らしいだけに、また、ホモ・デウスのアイデア単体も素晴らしいのも手伝って、本当に残念に思う。
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全世界で話題になった書籍。全体的に非常に興味深く読むことができたが、なかでもおもしろかったのは「認知革命」の話。第2章の章題はズバリ「虚構が協力を可能にした」で、どういうことかといえば、宗教も法律も会社もすべては「虚構」であり、それを信じたことが今日のサピエンスの繁栄に繫がっているという。説明を聞いてなるほどと思った。認識したことはなかったが、この世はすべて「虚構」なのだ。このことを知ることができただけでも大きな学びであった。むろん、上下巻にわたる大作なのでほかにも示唆に富む内容で満ち溢れているのだが、とにかく充実した読書体験をすることができた。
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ユヴァル・ノア・ハラリによる人類の歴史を述べている本。今作で人類の過去について述べ、『21lessons』では、現在を、そして、『ホモ・デウス』で未来のことを考察している。
認知革命によってホモ・サピエンスが他の人類や動物たちを押しのけ、食物連鎖の頂点に立ったと考察している。そして、認知革命とは、国家や国民、企業や法律、人権や平等といった概念や宗教までも含めた「虚構」を信じるようになったことである、と言うのが面白かった。
その虚構によってホモ・サピエンスは集団として協力できるようになった。という。
さらに、貨幣という発行者への信頼、という虚構もまた最大の征服者であると言うのも面白かった。
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教科書では得られない、面白さと共に、考察しぬいた歴史が学べる。人類の誕生から狩猟採取、農業革命を経て、統一に向かう過程を予測する。現在の問題は紛争であれ、気候変動であれ、国が単独では解決できない。団結が必要であるとする答えには賛同する。
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東アフリカに現れた最初の人類 アウストラロピテクスから色々進化していく.生き残ったのがホモサピエンス 私たち自身である。ホモ・サピエンスがどうやって食物連鎖の頂点に立つことになったのかが面白い。史上最も危険な種であるサピエンスが全世界に広がっていくにつれて数多くの動物種が絶滅していくのは興味深い。牛や豚や馬など「家畜」の悲惨な状況などこんな見方もあるのかと考えさせられます。2023年11月17日上巻読了。
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宗教も、社会の仕組みも、考え方も全て虚構で、人類は虚構の中で生きていること。虚構の中を生きてるなんて、自分が今までそんなこと気にとめてなく生きてきたのが少し怖くなった。ホモ・サピエンスの歴史というかホモ・サピエンスの考え方の歴史という感じがした。
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認知革命
唯一生き延びた人類種/虚構が協力を可能にした/
狩猟採集民の豊かな暮らし/史上最も危険な種
農業革命
農耕がもたらした繁栄と悲劇/
神話による社会の拡大/書記体系の発明/
想像上のヒエラルキーと差別
人類の統一
統一へ向かう世界/最強の征服者、貨幣/
グローバル化を進める帝国のビジョン/
以降下巻へ続く
目次を見て怖気づく。漢字が多くて硬そうだから…
作者が気になっていたので少し立ち読み。(本屋さんごめんなさい)
漢字は多いけれど、読みやすいしお面白いじゃない!!
ふーん へー そうかも そうともいえる etc.
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自分はどちらかというと、古生代や恐竜の時代の方が興味あるので、前半のホモサピエンスの初期の繁栄の話は興味深かったが、後半は人間の世界史に近い感じだったのでいまいち乗れなかった。
しかし、とても勉強になった。
下巻も執念で読了したい。
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サピエンスの現在までの歴史を様々な角度から紐解いていく内容だった。特に目から鱗だったのは、現在残っている文化で、全く当時からまっさらな状態で残っているものはないという内容だった。世界史を今まできちんと学んだことがなかったため、人類の足跡や文化などを深く知ることができて非常に勉強になった。
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確かに世界というか、歴史の見方を劇的の変えてくれた書であったと思う。
しかし、すぐに寝落ちして、読了には1ヶ月近くかかってしまった。
下巻を読むのは、就寝前はやめることにする。
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思いの外、時間がかかったが面白かった。さまざまな生き物がいた中で、なぜホモ・サピエンスだけが生き延び繁栄を続けてきたのか、その鍵は「虚構」にあるーという説。
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人間の歴史を、ホモサピエンスという生物的な観点と、社会的な観点という両面から進化をたどっている。
昨今LGBTQについての考え方や啓蒙活動が進んでおり、人種差別や偏見についても、依然として残ることはあれど意識的には変わってきたように思うがそれも自然な進化の一部だという。
線虫のような私たちの先祖に栄養摂取のために口が生じたわけだけれど、今やその口は、言語を話したり表情を作ったりキスをしたり手榴弾のピンを抜いたり、いろいろな事に使うが、それは自然なこと。当初の目的として生殖のために男女が別れてはいるが、太古の昔に発生した目的にしか使われない器官はもはやなく、同性愛もトランスジェンダーも自然なことなのだ。
歴史は繰り返す、という。今までさまざまな帝国が人類の統一、世界平和を掲げて設立されたが、達成されたことはいまだかつてなく、いまも戦争や核兵器の問題は解決されない。
これからの未来はどこに向かっているのだろうか。下巻では明るい展開への示唆を期待する。
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単行本は読んだのだが、文庫本で再読してこの本の素晴らしさに改めて感動した。7万年前の認知革命によって、ホモサピエンスは虚構を信じる能力を身につける事によって地球の支配者となった。
ホモサピエンス以外の人類が絶滅して、我々だけが生き残ったのは伝説や神話などの虚構を信じる事によって、より大人数が協力できるようになって、史上最も危険な種となり地球を支配する事になったのだ。
しかし我々は、大人数が協力できる能力を持っていながら、これから「自分たちは何になりたいのか」どころか「何を望みたいのか」さえ共通のビジョンを持っていないのだ!
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文庫版で出たので読みました。
自分の整理として書きます。
ホモ・サピエンスの進化は大きくわけて2つの大きな飛躍によってもたらされた。
ホモ・サピエンスはまずは言語、とりわけ噂話をすることが出るようになることでより大きな集団の秩序を保つことができるようになった。これが概ね120人程度であり、これはダンバー数と呼ばれる人間が安定的な関係を構築することが出来る人数と合致することが面白かった。
その次の大きな進歩が、想像上の秩序を共有することでそれより大きな集団に成長することに繋がった。
想像上の秩序とはキリスト教、資本主義、ハンムラビ法典、現代のモラル、人権、平等といった実際には物理的には存在しないが、多くの人が信じることで社会としての安定を保つことに寄与するもので、会ったことがない人とも同じ集団として秩序を保つことが可能になった。
特に後者はDNAによる何万年もかかる突然変異による進化を待つことなく、私たちが考えを変えるように、行動パターン、社会の形態を簡単に変えることができるようになった。これにより生物史の中で爆発的な速度での進歩がホモ・サピエンスは可能になった。
あとは帝国の定義とその善悪についての章はめちゃ面白かった