大好きなシリーズ
2024/12/11 12:21
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
もうずっと読み続けている待望のシリーズです。一体、真相はどういうことなのかと物語に入り込んで読み進めました。もっとたくさん読みたいので、早く新作が出ないかなとすでに願っています。
☆火村英生の推理☆
2024/09/02 22:55
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは、唯一持っていた《一本の扇》だった。
彼は、便宜上《オウギ君》として呼ばれ、調査の結果、比較的早く、彼の名前のみが判明した・・・
そして、舞台は京都市内へ移り、謎の青年《オウギ君》の周囲で、不可解な密室殺人が発生する。玄武亭の事件とともに忽然と姿を消した彼に、疑念が向けられるが・・・
動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す!
記憶喪失や空白期間という情報の欠如から、徐々にパズルを嵌めていき、真相に辿り着く。そして、真相の裏にある家族の在り様に、遣る瀬無い感覚を少し覚えた。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
有栖川有栖さんのミステリーは、王道モノが多いですが、これも、その一つですね、本格推理小説の部類に入ると思います。お話は、記憶喪失の男性が登場。京都府舞鶴の海辺の町で記憶喪失の男性が見つかります。手がかりは一本の扇だけ……。そして京都市で…という……。一読オススメします
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エラリイ・クイーンの国名シリーズに実は入らない「The Door Between」、江戸川乱歩の勘違いだそうですが、「日本扇の謎」というタイトルは魅力的だなぁと思っていました。(私が読んだのは「ニッポン樫鳥の謎」)それを有栖川有栖先生が、国名シリーズ第十一弾としてお書きになった! なんて嬉しいことでしょう!
さて、「扇」は、舞鶴の海岸で発見された記憶喪失の青年の唯一の持ちものとして、本作のキーになるわけですが、彼の身元が判明し、その家に戻るとまもなく殺人事件が起こり、失踪してしまうという驚愕の展開に!
真相は、衝撃的で、あまりにも悲しくて…「居場所」があるかないかが人間にとってどれだけ重いものなのか、思い知らされた気がします。
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待ちに待った新作。最高でした。記憶喪失だなんて突飛な設定と思いましたが、謎が謎を呼び、読み進めながら登場人物をいろいろ勘ぐりました。要所要所で解き明かされていく過去。最初から最後まであっという間に読了。
有栖川有栖先生のサイン会に行きたかったのですが、秒で完売したようで叶わず;
国名シリーズをおさらいしたら、なんと「マレー鉄道の謎」長篇を読んでいなかった!次は、そちらを読み始めています。
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行方不明だった次男が記憶喪失となって生家に戻ってきた。
その後事件が起こり当人がまた行方しれずになってしまう。
彼は犯人なのか、行方がわからなかった期間はどこで何をしていたのか。
のっけから気になる展開で面白かった。
だが、時間が進むにつれちょっと中弛みを感じてしまったなぁ。
真犯人も動悸もまったくよめなかったのだけど、
わかってしまえば、なんとも言えない嫌な感じだった。
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久々‥カナダ金貨から4年かぁ。
読み飛ばさず、火村先生の言葉をしっかり読んだから、すごく時間がかかってしまった。
相変わらずポンコツな作家アリスなのに、付き合いが長いせいかあまりイラついたりはしない。
火村先生のレスポンスがよいからかもしれない。
今回改めて思ったのは、アリスの本は売れているのかしら。
少し心配になった。
今作は、なんとも悲しい結末だった。
どこかにいてほしいと願っていたけれど、叶わなかった。
かろうじての救いは、家族ではなかったことだ。
空白期間は微笑ましく、留まっていれば幸せでいられたのに。
ただただ皆に深い後悔が残っただけだった。
うーん、やるせない物語だったな。
2024/09/17 03:20
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新刊がうれしすぎてニヤニヤしながら購入し、ワクワクしながら読み始め、切ないストーリーにソワソワしてたらいつの間にか読了していた…。
読み飛ばしのないように、ゆっくり読んだつもりであったが結局のところ、そう日を置かずに読み終えた。
これぞ火村英生と有栖川有栖だ、と実感させてくれるふたりのやりとりはやっぱりいい。
ミステリーや推理小説はどうしても扱うものが殺人だけに(それだけでもないが)殺伐としがちだ。探偵と助手の関係性もシリーズによってもちろん様々だけど、このふたりに並ぶものはないな。一言で表すなら「尊い」…。
人間性がやさぐれていないのですよね。
根底が優しいから安心して読めます。
品があるというのか…。
いや好きすぎるな。自分が怖い。
そういえばこの作品はほんの少し火村英生の闇についてアリスがどう考えているか踏み込んでいる。
これは火村英生の謎が近々出てくる布石なのかなあ?知りたいような知りたくないような。
国名シリーズは全て読破している。(というかシリーズ全て読破している)
どれも好きだが、1番好きなのは『マレー鉄道の謎』かなあ。トリックやストーリーもいいし、サムライイングリッシュも面白い。
最近『スイス時計の謎』を再読した。面白かった…。
やっぱり1番は選べない!
派手ではないけど、しっかりと論理によって成立している物語にいつも引き付けられる。
どんなミステリーを読んでいても、頭の片隅で火村とアリスのコンビと比べてしまう。
わたしやばいな…。
先生には感謝の念しかない。
この作品の感想じゃなくて火村&アリスシリーズの良さしか書いてない…。感想じゃないな…。
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国名シリーズ第11弾、火村&アリスシリーズ
国名シリーズ10周年。
目次
プロローグ
第一章 海辺の画伯
1
2
3
4
5
6
第ニ章 玄武亭の惨劇
1
2
3
4
5
6
7
第三章 木戸のこちら側
1
2
3
4
5
第四章 木戸を通って
1
2
3
4
5
第五章 急転
1
第六章 空白が埋まる時
第七章 何がおきたのか
エピローグ
あとがき
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感想
扇は秘密を隠すもの。口元を隠し本心を隠す。だからこそ扇は美しくあらねばならない。日本の湿気を跳ね除けなければならない。美学と実用。
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作家アリス・国名シリーズ。
久しぶりの刊行でしかも日本!ということで楽しみに読んだ。
舞鶴の海辺に現れた、記憶を失った謎の青年。所持品は扇ただひとつだった……。
この魅力的な始まりから、「扇」を傍らに不可思議な殺人事件が発生し、火村英生のフィールドワークへと繋がっていく。
面白かったのは「記憶喪失を科学(医療)的に証明することはできない」というところと、アリスが新作を執筆するにあたりトリック(ネタ)を思いついては自分で没にしていく、という場面。
記憶喪失は自己申告されるもので、客観的な数値などでそれを証明することは難しいらしい。だからこそ魅力的な謎に発展するのかもしれない。
一定以上のクオリティのミステリを生み出し続けられるミステリ作家ってやっぱりすごいし、大変な苦労の末に作品に結晶するんだな(もちろん、結晶しなかったアイデアもたくさんあるんだろうな)と思った。
安定の火村・アリスコンビの掛け合いも面白く、作家アリスシリーズを読み返したい、その前に未読の国名シリーズ他も読まなくてはなと思わせられる、上質なミステリ時間だった。
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久しぶりの国名シリーズ最新刊!
火村とアリスも、コロナ禍にいましたね。なんだか感慨深いですね。
扇が小道具として登場するのは、夏の盛りの出版物にはタイムリーと思いましたが、特に暑さは関係無かったです。
7年の時を経て戻ってきた男が何故殺されたのか。空白の時間に理由があるのか、別の理由なのか。
7年間という空白の時間が謎解きを難しくして、推理が空回りするのが面白かったです。
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有栖川作品特有の美しい感傷的な文章を堪能できました。
毎回様々な殺人事件を解決しながら、アリスと火村、そして彼らを取り巻く状況がじりじりと変化していくので、事件の謎とは別にこちらの動きもいつも興味深く読んでいます。
今回の事件は最後の最後に鍵となる親子の証言が出てきても全く動機がわからない、不可思議な事件であり……けれど判明した動機はわかりやすいものという、構成がとても面白かったです。
事件とはなんの関係もないけれど、作家としてアリスが四苦八苦しながらネタ出しするところに非常にリアリティがあるなぁと思いながら読んだのですが、なるほど作者の実体験だったのかとあとがきを読んでにやり。
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物語は、作中の作家有栖川有栖が担当編集者から『日本扇の謎』のタイトルで新作を執筆することを勧められるところから始まる。
場面が変わり、舞鶴で記憶を失った青年が見つかる。警察の調べにより、その人物が京都の日本画家である故武光宝泉の次男、颯一であることが判明する。記憶は戻らないまま生家へと戻った颯一だったが、ある日再び忽然と姿を消してしまう。そしてその部屋には武光家に出入りしていた画商の森沢の死体があり、入り口と全ての窓には鍵が掛かっていた。密室のトリックを推理しつつ警察が颯一の足取りを追う中、颯一の姉である柚葉に呼ばれた火村と有栖は、蔵の中の隠し扉の中に颯一の死体を発見する。
密室は如何にして作られたのか。家出してからの6年8ヶ月の間、颯一はどこで何をしていたのか。なぜ記憶を失った颯一は舞鶴にいたのか。颯一が肌身離さず持っていた扇は何を意味するのか。森沢に続いて、なぜ颯一は殺されたのか。
事件の裏側にある様々な思い。登場人物一人一人が丁寧に描かれているところや、巧みな情景描写で旅情を味わえるところが有栖川作品の持ち味。火村と有栖の軽妙なやり取りも心地よい。
日本の、それも京都を舞台としており、登場人物の言葉の裏に隠された本心が見え隠れしている。
颯一の半生を知ることで、物語が一気にもの悲しさを帯びていく。
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うっわ~い、アリス&火村シリーズ最新刊!!
プロローグから、エラリー・クイーンの「ニッポン樫鳥の秘密」のうんちくが炸裂!
嬉しい♪
今回は、フーダニットと、どちらかというとホワイダニットが主なテーマだったかも。
ただし主眼は、聰一くんの(失われた)過去となっていて、なんというか、被害者の影が薄かったのが少し違和感……。
スレたミステリ読みとしては、犯人とその動機は分かってしまって、記憶喪失の聰一くんの物語として読んだ。
それはそれで楽しかったけれど、長編ではなく、中編くらいのボリュームでよかったのでは、とも思う。
ということで、次は『境界の扉』を読む予定♪
なぜこの本かは、『日本扇の謎』を読むと分かります(笑)