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- 吉村達也
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紙の本スイッチ
2010/02/25 19:12
スピーディーな展開とサスペンス調の物語を楽しむエンターテインメントホラー
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
<あらすじ>
三年前、矢木沢奈美絵は自殺した。杉浦茉莉と矢沢拓己に向けた怨嗟の遺書をパソコンに表示させたまま。
しかし偶然起こったアパート隣部屋から出火した火事で、焼死体として発見された。高熱で変形したノートパソコンとともに……。
杉浦茉莉が、最近綺麗になったと言われだし、自覚するようになってから一年。
整形をしたのかと両親が疑うほどの変化で、周囲でも整形疑惑が囁かれていた。
しかし事実に反することで気にならず、自分でも理由がわからなかったし、美貌への変化に満足していた。
矢沢拓己は、同僚の高校教師飯島から追求されて血の気が引いていた。
彼の受け持ちの女子生徒とグアムに行くことや、男子生徒を含めた三角関係を指摘されたからだ。
さらに飯島は、十年前、矢沢が杉浦茉莉と矢木沢奈美絵を二股にかけたことを喋り始めた。
ある日、後輩の有紀は、突然茉莉に自殺について質問しだし、オバケの話を始めた。
取り憑かれた幽霊に『スイッチ』した看護婦長の話を。
<感想>
背筋が寒くなる怖さはなく、ホラーを楽しむエンターテインメント作品。
話の展開はスピーディーで読者を飽きさせず、ジェットコースター的な印象を受けた。
カバーデザインが怖さを漂わせているので、夜中に読むと怖さが増して良いかもしれない。
物語は、単に自殺した八木奈美絵の幽霊が……というだけでなく、矢木沢奈美絵と杉浦茉莉、二人を二股にかけた矢沢拓己の三人が、徐々に絡み合っていく様子は緊迫感に富んでいる。
サスペンスの要素にも富んでおり、飯島が同僚矢沢の過去の二股を知った原因、名古屋から東京へ移ってきた矢沢の過去などが、明らかになっていく。
また中盤から登場する謎の女性マナミの存在も、物語に不確定要素を生みだし、読者をジェットコースターの頂点へと運び上げる。
少々無理が感じられる部分と結末の定番感はあるものの、総じて楽しめるホラー小説だ。
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