ADHD患者の可能性を論じています。
2025/05/26 16:42
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は大ヒット作『スマホ脳』で知られる、スウェーデンの精神科医。過去に精神医学の視点から著者が著して来た『○○脳』シリーズの最新刊です。
今回取り上げた病気は、発達障害の一つ、ADHD。これがどういった病気なのか、読みやすい文章(訳者の方が日本語訳したもの)で説明されています。
そして、ADHDの患者には世の中で生活して行くに当たり、どういった可能性を秘めているかについて、論じられています。ADHDという病気を前向きに捉えているのが、当書最大の特徴です。
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スマホ脳がとても面白かったので読んでみた。
正直言ってあまり目新しい内容がなく残念だった。
運動はこれからも継続的に続けていきたい。
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たくさんでているADHDの中では
とても理論的なのではないか。
すごく納得することが多かった。
そしてこの先の可能性も感じられるし
ポジティブになれる。
一冊の本を読んで知った気にならない、
これは気をつけようと思ってること。
いつも無知であるという自覚をもっていたいな。
ただ、あぁ確かに!と思うことが山ほど載っていて
信じられる、信じたいような話もたくさん。
自分の経験と想像力とエビデンス
いろんなものがマッチして、自分にとっていい本
になっているのかも。
これはもう一度読みたい一冊!
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ADHD傾向 DRD4-7R遺伝子をつ人多い
情熱を傾けられることをやる
運動が集中力によく効く
自分だけのADHDの強みを見つける
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私、ADHDです。って自己申告をする人が増えた気がする。そういう人は大抵自己診断であることも多い。
親が子供を発達障害と決め込むこともある。
まず、障害って、社会とその人の特性のミスマッチがあって、生活や仕事に相当支障が出ていないと、障害とは言えないと思うんだけど…。なんか、モヤモヤするなぁ…と思うことも増えた。
ハンセン氏も同様のことを述べていて、自称ADHDが増えたことや、そもそも多動性というものがグラデーションであること、つまり誰しも多動的な部分があるということを述べている。
精神科医にそう言ってもらえて、モヤモヤも少しは晴れた気がする。
そして、そんなADHDの特徴や、多動性があることの強みと弱みを述べたのが本書だ。
これまでのハンセン氏の本を読んでいれば、繰り返しになる内容でもあるが、脳からのアプローチで、注意散漫状態がどのように引き起こされるのか、解説されているのが興味深い。昔の狩猟採集時代のころには有利であった脳が、現在では不利になる場面が増えている…。時代の”望ましさ”によって、その人の特性がどうみられるのか変わるのは面白い。
私も前文のようなことを言いながらも、実は多動性の強い子どもで…。本書の中の退屈だと感じる性質の強さは、まさに過去の自分で、あの頃、興味の出ないものに対する激しい苦痛と拒否感は、これが原因だったのかと、新たな発見をすることができた。
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起業家のページを読んでみた。一例として挙げられていたのは、シリコンフェン、新進気鋭のハイテク企業から創業されたSpotifyの ロレンツォンの例だった。彼は周りからADHDだと言われているが当の本人は気にもしない。寧ろ自分の経験だけを信じて進む姿は感銘を受けた。医学業界等では病気として扱われる当症状。しかしながら、強みと呼べるポイントはいくつもある。自信を持って行動するべきだと感じた。
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日曜日の19時ごろ、中途半端な時間に居眠りしてしまった罪悪感からこの本を手に取り、ほんの1時間半ほどで一気に読み上げてしまった自分も、ADHDの傾向を持つ人間だと思う。社会的に生活が困難になるほどかと言われればそんなこともなく、忘れ物が多かったり、早口になりがち、話題が飛びがちであるという自覚はあるものの、公立の中高を経て国立大学に進学、日系の大手企業で2年勤めたのち、専門性を求めて転職を実現して今に至る、堅実な人生を歩んでいる人間である。そうは言っても、自分の特性のせいで辛い思いをしてきたことも事実である。教師や上司から信頼されにくかったり、忘れ物が多かったり、計画性に欠ける行動を繰り返し自分のことを嫌いになりそうなこともあった。しかし、この本でもあるように運動を習慣にし、自分の得意なこと(人と話すこと、読書すること、新しい環境に飛び込むこと)を理解して、その強みが発揮できるように試行錯誤をする26歳である。この本を通して語られていることはとても身に染みて共感できたし、少人数の現場にいること、短期間で休みを入れること、スマホとは距離を取ること、運動を習慣にすること、能動的な学習をすることなど、ADHDの人が強みを発揮できる環境作りは、多くの人に知って欲しいと思った。また、ADHDは個性の一つであり、人類を各大陸に拡散させ、様々なビジネスを生み出す原動力の一つにこの特性があるということも、非常に勇気づけられる事実である。個人的には、現代のいちばんの病理は過剰な比較とスマホであると思う。この本を取って、改めて、スマホをタイムロッキングコンテナに入れることで、一定の距離を保とうと思う。
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スマホ脳や運動脳を読んだので新しい発見は少ない感じ。
報酬系の脳「側坐核」は常に待機状態で報酬を求め続けていて、強い刺激を求めていると多動になってしまう。ベンチャー起業家に多動が多いらしいが、刺激を求めているからと。
人類がなぜ世界中に広がったかを遺伝子目線で追っていく展開は面白かった。報酬系を鈍くさせるDRD4-7Rは過去に新天地を求めて移動をしてきた人種に多とのことで、アフリカから通り南米は多く、アジア系は少ない。
ぼんやり脳(DMN)の時にアイデアが浮かぶってことで、確かに退屈な家事や風呂に入っているときに閃く事はあり合点した。
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2025/04/28
シリーズ本だけど、間のやつをスルーしてしまったので久々に読んだ。
この本はADHDについて「落ち着きない人」みたいなイメージを持っている人や、自分自身が色々なことで困っていて「これってもしかしてADHDだからなんじゃないか」と思っている人にこそ読んでもらいたい本だと思った。
間違って広がっている言説や、なぜADHDと言われる人が現在も増えているのかについてとても論理的なところから話を解説してくれるし、人間の進化の過程から話が遡るものもあるがどれもとても分かりやすい。
現代でこそ落ち着きがない、集中力がないなどとマイナスイメージを貼られてしまっているが、これはかつての人類の進化の中では絶対に必要とされてきた力だった。
様々なことに関心をもち、常に動いていないと生き残ることができなかったから。
そうして住む場所を開拓し、自分たちの国や地域を作り上げてきて生活を営むようになった我々人間の脳みそはだった数千年じゃあ簡単には変わらない。
世界のあり方が、昔必要とされていた能力を必要としなくなってしまった、けれども人間にはまだその時に必要とされていた力が残っているからそれがミスマッチを起こしている。
非常に分かりやすい解説だと思った。
考え方によってADHDは強みになるし、誰しもがグラデーションの中でその特性を持っている。
自分に合った力の発揮どころを見つけられるかどうかが鍵になるという旨が書かれていて目から鱗でした。
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人は誰でもADHD要素があり、濃いか薄いかのグラデーション。適応的かどうかは、社会の在り方による。とした上で、人類の歴史や遺伝子の仕組みにも触れつつ、ADHDの強みを活かす方法について書かれている。専門性もありつつ一般向けに分かりやすく書かれていて、医師としてどう向き合うか、著者の矜持が溢れている。
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子育てに関わって、多動、ADHDがホットワードになっていたため、本屋でジャケット買いしました。
アンデシュ・ハンセンさんが過去に書かれた「スマホ脳」もそうでしたが、生活に関わる習慣と、医学的見地からの知識を繋げてくれるので、どちらも納得感があります。
ADHDに限った話題ではない気付きは、
病名をつけることで、本来複雑に入り組んだ性格、性質、習慣を簡単に区分けしないこと。自閉症や、卑近な例で言えば血液型占いに近い。何億人もいる人間の資質を陽性陰性に分けることはナンセンス。
ADHDに新たな側面を与えてくれる気づきは、
多動は今の環境ー旧態依然とした学校教育や職場ーにおいては、一見弱点に見えるが、社会的には違った側面もあること。
これ以外にも思わず家族に話したくなる話題がいくつもありました。
専門家が上梓した本でありつつ、門戸を広げている新書らしい1冊。すぐ読めて思考の幅を広げてくれる良書です。
数十年後は更に発展した脳医学の本が出ているでしょうから、手を取ることはないでしょう。ですが令和に生きる私たちは、一度読んでおいて損はないと思います。
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アンデシュ・ハンセンさんの新著というのと、タイトルだけみてジャケ買いした。
よく見たら(よく見なくても分かるけど)ADHDの脳科学的な探求がメインで、ドーパミンの働きなどは面白いけれども、今の自分に役立つ内容ではあまり無かった。
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ADHDは病気ではなく特性。
社会の方が正常とされる範囲を広げるべき。
誰にでもADHDの傾向はあり、それが強いか弱いかだけ。
その強みと弱みを知り、素晴らしい能力として活かすための使い方や環境を理解すべき。
薬での対応は、良い面と悪い面がある。
そして、運動は天然の治療薬。
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あいかわらずハンセン氏の著作は、読みやすくワクワクする。まず、読者にはADHDだと思わせておいて、つまりは誰しもがそういう一面を持っており、グラデーションの中にいるのだと説いていた。運動をすれば、ADHDの特性を良い方向に活かせるようだ。問題は運動したいと思えない自分がいるということだ。
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ドーパミン受容体の一つであるDRD4の中のさらに1種類であるDRD4-7Rの(地球規模の)地理的な濃度分布を、出アフリカで始まった人類の移動&拡大に結びつけた話はとても面白かったし、説得力があると思いました。
結局のところ「好きなことを仕事にする」というオチだったのはアレですが、全体としてうまくまとめられた新書でした。
ハンセン氏のこのシリーズはいいですね。